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▲お話を伺った(左から) mixi事業部事業部長の片山正業氏 と開発部の中野恭兵氏
前出の片山氏によれば、実は「mixiミュージック」の構想はかなり初期からあったようだ。
「mixiユーザがどうすれば交流しやすくなるか? を実現する手段のひとつとして、企画自体は非常に早い段階から出ていました。
mixiにはもともと音楽系のコミュニティが多かったんです。音楽コミュニティはジャンル別、アーティスト別などいろんな切り口でどんどん細分化・増殖し、次々に新しいコミュニティが生まれて行きました。とても盛り上がっていたんです。で、それをさらに活性化するための仕組み・機能を提供しよう、というのが開発の狙いでした」
実用化するに当たり、心がけたのは「敷居の低さ」だった。
「mixiミュージック」のポイントは、自分のプレイリストやランキングがすべて自動的に出来上がり、公開される点だ。ユーザはいつもどおりに、ただ曲を聴いているだけでいい。だから参加するためのハードルがとても低い。
自分の好きな「モノ」や「コト」をネット上で他人と共有するという意味では、ソーシャルブックマークに近い感覚である。だがソーシャルブックマークと違い、自分で能動的に情報を登録したり、キイを叩いて文章をアップロードしたりする必要はない。ユーザは単に曲を再生するだけだ。
もうひとつのポイントは、自動的に張り巡らされていくリンクである。楽曲とアーティスト、それを聞いているユーザが十重二十重にリンクで結ばれ、その道筋をたどるだけで自分と似た趣味のユーザを探し出せる。
こうして人物を見つけたら、相手とコミュニケーションするもよし。あるいはその人がよく聴いているアーティストの中から、「自分がこれから好きになるであろうアーティスト」を見つけるもよし。
音楽の好みが自分に近ければ近いほど、「その人が好きなら自分も好き」である確率は高くなる。効くツボが自分と同じだからだ。
そして「mixiミュージック」は、好きな曲を聴いているだけで、そんな同好の士と自分が自動的に紐付けられるシステムなのである。
(松岡美樹)
■著者紹介
松岡美樹(まつおか みき) ライター
1960年生まれ。中央大学卒。新聞、出版社勤務をへてフリーランスのライターとして独立。以後、『日経トレンディ』(日経ホーム出版)、『Begin』(世界文化社)、『POPEYE』(マガジンハウス)新装刊などの雑誌立ち上げにかかわる。興味の対象はネットワーク関連や無線LANなどのほか、社会現象や世の中のトレンドを斜めから見ておもしろがっている。『月刊アスキー』などで連載を執筆するかたわら、世の中ウォッチングな自身のブログ『すちゃらかな日常 松岡美樹』を運営している。
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