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■ Windows Vistaのパッケージ種類

 企業向けの上位エディションとなるEnterpriseは、店頭販売はされない。マイクロソフトの「ソフトウェア アシュアランス」に契約した企業にのみ提供される。よって、一般ユーザの購入対象となるのは、Home Basic、Home Premium、Business、Ultimateという4エディションだ。

 上記の4エディションには、通常版、アップグレード版、DSP版(OEM版)という3種類のパッケージがあることも覚えておこう。

 まずDSP版から解説すると、これはPC自作ユーザ向けのパッケージだ。CPUやHDDといった自作パーツとのセットでのみ販売され、自作パーツを扱うショップの店頭や通信販売で購入できる。低価格なのが特徴だが、セットで購入したパーツを組み込んだPCにしかインストールできず、マイクロソフトのサポートも受けられない。サポートは購入したショップの担当となる。現在では、フロッピーディスクドライブとのセットで購入するのが一般的だ。フロッピーディスクドライブなら、自作PCを新しく組み立ててもほとんどの場合で使い続けられる。つまり、一緒に買ったVistaも、新しい自作PCにインストールできるわけだ。

 次にアップグレード版だが、使用中のWindows XPなどを、Vistaにアップグレードするパッケージだ。現在の環境に上書きインストールすれば、Internet Explorerのお気に入り、メールデータ、インストール済みのアプリケーションなどを、そのまま引き継げる(動作の安定性を損ねる可能性が否定できないため、上書きインストールを嫌う人も多いが…)。もちろん、新規にインストールすることも可能だ(クリーンインストール)。この場合、各種設定やアプリケーションのインストールなどは、すべて最初から行う。また、アップグレード版には、重要な注意事項がある。Vistaにアップグレードしたあとは、アップグレードする前のWindowsを使い続けることはできない。アップグレード前のWindowsから、アップグレード後のVistaへと、使用ライセンスが移動するからだ。

 最後に通常版だが、上書きインストールとクリーンインストールができる点では、アップグレード版と変わらない。通常版はVistaのライセンスも新しく購入するため、今現在のWindows XPなどもそのまま使い続けられる。そのぶん、アップグレード版より高価なのだ。どのWindowsに対して、自分が使用する権利(ライセンス)を持っているかということで考えると、分かりやすいだろう。

  Home Basic Home Premium Business Ultimate
Windows XP Home Edition(SP2)
Windows XP Professional(SP2)
Windows XP Media Center Edition(SP2)
Windows XP Tablet PC Edition(SP2)
Windows 2000 Professional(SP4)
●:上書きインストール、クリーンインストールが可能
△:クリーンインストールのみ可能


■ Windows Vistaのアクティベーションとライセンスの移管

 Windows Vistaでも、Windows XPと同じようにアクティベーションが必要だ。インストール後の30日以内に実行しないと、Vistaにログオンできなくなる。アクティベーションの方法もWindows XPと同じだ。インターネット経由、マイクロソフトの専用ダイヤルに電話、モデムを使って認証サービスに直結という手段がある。自作PCなどでハードウェア構成が大きく変わった場合に、再度のアクティベーションが必要になる点も、Windows XPと同様だ。

 また、古いPCから新しいPCへの、ライセンスの移管も無制限で認められる。具体的には、DSP版Vistaを購入して自作PCにインストールしたとする。将来的に新しい自作PCを組み立てたとき、手持ちのDSP版Vistaを新しい自作PCにもインストールできるわけだ。ただし、古い自作PCでVistaを使い続けることはできない。Vistaの使用権利(ライセンス)が、古い自作PCから新しい自作PCに移動しているからだ。DSP版に関していえば、同時に購入したパーツも、新しい自作PCに組み込む必要がある。

■ Windows Vistaのエディション選択ガイド

 話が前後してしまうが、Home Basic、Home Premium、Business、Ultimateという4つのエディションの中から、どれを選べばいいのかを考えてみよう。これはもう、各エディションがサポートする機能と、自分が必要とする機能を見極めて選ぶとしか言いようがない。Vistaの機能に一通り触れてみたいと思うなら、(コストが見合うのであれば)全機能を備えるUltimateを買っておけばよいだろう。また、Home Basic、Home Premium、Businessには、「Windows Anytime Upgrade」という機能が備わっている。現在詳細は明らかになっていないが、プロダクトキーをオンライン購入することで、そのままUltimateへとアップグレードできる機能だ。Home Basicからのアップグレードは、Home PremiumとUltimateが選べる。

 ちなみに、Home Basicはおすすめできないと言われることも多いが、完全に個人使用なら選ぶ価値もある。ポイントは、Home Premiumにあって、Home Basicにはない機能をどうどらえるかだ。3D効果を多用した「Windows Aero」のユーザインターフェイス、Media Center機能、PC間の同期などは、Home Basicにはない。それ以外の機能、例えばWindowsムービーメーカーなどは、フリーソフトや市販ソフトでまかなえるものが多いのだ(しかも、そちらのほうが多機能で使いやすい場合が多い)。Vistaの基本的な機能はHome Basicでも一通り備えているので、コスト重視でHome Basicを導入するのも1つの選択だ。必要に応じて、Windows Anytime UpgradeでHome PremiumやUltimateにアップグレードすればよい。

 Home PremiumとBusinessについては、ユーザの使い方にもとづく純粋な機能の組み分けだ。Businessは、バックアップ機能や暗号化機能、ネットワーク機能などが充実しており、複数のPCを使い分けるようなパワーユーザにとって利用価値が高い。自宅とオフィスで使うノートPCにも、Businessが向いているだろう。

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