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みずほコーポレート銀行産業調査部「みずほ産業調査」
インターネット時代のメディアビジネス
〜変わる消費者・広告主、そしてメディア企業はどう変わるのか〜(4/5)
「みずほ産業調査 Vol.19 2005年12月」より
※本レポートは2005年12月に執筆されました
IV.インターネット時代の既存メディア企業の成長戦略
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1.ステイクホルダー、特に広告主が促す既存マスメディア企業の変革
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既存メディアの外的な競争条件が1960年以来初めて根本的に変化
地上波テレビの発達とラジオ広告の広告費シェアの低下が落ち着いた1960年頃以降、日本のメディア業界は地上波ローカル局の新規開局、CATVやBS・CSなど多チャンネル放送の開始などの変化を経験してきたものの、業界構造自体が根本から変わることはなかった。すなわち、消費者のメディア接触行動は大きく変わらず、企業の広告戦略にも根本的な変化はみられなかった。したがって、既存マスメディア企業は静的な競争条件のもと同業との規模―すなわち地上波放送局にとっては視聴率・聴取率、新聞社や雑誌社にとっては販売部数―をめぐる競争に専念していればよかったのである。
ところがインターネットの登場によって、既存マスメディア企業の競争原理、経営原理自体が変わりつつある【図表IV-1】。ここまで指摘したように、消費者によるメディア利用パターン・利用態度、企業(広告主)や広告代理店などのメディアに対して期待する機能は着実に変化し始めており、加えて詳細な議論は別稿に譲るが*1、インターネットメディアの台頭そしてその他の要因(例えば多チャンネル放送普及、関係法制度整備等に伴うコンテンツの2次流通促進)から、コンテンツ制作・流通のビジネス構造にも大きな変化が予想されている。さらには株式市場からの企業価値最大化に対する要求の強まり、インターネット企業や投資ファンドからの買収アプローチへの対処など、株主視点からみた事業再構築への要請もかつてなく強いものになっている。こうしたステイクホルダーの変化に応え、マスメディア企業は自らの提供するサービス内容、サービス領域を再定義し、インターネット時代の成長戦略を明示・実行する必要が出てきたのである。
特に広告主の「広告」に対し求めるものへの変化がポイントに
特に、第III章で述べた企業(広告主)からの広告戦略の見直し、広告価値の再定義―すなわち、主に告知効果を追求する観点から広告支出の配分を考えてきた企業(広告主)が、インターネットメディア広告あるいは自社発信媒体、そしてリアル接点までを含めた多様な情報経路を統合的に利用し、消費者との接点を強化・継続化させるため、広告戦略を今一度見直す動き―への対応は、既存マスメディア企業の社会的役割、ひいては収入基盤自体に影響を与える問題であり、これまでの同業との規模(視聴率等)を追求する競争原理とは全く別次元の観点からのビジネスモデル検討が不可欠になっている。
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*1:詳しくは、みずほ産業調査第15号「コンテンツ産業の育成と有料放送市場」を参照いただきたい。(http://www.mizuhocbk.co.jp/fin_info/industry/m1015.htmlに掲載)
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