
 |
|

|
キャラが違う4組のアーティストを出す
歌手が本業ではない大物女優も狙う
▲USEN取締役コンテンツ事業本部 高垣佳典氏
では主催者側はどんな計算をしているのだろうか? 舞台裏をのぞいてみよう。USEN取締役コンテンツ事業本部の高垣佳典氏は、まずブッキングについてこう語る。
「基本的には4組のアーティストに出てもらいます。その4組は年代もそれぞれ若い人向きだったり、渋めの人がいたりする。で、いろんな世代の音楽を混ぜましょう、というのがコンセプトです」
おもしろいことに、お雑煮になっているのは出演者だけじゃない。客席には中年の夫婦もいれば、「イ・ジョンヒョン命」の10代もいる。いろんなアーティストが出るイベントだから、集まる観客まで自動的にシェイクしているのだ。
「当初、4つの組み合わせは簡単かなと思っていました。でもなかなかむずかしいんですよ。似たアーティストがかぶらないよう苦心しています。またあんまり飛びぬけてビッグな人をバーンとやっちゃうと、残りの3組が食われる、みたいなこともありますしね(笑)」
ブッキングの妙に成否がかかっているのだ。キャスティングでいくらでもおもしろくできる。「えっ、あの人が?」的な意外性も狙いのひとつである。
「たとえば大物女優なんだけど、実は歌も真剣にやっていてCDを出している、でもそれがあんまり表に出ていない、というパターンは多いんです。こういう人に女優として出てもらうのはむずかしいんですが、(本業ではない)歌手としてなら意外にすんなりいったりする。そんなおもしろさを狙った企画を、年明けにぶつけようと考えています」
意外性といえばこのイベント自体がそうだ。撮り直しがきかない一発勝負の興行だから、いろんな意味でハプニングが起こる。こうせつと押尾のジャムはプラスに作用した例だが、そうじゃないケースもある。
たとえば第1回目に南こうせつがゲスト出演することは、主催者側はまったく告知していなかった。これはてっきり「フタをあけたらあのこうせつが」てな効果を狙ったモンだとばかり思っていたが、実態はそうでもないらしい。
「南こうせつさんは押尾さんと仲良しだし、もともとGyaOに興味をもってくれていました。特にあれが第1回目のイベントだ、というのにこだわっていた。で、『その番組の1回目にオレが出ておきたい』(笑)みたいな、いい意味のわがままを言ってくれました。ただしゲスト出演で、告知しないことが条件でした。あらかじめ宣伝したくてもできなかったんです」
また第2回目のイ・ジョンヒョンの場合も、計算外の出来事が続出した。イ・ジョンヒョンには熱狂的なファンが多いが、彼女はステージで1曲しか歌わなかった。
この一件についてはネット上のブログでファンの人たちが、「なぜ1曲なんだ?」といろんな説をウワサ話している。で、コトの真偽を高垣氏に確かめてみると、思わずコケてしまった。
「いや彼女は生バンドでやる曲を、1曲しかもっていないんですよ。あの曲だけなんです。こちらとしてはもう2〜3曲お願いします、という気持ちなんですが……まあしようがないか、みたいな感じでした(笑)。
ところが本番で1曲終わって彼女が下がると、前の席にいたファンの人たちが『はい失礼します』と帰っちゃった。あれで前列がガバッと空いたんです。前が空いているとほかのアーティストに失礼ですから、『あちらの席にいかがですか?』と僕自身が会場でお客さんに声をかけて回りました。この年でなんでお客さんの誘導せなあかんねん、みたいな感じでした(笑)」
裏方さんの苦労がしのばれるエピソードである。とはいえ出たとこ勝負で何が起こるかわからないからこそ、おもしろくなる可能性があるのだ。このへんは痛し痒しだろう。二度とお客さんの誘導をしなくてすむよう、高垣氏のメイフクを祈るとしよう。
|



|
 |

















|