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●富士写真フイルムのFinePix F10はすごい
それをやっちゃったメーカーが出てきた。富士写真フイルムである。2005年春に出たFinePix F10がそうなのだ。
このデジカメは、前記の(1)と(2)をそのまま満たしてくれた。
(1)富士写真フイルムは自社で「スーパーCCDハニカム」というCCDを作っているのだが、これの第5世代版は前年度の第4世代版から画素数を据え置き、その分感度を上げても画質があまり劣化しないよう開発した。今までは毎年CCDの画素数を上げていたのだが、それを一時ストップして感度に振り分けたのだ。そして他社の1/1.8型CCDが700万とか800万画素になっている中、1/1.7型620万画素に据え置いたのである。このくらいの画素数差なら感度が高い方がいい。
さらに、1/1.7型サイズでは感度を上げるといっても限度があるので、同時に画像処理回路を設計し直し、高感度時のノイズを目立たなくする画像処理を施したのだ。
この組み合わせで、最高ISO感度1600ながら、普及型デジカメのISO400よりノイズが目立たないというすぐれたクオリティを得たのである。
細かいことをいうと、画像処理でノイズを消したあとが気になるとか、なんだかんだいって感度を上げると画質が落ちるとかあるけど「そんなこといいじゃん。これだけ撮れれば実用的に使えるよ」って感じ。硬いことはいわずに高感度を楽しみましょうってことで。
でもこれだけでは単に「高感度にも強いデジカメ」にすぎない。
(2)そしてさらにISO感度オートにしたときの挙動を一新させたのだ。F10はISO感度を容赦なく上げる。シャッタースピードが1/100秒以下になりそうになるとどんどん上げる。それにより、昼間でも場所によってISO200になることもあるし、室内だと平気でISO800まで行く。今までのデジカメではあり得ない上げっぷりだ。これは潔い。その代わり「6畳間に円形蛍光灯を2本つけてるくらいの明るい部屋」なら1/60秒はイケるのだ(カッコつけて白熱灯を暗めにつけてる部屋ではさすがに無理だが)。
具体的には通常の撮影モードでは最高ISO800、ナチュラルフォトモードというモードにするとISO1600まで上がる。
ISO1600あればたいていの室内は余裕でOK。ただ個人的にはISO800どまりが日常用かな、と思う。ISO1600まで上げちゃうとノイズが気になるからだ。
世の中の多くのデジカメは、ISO感度をオートにしても、シャッタースピードが1/4秒とか1/10秒なんていう「どう考えてもそこまでいったら手ブレするだろう」って暗さになってはじめてISO感度を上げはじめる機種が多かったのだ。それでは意味がないのだ。
オートではISO感度を積極的に上げ、増感による画質低下が気になる人は、ISO感度を手でセットして撮る、というのがいいと思う。
ただ、F10は1/1.7型のCCDを使っている関係上、ちょっとボディがずんぐりしていてちょっと高い。
それが気になる人には、折り曲げ光学系レンズを使った、1/2.5型500万画素CCDの「FinePix Z1」がある。これは薄くて小さくて軽い。その代わり最高でISO800と感度は少し落ちるし画質もF10の方がいいが、このクラスで気軽にISO800まで使えるのはとてもよいのだ。
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