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目を離すとすねるパソコン
2006年2月17日
パソコンは最新のデジタル機器のはずなのに、たまに妙にアナログな気分にさせられる。
たとえば、パソコンが何らかのエラーを起こして「固まって」しまうのは、たいてい自分がその前を離れている間だ。さっきまで気持ち良く使えていたのに、ちょっと飲み物を取りに立ったりした隙に、狙いすましたかのようにフリーズしていることが多い。一人暮らしでペットもいないので、誰も何もしていないはずだし、私はスクリーンセーバーも使っていない。20分でモニタの電源を切る設定にはしてあるものの、キーボードから手を放して10分と経っていないのにも関わらず、だ。
こういうことが起きるのは私だけなのかどうか、他人に聞いてみたことはないのだが、ただ特定のマシンだけがそうだというわけではない。普段使っている自分のPC-98デスクトップ以外にも、サブのPC/AT互換機でも、持ち歩いているサブノートマシンでも、さらには仕事で一時的に借りて試用しているマシンでさえも、似たようなことが起きるからだ。
また、サブノートマシンの場合は、たまに外出に持って行かない日があると、ちょっと機嫌が悪くなる。結構長く使っているものなので、そろそろどこか、内部の接続が怪しくなったりしているせいなのだろうとは思うが、それにしても、1日部屋に静置しただけで状態が変わるというのも何だか妙な話だ。私が出かけない日には、電源を入れずに同じ状態で置いてあっても問題は起きないのである。
機械に名前をつけて擬人化するような趣味はないのだが、日々使っているマシンが、こういった理屈で説明しづらい振る舞いを見せると、つい情のようなものが湧く。そしてまた、いつもご苦労さん、と思って使っていると、何だかいつもより調子良く動いてくれるような気がする。ほとんどアニミズムの領域だなあと苦笑しつつ、そのおかげか私の使うパソコンは滅多に故障せず、長持ちする。やはり機械類も大切に使ってやる方が良いのだ。
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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