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市原達也「プロカメラマン市原達也の デジタル一眼コスプレ&モデル撮影テクニック」

第1回:撮影機材を揃えよう

2006年11月24日


 この連載ではコスプレなどを中心に人物撮影のテクニックを紹介する。デジタル一眼レフカメラを買ったけれど撮影する機会がないという人や、これからデジタル一眼レフカメラを購入して人物撮影を本格的に始めようとしている人のための撮影テクニック連載だ。コスプレ撮影コーナーのあるイベントも増えてきたので、きっとこの連載が役に立つはずだ。第1回の今回は、カメラの選び方と、最初に用意しておくとよい製品を紹介しよう。

普段、仕事に使用しているデジタル一眼レフカメラ。このほかストロボや予備カメラ、三脚、レフ板などを必要に応じて組み合わせて使用している


■ どのカメラを買えばよいか

 各社からさまざまなデジタル一眼レフカメラが発売されている。価格も手頃になり、購入を検討している人や、すでに購入した人も多いだろう。これだけ多くの製品が発売されていると、どれを買ったらよいのか悩むところである。もしも好きなメーカーや欲しい製品があるなら、それを買ってしまおう。ちょっと乱暴な言い方のようだが、欲しいカメラが別にあるのに、友人や店員の薦めで別の製品を買っても、愛着がなければいい作品が撮れるはずはない。現在のデジタル一眼レフカメラの性能は、趣味で使うならどれも十分で、性能が悪くて困ることはない。

 フィルムカメラを持っていて、レンズを流用したいから同じメーカーを買うというのも1つの選択肢である。ただ、持っているレンズがセット販売されているようなレンズであれば、そのためだけに同じメーカーを選ぶ必要はない。その程度のレンズであれば、中古で1万円以下で手に入る。しかも、デジタル一眼レフカメラの多くはレンズ焦点距離がやや望遠側になるため、使いにくくなることもある。さらにデジタル用に設計されたレンズも安く用意されているからだ。

 ただ、操作体系が似ていて使いやすいからフィルムカメラと同じメーカーを選ぶ、というのはありだ。背面の操作系はどのメーカーもコンパクトカメラ以上に似ているので、それほど気にすることはない。問題になるとすればレンズまわりの操作(回転方向)だ。ファインダを覗いた状態で時計回転方向にズームすると、望遠側になるメーカーと広角側になるメーカーがある。さらにフォーカスリングも、フォーカスの位置が遠くになるものと近くになるものがある。慣れてしまえばそれほど気になることではないが、以前のカメラも平行して使い続けるのであれば、同じメーカーのデジタル一眼レフカメラを買うメリットはある。

 好きなメーカーもなく、どれを選んだらよいか分からない場合は、販売台数の多い製品を選ぶか、カメラに詳しい人に相談して選ぶとよいだろう。人それぞれ好みやこれまでの経験が違うので、この場でこれを買えとはいえないので、自分で最適なカメラを見つけてもらうしかない。ショップの店員さんは必ずしも自分に合ったカメラを選んでくれるかは微妙なので、参考程度にしておこう。何を撮影するのかや、あなたの技量も聞かずに製品を勧めてくる店員は信用しないほうがいい。


■ レンズの選び方

 初めて一眼レフカメラを購入するのであれば、レンズセットなどの標準ズームレンズを選ぶとよい。セットだと値段も安く、性能も悪くない。

 人物撮影を行う場合、35mmフィルム換算で28〜80mmくらいあると一般的な撮影はカバーできる。あとは用途や好みに合わせて追加していくとよい。撮影会なら35mmフィルム換算で200mm程度あるとやや離れていても顔のアップが撮影できるから、2本目のレンズには望遠がおすすめだ。

 最近は、超広角レンズが人気で35mmフィルム換算で28mm以下のレンズも比較的安価で購入できる。ただ、超広角レンズは人物撮影で用途が少なく、広角を生かした撮影はある程度の技量が必要なので、最初のうちはなくてもよい。


左は標準レンズ。レンズ焦点は約45mmだと背景はぼけているものの、何が写っているかはある程度分かる。 右は望遠レンズ。同じ場所でレンズ焦点を200mmで撮影すると、背景は大きくぼけるため、被写体を引き立って見せることができる


 単焦点レンズは、販売台数の少なさからやや高価であるが、技量アップしたいのならぜひ使ってほしいレンズだ。ただ、単焦点レンズだけである程度の焦点距離をカバーするには3〜4本のレンズが必要になるため、予算が許せばということになるだろう。単焦点レンズについて詳しくは連載の中であらためて解説する。

 レンズはカメラメーカーが発売してるもののほかに、レンズメーカーからも発売されている。レンズメーカーのものはカメラメーカーのものよりも価格が安いのが特徴だ。レンズメーカーの製品は大きく分けて「低価格品」、「プロ用と同等の高性能品」、「カメラメーカーとは異なるレンズ」に分けられる。

 低価格品はとにかく安い。このクラスは性能のよいレンズも最近では増えてきたが、中には明らかに性能が劣っているのが分かるレンズもあり、少しでも予算を抑えたいという人以外には勧めにくい。

 プロ用と同等の高性能品は、カメラメーカーがマニアやプロ用に発売している高性能レンズと同スペックのものを比較的安い値段で販売しているものだ。性能は悪くなく、セットモデルのレンズよりも高性能となる。高性能レンズは欲しいけれど、カメラメーカーのレンズは高すぎて買えないという人には1つの選択肢となるだろう。

 カメラメーカーとは異なるレンズ、として特徴的なのが高倍率ズームレンズだ。1本で広角から望遠までをカバーし、値段もそれほど高くないので、お買い得なレンズである。ただ、今回のような人物撮影においては高倍率ズームレンズのメリットはあまり生きてこない。レンズを交換する時間も惜しいというシチュエーションはそれほど多くないし、絞り値も安いレンズ程度の範囲しか設定できない。もちろん、高倍率ズームレンズを選んでもよいが、もう少し予算をプラスするとレンズメーカーの高性能レンズが買える。


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