


|
左利き用のデジタルカメラを
2005年6月10日
先日ふと疑問に感じたのが、どうして左利きの人用のデジタルカメラはないのだろう、ということだった。私自身は右利きなもので、正直なところ、これまでは考えたこともなかった。それが先日、たまたま右手で荷物を持っていた際にものぐさをして、空いている左手で、胸ポケットに入れていた薄型のコンパクトカメラを使おうとしたら、あまりにも不便だということに初めて気付いたのだった。結局、荷物を持ち替えて右手で撮影した。
これはきっと困っている人がいるに違いない、と思ってネットで検索をかけてみたら、案の定、とうの昔から、いろいろな人が同じことを考え、言っているようだ。左利きの人にとっては、やはり切実な問題なのだろう。
昔は左利きの人も、無理やり右を使うように直させられたと聞く。戦中生まれの私の父も、本来は左利きなのだが、子どもの頃に右手を使うようにしつけられたのだそうだ。だから箸やペンは右手で使うが、長じてから使うようになった道具には左手で扱うものもあり、たとえば刺身包丁は左手で引く。
おそらくは戦後になってから、左利きなら左利きのまま育てることが一般的になって来たのだろうが、左利きの人にさまざまな不利を強いている構図は、実はあまり変わっていないのかも知れない。これだけ社会が豊かになり、物があふれている現代にあってもなお、道具の多くは相変わらず右手用にできている。
さらに言えば、病気などで右半身不随になったり、右手を事故などで失ったという人も、世の中にはいることだろう。そうした人はデジタルカメラを使うなというのだろうか。
デジタルカメラ市場が飽和気味になっているという今こそ、どこかのメーカーで、たった1機種でも、左利き用のデジタルカメラを出してみてはどうだろう。あるいはせめて、左右両用の機種でも良い。左利きの人たちの集中的な支持を得られれば、意外に堅実な売り上げになるかも知れないではないか。
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
●小笠原陽介 一覧へ●
●ご意見・ご感想をお寄せ下さい●
|




|
 |















|