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予備の回線は必要か
2005年2月18日
私は仕事に必要なものには、できるだけ予備を用意しておきたい性格だ。今ならばブロードバンド回線の予備が欲しい。どこからがブロードバンド(広帯域)か、という問題はあるとしても、現在の私にとっては、おおよそ下り実効700kbps以上で、定額でつなぎ放題というのが最低条件になる。そこで私の仕事部屋には、ADSLを2本引いている。
正直に言えば、これはあまり賢いやり方ではない。ADSL回線会社やプロバイダは違うところにしてあるものの、電話線インフラに依拠している点では共通だからだ。万一トラブルがあった際に、その規模や内容によっては、両方がまとめて巻き込まれる可能性がある。どうせ2本の回線を持つなら、本当は互いに性質の異なるものにするべきなのだ。
もっとも、では実際にトラブルがあるかというと、最近はほとんどなかったりする。仮にあっても小規模なものだし、時間的にもそう長引くことはない。私はどうも、ネットへの接続サービスや回線というものは、少なくとも個人向けの低額サービスでは、さまざまなトラブルでサービスが停止したり、復旧に時間がかかったりすることがあり得るものだ、と思ってしまうのだが、そんな考えはもはや時代遅れになりつつあるのかも知れない。
インフラとして定着するということは、そういうことなのだろう。たとえば、水道や電力といったインフラを2系統用意するなどというのは、一般的にはほとんどあり得ない。病院などでは自家発電装置を用意する場合もあるが、それも多くの場合は、早期の復旧を前提とした一時しのぎ用で十分だろう。
しかし、そう言いながら、私の正直な気持ちとしては、やはりまだ、予備の回線を解約できないのだ。回線やサービスを安定して提供している各社の努力には敬意を表しつつも、ほんの数年前のことを思い出すと、全幅の信頼を置いて良いのかどうか迷いが残る。それは私が心配性なだけ…だと良いのだが。
■著者略歴
小笠原 陽介 (おがさわら ようすけ)
理系のココロを文系のコトバで語るフリーライター兼コラムニスト、時々ジャーナリスト。ITによる人間と社会の変容に問題関心を持ち、独特の視点から発言を続ける。
主な著書:『PC-98パワーアップ道場』1998,ソフトバンク
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