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ネット世論をコントロールする商売
2006年8月22日
私が最近気になっていることの1つは、ネットでの「世論」をコントロールする、もしくはネット上で一定の方向性に基づいた発言を書き込んでキャンペーンを張るといった商売が、すでにあるのだろうか、ということだ。
というのも、つい先日、私が趣味で首を突っ込んでいるある事柄について、ある日を境にネット上での評価が一変する、という出来事があったからだ。それまでは某巨大掲示板でも、あちこちの個人ブログでも概ね好評だったのに、急に掌を返したような悪評が散見されることになったのだった。そうなる原因、ではないけれども、キッカケになるような出来事は確かにあったのだが、それにしても突然、私の目から見れば不当と思える悪評が支配的になったことに、大きな違和感を持ったのだった。私が冗談半分に、これはあまりにも不自然だ、何か人為的な操作が行われたのではないか、と言った時に、友人が答えた一言が「きっとどこかの代理店が入って仕事したんじゃないの?」というものだったのだ。
考えてみればネットという場所では、ある事柄について当事者がポジティブな、あるいは競合関係にある他者がネガティブなキャンペーンを張ろうと思えば、わりあい容易に実現できてしまう。匿名掲示板などではもちろん、ブログも中立を装って架空の個人を演じれば良いだけで、本名や実人格とのつながりが保証されていないなら、匿名と大差はない。
もちろん、掲示板などでの自作自演書き込みは枚挙に暇がなく、ブログなどでも、実際にそうしたことを試みて尻尾を出してしまったケースがあったと記憶している。だが、いくつかの失敗事例を経て、そうした手法も洗練されて来ているだろう。また真偽はともかく、他の国では政治的な世論コントロールをする人々が現にいるという噂も聞く。もし代理店などが在宅での仕事として個人と契約し、一定の意図を持つ書き込み者を仕込んで来たら、これを見抜くことは容易ではあるまい。
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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