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簡略に2006年を振り返ってみる
2006年12月20日
いかに師走とは言え、年末にはまだ間があるのだが、訳あって当コラムでは、少し早めに今年の総括をしておかなければならない。
私は今年最初のコラムで「面展開型の公衆無線LANが本格的に普及し始めた年として記憶される1年になって欲しいし、そうならなければおかしい」と大見得を切った(*1)のだが、残念ながら今年はまだそうはならなかった。YOZANのBitStandは12月19日現在で公表されているBitStandの開局数が146箇所にとどまっている。livedoor
Wiressが旧経営陣の逮捕で企業として相当なダメージを受けつつもサービスを継続していることは心強いが、ジャパンワイヤレスは出資企業の1つである平成電電が清算となってから音沙汰がない。
ただそんな中で、FON(*2)が今月、日本国内での展開を開始したのは明るいニュースだ。個人が契約している回線にFONルータを接続して良いのかどうか、まだ不透明な点は残るが、利用者と利用場面の拡大は多くの人にとっての利益になる。良い方向でコンセンサスが確立して欲しい。実は私も早々にFONルータを申し込んだのだが、まだ届いていない。
多くの人にとって、IT関連の今年の出来事として記憶されるのは、IT企業をめぐるさまざまな動きになるのだろう。livedoorは失速したが、ソフトバンクはとうとう携帯電話会社を買収するに至った。楽天は本業はともかく、TBSとの提携交渉については、協議は延長され続けているはずだが、すっかり話題にも上らなくなった。KDDIと東京電力は今年を通じてFTTH事業の統合を進めて来たが、いよいよ来年の元日付けで東京電力のFTTH事業がKDDIに譲渡されることが決まっている。実はこれも、ユーザーへの影響はほとんどないのだが、それなりに大きな出来事のはずなのだ。
IT企業周りでは何が起きても不思議ではない、と思っているはずなのに、具体的な事柄が目の前に現れると、改めて驚かされる。このダイナミズムからは、やはり目が離せない。
*1 「2006年は何で記憶される年になるか」(2006年1月6日掲載)
*2 FON
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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