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Organum
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 また、実験的ゲームの展示会PoV(Point of View)もカンファレンスと同時に開催され、 6つの実験的デジタルゲームが4カ国から出展された。これらはゲームに対して新しい視点を提案することを目指すものであった。

 特に目立っていたのは、複数のマイクに対して歌い、その音量でアバターの進む方向をコントロールしてトンネル状の空間を進んでいくOrganumと、心理状態を緊張に持っていくことを目指してマスクに息を吹き込んでいき、それに応じて緊迫したものに変化していくテレビ映像を見ていくblowhard(http://quasi-cause.com/blowhard/index.php)だった。

 他にも不法移民の収容所からの脱出を扱い、オーストラリア政府の資金提供によってプロトタイプが作られたEscape from Woomera(http://www.escapefromwoomera.org/)などの展示が行われていた。

 その他のイベントとしては、GPS機器を使った街中でのゲームイベント、地元のフィルムスクールの見学会、そして賞品をかけたゲームトーナメントなどがあった。

 国際的なゲーム研究:“Worlds in Play”
 

 今回のカンファレンスには30カ国から参加者が集まり、“Worlds in Play”という副題のとおり、国際性が全体テーマの一つであった。その象徴としてMITのヘンリー・ジェンキンス教授による国際シンポジウムが行われた。カナダ・アメリカ・日本・イタリア・ドイツ・デンマーク・フィンランド・オーストラリア・韓国といった各国の研究者が自国の状況についてプレゼンテーションを行った。

 それぞれの国の発表を俯瞰すると、ゲーム市場があっても、国内に開発会社があり産業として成り立っているという条件がなければ、ゲーム研究が行われにくいという傾向が見られた。印象的だったのはイタリアの研究者が、イタリアの開発会社がほとんどないことと、自国の小説家ウンベルト・エーコの新刊“The Mysterious Flame Of Queen Loana”ではポップカルチャーを主題にしているのにその中でゲームへの言及がない、とゲームの地位があまり高くない、と説明したことだった。また、これに関連してオンラインゲーム(韓国)、携帯ゲーム(北欧)など自国で作られ流行しているゲームがゲーム研究の対象になりやすいようだ。この場合、企業との共同研究という形で資金を得る例も北欧に見られた。また日本同様に、ゲームによる影響論についてはどの国でも議論が起こっていることが挙げられ、これについては国際的な情報交換、連携が必要ではないかという提案がなされた。ゲームに関連した教育・研究プログラムが立ち上がってきていること、新しい研究者と旧来の研究者の世代間の対立の報告も存在するという指摘、政府との関係についてもこれから考える必要があることが話された。なお、日本については近年の大学と企業の産学連携研究について紹介がされた。

 なお、カンファレンス全体では北米、ヨーロッパからの参加者が多く、アジアからの参加者は韓国、台湾がメインで日本からは数人のみという様子だった。

 ゲームによる学際的対話:“Changing Views”
 

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 このカンファレンスの副題“Changing Views”は、ゲームに対する学際的な取り組みを示すものだ。このテーマにそってゲーム開発者であり大学で教鞭もとるエリック・ジマーマン氏による学際シンポジウムが行われた。ここではコンピュータ科学、人工知能、社会学、政策学、認知神経科学、コミュニケーション学、教育、哲学といったバックグラウンドを持つ専門家6人がジマーマン氏による即興ゲーム形式で互いに協力、競争し、その過程で互いの領域への対話・理解を深めた。

 まず、ほぼ初対面のそれそれの専門家を2人ずつチームを組んで、ジマーマン氏の質問に対して相手がどう答えるかを予測する「学際新婚さんゲーム」が行われた。これは異なる領域を専門とする研究者相互が理解しあえるかを試すものだった。例えば「ゲーム体験を意味のあるものにするのは何か?」「ゲームとは何か?」といった質問に対し「共に学び、遊ぶこと」「プレイヤーの行動への対応」「賢いキャラクター」「意味の生成」「スキルを身につけること」「対応関係の学習」「現実世界のシミュレーション」「ルールに基づいたメディア」というような答えが出された。ペアを組んだ別領域の専門家はおおむね予測に成功し、互いの立場、見方は理解可能なものであると感じることができた。

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