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技術革新の波が押し寄せる米国携帯電話市場
CTIA Wireless IT & Entertainment 2005レポート
インターネット総合研究所 木下眞希
CTIA Wireless IT & Entertainment 2005 が2005年9月27日〜29日の3日間、サンフランシスコで開催された。秋のCTIAは、春に比べて規模は小さくなるのが例年のならいだが、今年は、米国携帯電話市場に急激な技術革新の波が押し寄せてきており、いくつかのポイントをレポートしておきたい。
■スマートフォン&スマートデバイスとMVNOに注目
この秋のCTIA Wirelessでは、見所がいくつかあったと考える。
一つ目は、スマートフォン・スマートデバイスの台頭、二つ目はMVNO(仮想移動体サービス事業者)主導による携帯電話端末の多様化である。
米国においてはエンタープライズ市場が強く、日本以上の勢いでさまざまなスマートフォン・スマートデバイスが出現している。しかし、北米キャリアは日本と違い、コンシューマ層に対するサービスには手が回っていない。それに代わってMVNOが魅力的な端末とサービスを提供しているのだ。米国の企業ユーザの間では、Blackberry端末の人気が高い。一方、コンシューマ市場でも1千5百万人にモバイルeメールサビースは浸透しており、中でもPalm OS上の多様なソフトを活用できるTREO 650シリーズの人気が高い。
このような状況下で、9月26日パレスホテルにおいて、歴史的で象徴的な発表があった。マイクロソフトのビル・ゲイツ会長、Palm社のエド・コリガン社長、Verizon
Wireless社のデニー・ストリゲル社長が一同に会して、新しいTreo(図1参照)にWindows mobile 5.0を搭載、Verizon
WirelessのブロードバンドアクセスであるEVDO上で動作させると発表したのである。このPalmとMSの提携の背景には、Palm Source社を売却して身軽になったPalm社の、エンタープライズ市場への参入のもくろみがあるものと思われる。(※Palm
Source社はPalm OSを所有しており、日本の携帯電話向けブラウザ開発会社のアクセスに売却された)。
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| 図1:Verizon Wirelessブランドの新Treo |
米国においては、MSのExchangeサーバが各企業に浸透しており、そのユーザ規模はおおよそ1億3千万人。エンタープライズユースで必須のプッシュeメール機能は年末までにExchangeサーバに実装される予定だ。また、Verizon
WirelessのEVDOネットワークは、人口カバー率で全米の50%以上、84大都市、100以上の空港をカバーしている。
この3社の組み合わせにより、Palm長年の悲願であったエンタープライズ市場への参入を果たすことが可能になる。新端末「Treo670」は、2006年初頭に市場に投入され、2006年後半までは、Verizon
Wireless以外の事業者には供給されない。また、今回の新Treoは、Wi-Fiをサポートしていないが、将来的には実装を考慮するとも発表している。Palm社は、当面Palm
OSとウィンドウインドウズOSの両方をサポートすると表明しているものの、エンタープライズ市場(つまりMSとの連携)に、徐々にシフトしていくであろう。
一方、TreoのライバルであるResearch In Motion社(RIM)は、新しいBlackberryにインテル社の新しい携帯機器向けマイクロプロセッサ「PXA9xx」(コードネーム:ハーモン)を搭載して、GSM / EDGEに対応した端末をクリスマス前に投入すると発表した。RIMのマイク・ラザリディス社長は、新型マイクロプロセッサの採用により、バッテリ持続時間を削らずにマルチメディアやネットアプリケーションに必要な処理速度向上が可能になると語り、インテルのシーン・マロニー上席副社長はCTIAの基調講演において1.2GHzのプロセッサによって毎秒233フレームのビデオを携帯型のスクリーンに上映するデモンストレーションを実施した。
その他にも、スマートフォン・スマートデバイス市場は、好調な企業業績を背景にして、活況を呈している。Sprintが発売する「PPC6700」(UTスターコム製)は、MSのWindows Mobile 5.0を搭載、EVDOとWi-Fiに対応したスマートデバイスだ。Sprintはさらに、GSMとiDENに対応したWindows Mobile 5.0対応のスマートフォン「i930」(モトローラ製)も発表している。
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| 図2 Spritブランドのスマートデバイス(UTスターコム製PPC6700) |
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