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予備を手元に置く必要がなくなった
2005年11月11日
前にも述べたことがあるが、私は仕事に必要なものには、できるだけ予備を用意しておきたい性格だ。しかし改めて考えてみると「仕事に必要なものには」というのは言い訳で、実は仕事を始める以前の高校生の頃から、文具だのカセットテープだのといった消耗品の予備を買い置く習慣が身についていた。
しかもそれは、ルースリーフの罫線違いやカセットテープの種別と時間の違いなど、使い分けている種類のすべてを網羅していた。使えば次を補充するので、使わない限り手元に残る。従って今も実家には、封を切っていない10数年前のルースリーフやカセットテープが残ったままだ。パソコンとMDが取って代わり、最後の予備一式は使わなかったからだ。
パソコンを使うようになってからも、その癖は続いた。だからパソコン歴とともに、いろいろなものの予備が手元に蓄積していく。8インチ以降歴代のフロッピーディスクも、PC-9801/21シリーズ本体も残っている。最近はいくらか学習したので、まるで同じ物を予備にはしないが、ほとんどのパソコン系パーツについて、新しいものに買い換えたら、1世代前のものを故障時の代替用に取ってある。
しかし世の中がこれだけ便利になると、もうそんな風に手元に用意するという習慣は必要なくなったはずなのだ。今ではたいていのものがオンライン通販でオーダーでき、あっという間に届く。先日、オンライン通販でCDを買ったのだが、昼前に注文したものが夜には届いたということすらあった。日本中くまなくとはいかないだろうが、在庫があればたいていの場所で翌日、離島でもなければ数日中には手に出来るだろう。本当に仕事用で、壊れた時に予備がないと即座に困るようなものは別にして、個人の用事で1日や2日が待てないということはほとんどないはずなのだ。
なぜこんなことを力説しているかというと、私は今、あるものの予備を買いたくて仕方がないからだ。この悪癖はどうにも治らない。
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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