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 リアクションの楽しさを手放さない
 

 そこで、キャラクターを画面外に出さないようにしよう。

■画面外に出ない
(上の画像をクリック後に左右キーを押してください)

 映画では、主人公が画面外に出ることはよくある。
 “一方そのころ敵のボスはこんなことをしていました”という映像が挿入される場合がある。
 でも、ゲームでは、主人公(プレイヤーが操作するキャラクター)を画面外に出すことは、あまりない。
 リアクションの楽しさを手放すことになるからだ。
 「ドラゴンクエスト」は、いつも主人公が画面の真ん中にいる。

 「カラテカ」は、ちょっと変わったゲームだ。
 途中で画面が切り替わり、敵キャラクターがこちらに移動している様子を映し出す。
 この間、プレイヤーは操作ができない。
 リアクションの楽しさを手放している。
 映画的な演出が行われている。
 「カラテカ」では、リアクションの楽しさを手放す時間は、ごく短い。
 長い長いデモ映像が続いたり、キャラクターたちが勝手に動いて勝手に物語が展開したり、リアクションの楽しさを長いあいだ手放したゲームもいくつかある。
 そういったものは、ゲーム的な楽しさは少ないように思う。

 キャラクターが、左キーで左に移動し、右キーで右に移動する。
 画面外に出ることはできなくて、画面端に到達したらそれ以上進むことはできない。
 こうして、「キーを入力すると、キャラクターが動く」というリアクションの楽しさが形作られた。


 ゲーム側から仕掛ける
 

 だけど、これだけでは、ゲームとしては退屈だ。
 そこで、ジレンマを生じさせる。
 プレイヤーが「どうしよう?」と考える不安定な状態に置くようにする。
 ゲーム側がプレイヤーキャラクターの状態を見て、ゲーム側から何かを仕掛け、プレイヤーを不安定な状態に追い込むのだ。

 第3回の「ゲーム制作で気をつけるべきポイントその3」に次のように記した。

ゲーム制作で気をつけるべきポイントその3
 チャレンジするように挑発するデザイン:プレイヤーが置かれた不安定な状態を突破する道筋を発見し、チャレンジしたくなるようにデザインすること。
(→第3回

 ジレンマを生み出す前までは、プレイヤーが何かをすると、ゲームが反応を返すというだけの構造だった。
 だが、ジレンマを生じさせると、プレイヤーは、それだけでない楽しさを感じるようになる。
 ゲーム側から何かが仕掛けられて、プレイヤーに判断を求める。
 プレイヤーキャラクターの位置や、得点、残り時間、そこまでの状況、プレイヤーの選択、キャラクターの距離など、さまざまな状況をゲーム側が見て(実際には、それらのデータから条件分岐によって何を実行しているかを決めるだけなのだが)、仕掛けていく。
 ゲーム側が、プレイヤーに反応を求めるという逆の構造も生まれてくるのだ。

ゲーム制作で気をつけるべきポイントその8
 ゲーム側がプレイヤーの状態を見て、何かを仕掛けてくる。それに対して、プレイヤーが「どうしよう?」と考えることで、ジレンマの楽しさが生まれる。


ゲーム制作で気をつけるべきポイントその9
 プレイヤーがゲームの状態を見て何かを仕掛けて、ゲーム側が反応を返す。ゲーム側がプレイヤーの状態を見て何かを仕掛けて、プレイヤー側が反応を返す。この2方向のやりとりを生み出すことでインタラクティブの楽しさが生まれる。


 お互いから仕掛け、お互いが反応する。この2方向の構造が、ゲームならではのインタラクティブの楽しさだ。
 ただのスイッチでは、そうはいかない。
 こちら側からスイッチを押すという行動を仕掛け、灯りがついたり消えたり反応が返ってくる。だが、スイッチ側から何かを仕掛けてくることはない。
 本だって、本側が、こちらの状態を見て、何かを仕掛けてくることはない。
 映画だって、映画側が、こちらの状態を見て、何かを仕掛けてくることはない。
 コンピュータのサービスも、ゲーム的でないものは、何かを仕掛けてくることはない。検索でも、こちらが何かを入力して、結果が出てくるが、検索エンジン側が何かを仕掛けてくるような感覚にはならない。
 ゲームだけが、プレイヤーの状態を見て、何かを仕掛けてくる。

■EGG MAN
(画面内の「START」をクリックしてゲームを開始してください)


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