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小野憲史:Game Developers Conference 2004現地レポート〜より価値の高まる、至高のカンファレンス〜
2004年4月2日
GDC2004は例年にない拡大傾向。日本人参加者も多数
全世界のテレビゲームのトップ開発者たちが一堂に集まり、ゲームアイデアやゲーム開発技法などについて講演を行う、世界最大のテレビゲームカンファレンス、それが『
Game Developers Conference 2004
』(GDC2004)である。今年も3月21から27日まで、米サンノゼのコンベンションセンターで開催された。
日本とは対照的に好景気に沸く北米のゲーム市場と、それに伴う大作主義への懸念を反映するかのように、今年の入場者数は約12000人と過去最大。講演者の顔ぶれも、ミドルウェアなどが展示されるエキスポ会場のブースも、例年にない盛り上がりで、ワールドワイドでのゲーム業界における、開発環境重視傾向を改めて感じさせる内容だった。
会場のサンノゼ・コンベンションセンター。サンノゼ市のダウンタウン中央にあり、マリオットホテルと直結している
※クリックで拡大画面を表示(以下同様)
テレビゲーム開発を映画製作に例えるなら、開発環境やミドルウェアは、スタジオや照明、ムービーカメラに相当する。当然、標準レンズ1本で野外ロケを行うよりも、スタジオでセットを組み、何本ものズームレンズを駆使して撮影し、CG加工するほうが、より多彩な表現が可能になる。これは自明の理である(ただしチープな機材を用いた低予算映画の中から、名作が生まれることもあるが)。ゲーム業界における開発環境は、ソフトメーカーが自社で構築するのが長く当たり前で、その差が表現力の差となり、他社のゲームとの差別化へと繋がっていた。「なんで同じスーファミなのに、スクウェアさんのRPGは、あんなにグラフィックが綺麗なんだろう?」とは、昔よく聞かれた台詞である。
ところが開発規模の大型化に伴い、開発環境の整備や構築にかかる費用が巨額になり、外部のミドルウェア製品に頼らざるを得ない状況が生まれている。
Half-Lifeエンジン
をはじめ、ゲームエンジン自体をライセンスして新作ゲームを開発する動きも、欧米では活発だ。実際PCゲームを開発するのに、DirectXに相当するプログラムをゼロから作れと言われたら、天を仰ぐ開発者も多いだろう。またゲームがリアルになるにつれて、物理計算や画像認識などのプログラム開発が業界内だけでは追いつかなくなっているのも事実である。
こうした潮流を受け、日本からの参加者や講演者もここ数年で急増している。300以上あるカンファレンスのうち、『パックマン』の生みの親として著名な
ナムコ
の岩谷徹氏をはじめ、7セッション・計8名の日本人開発者が壇上に上がり、ゲーム開発技法について講演した。
超満員のナムコ岩谷氏の講演風景
セッションの内容は、オーディオ、ビジネス&法務、ゲームデザイン、製作、プログラム、ビジュアルアーツなど多岐にわたり、形式も、通常の講演形式から、有名企業によるスポンサーセッション、ラウンドテーブルなどがあった。またエキスポ会場では、
RenderWare
をはじめとした有名ミドルウェアや、
Intel
、
AMD
、
NVIDIA
、
ATI
、
Microsoft
といった企業群が、最新ボードやゲーム開発のソリューションを展示。さらに夜には、大小さまざまな規模のパーティが開かれ、開発者間の交流やコミュニティの促進という名目で、賑やかな騒ぎが繰り広げられる。まさにゲーム開発者のための知の祭典なのである。全体としてゲーム開発者らしくラフなスタイルで、カンファレンスという名の堅苦しさは、あまり感じられない。
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