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テレビ電話オーディションを見て来た
2006年2月21日
2月19日に、変わった試みを見学して来た。このコラムでも何度か(*1)紹介しているAKB48(*2)というアイドル育成プロジェクトが、2期生を選抜するオーディションの2次審査を、テレビ電話を使って行ったのだ。またアイドルの話か、と言われそうだが、今回はちゃんと通信の話なので、どうかご容赦願いたい。
AKB48には現在、12歳から21歳までの1期生21人が在籍しており、NTT DoCoMoのCMキャラクターになっている。特にFOMAのテレビ電話機能に焦点を当てたCM展開が行われており、今回のテレビ電話オーディションも、そうしたタイアップの中で生まれた企画のようだ。
しかし、アイドルのオーディションと言えば、少なからず容姿の確認が必要なはず。私はテレビ電話機能は試用したことがある程度で、常用してはいないのだが、画素数や動きに対しての追随度などから考えて、オーディション審査を今のテレビ電話機能でやるのは、いくら何でも無茶ではないかと思っていた。
審査は全国の5つの会場に、書類選考を通った131人を集め、東京にいる20人の審査員とテレビ電話で話す形で行われた。取材記者と、AKB48ファンの一般観覧者(ちなみに私はこちら)は、別室で審査の模様の同時中継を見た。用意されたスクリーンには審査中のテレビ電話画面が大きく映し出されたのだが、率直に言えば、画質の点でかなり厳しかった。
だが、ではこの試みが失敗だったのかというと、そうでもなかった。AKB48のプロデューサーである秋元康氏が、審査後に「オーディション会場でたくさんの大人を前に緊張している姿ではなく、テレビ電話で友達と話しているような感覚で、その子の素顔に近いところが見られたのが良かった」と評価したのだが、それは観覧していた私も同感だった。
今の若い女の子たちにとっては、ケータイのカメラを通した方が、むしろ緊張しないのかも知れない。コミュニケーションのありようも、道具とともに変化していくのだろう。
*1 「真摯な作り込みが感動を生む」
(2006年1月31日掲載)ほか
*2 秋葉原48
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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