|
第1回:ドコモが目指す法人向け“モバイルデザイン”
2007年6月19日
携帯電話の累計契約数は9,700万を超えた。1994年の携帯電話お買い上げ制度開始、そして1999年のiモード登場後、爆発的な勢いで拡大した携帯電話市場であるが、“1人1台”に向けた新規契約の伸びという視点ではもはや飽和している。
しかし、その一方で、携帯電話の契約総数のうち約9割は個人契約であり、「会社が社員に仕事用の携帯電話を支給する」法人契約市場は、未開拓だ。この分野は通話やメールといったコミュニケーション用途はもちろん、様々な業務にあわせて携帯電話機能を活用するモバイルソリューション分野まで、発展の余地は未だ大きい。携帯電話業界にとっても注目の市場である。
そこで本連載では、急速に発達・拡大する「ビジネスでモバイル」の世界をレポート。各社の取り組みやユーザー企業での活用方法などをとり上げていきたいと思う。第1回となる今回は、NTTドコモ執行役員で第一法人営業部長・モバイルデザイン推進室長兼務の真藤務氏に、ドコモの法人市場に対するスタンスと取り組みについて聞いていく。
 |
| NTTドコモ執行役員で第一法人営業部長・モバイルデザイン推進室長兼務の真藤務氏 |
“ビジネスで使うケータイ”には、大きくふたつの分野がある。
ひとつは個人契約した携帯電話を仕事で使うケース。会社から利用量に応じた手当が支給される場合もあるが、基本は個人名義の携帯電話だ。これを携帯電話業界では「ビジネスコンシューマー」と分類している。
もうひとつが、企業が法人名義の携帯電話を社員に支給するケースだ。こちらは名実ともに「ビジネス」のケータイであり、企業のニーズに応じて様々な導入・利用形態がある。
「キャリアとしては『個人』・『法人』の契約名義でカウントしているので、いわゆる『ビジネスコンシューマー』の利用形態までは把握し切れていない部分があります。また、法人市場向けの取り組みとなれば、それは法人契約市場の拡大が目的になる」(真藤氏)
法人契約市場の拡大を目指しているのは、ドコモだけではない。auやソフトバンクモバイルも、昨年から積極的に法人契約市場の拡大と獲得に力を入れている。その背景には、会社から携帯電話を支給されたユーザーの大半が、個人用の携帯電話も持ち「1人2台(ダブルホルダー)」になるという理由がある。個人契約市場は飽和しつつあるが、法人契約による“2台目分”の市場増加に期待しているのだ。
また、個人向けのデータ通信サービスはiモードの爆発的普及で成熟したが、ビジネス用途でのデータ通信利用は未開拓で、今後の発展が期待できるのもポイントである。
「現段階でいえば、法人(契約)のニーズは音声が中心です。しかし、社員の業務効率向上や生産性の拡大において、携帯電話のデータ通信サービスは様々な形で活用できます。ここに法人市場が成長するもうひとつの可能性があります」(真藤氏)
|