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機器やサービスが悪いと言う前に
2006年9月22日
昨日、警察庁の「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」というところが、中間報告をまとめた、という報道があった。実は私は、その報道に触れるまで、そうした研究会が開かれていたこと自体を知らなかった。また議事録などがWebに上がっているようなのだが、いささか量が多いこともあり、まだ全部を読みきれていない。ただ、どうもいろいろと頭の痛い話のような気がしたので、まずはその中間報告についての検討ではなく、一般的な話として述べておきたい。
まずはっきり指摘しておきたいのは、子どもが利用する機器によって危険にさらされる可能性があるとすれば、それを防ぐ責任は第一にその保護者にあるはずだ、ということだ(*1)。つまり保護者(一般的には親)が、自分の子どもに買い与えようとするものの性質をちゃんと理解して、与えるかどうか判断すべきなのだ。今の携帯電話機でも、携帯サイトやインターネットサイトへの接続機能を利用しない設定にはできる。それを選ぶのは利用者の側であり、利用者が子どもならその親であるはずだ。そしてまた、もし親または保護者でない誰かが子どもに勝手にそうした機器を買い与え、使わせているとすれば、そのこと自体がかなり問題のある状態なのであって、それは機器やサービスが悪いわけではない。
確かに子どもが、非常に危険な情報に「あまりにも簡単に」アクセスできてしまうことについては、私も良いことだとは思っていない。だが、インターネット上の情報を、情報の出し手側で規制しようというのは、根本的に無理だ。受け手側でコントロールするしかないのであり、それは最終的には親と本人とにかかっている。子どもが好奇心などから、親の目を盗んで良くない情報にアクセスしようとすることはあるだろう。だが、それが常態化していることに気付けなかったり、子どもに歯止めをかけられなかったりするなら、それは親子関係に問題があると言うべきだ。
*1 小笠原陽介「子を持つ親はネットワークに習熟せよ」ソフトバンク刊“The
Windows”1996年6月号
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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