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Slash Games編「直撃!ゲーム最前線」
離陸の開放感、空を舞う喜び、そして着陸の達成感 『マイクロソフト フライトシミュレータX』
2007年1月12日
ライター:杉山淳一
「マイクロソフト フライトシミュレータX」、FSXと略されることも多いようだが、飛行機ファンならFSXから開発中止となった国産の次期支援戦闘機FS-Xを連想する。Xというと「新たな可能性を示唆する傍流か?」という印象を持ってしまう。しかしFSXのXはローマ数字の10。FSXは初代作品から数えて10作目の最新作、正真正銘の本流ソフトだ。
マイクロソフトフライトシミュレータといえば、マイクロソフトの老舗ブランドのひとつ。その歴史はWindowsよりずっと長く、シリーズ最初の作品は22年前にBASIC版として誕生した。グラフィックはワイヤーフレーム、つまり“飛行機っぽい物体の輪郭”を操縦するゲームだった。その後同シリーズは航空力学を緻密に再現したフライトシミュレーションソフトとして進化し、その他のフライトゲームとは一線を画した。そのシミュレーション性の高さから、アメリカのフライトスクールでも実習教材として採用されるほどだ。
リアリティを追求したマイクロソフトフライトシミュレータは、世界の航空機ファンから支持されている。とくに自家用機が普及しているアメリカはマニアックで、操縦用PCとLANで接続した別のPCをメーター表示用として使ったり、実際のコクピットの機器をパソコンに接続したりするアドオンソフトなども発売されている。米国のフライトシミュレータファン向けショップでは、どこから放出された定かではないが、実物の旅客機のコクピットパネルが売られている。もちろんフライトシミュレータに接続して遊ぶためだ。
日本のフライトシミュレータファンにもスゴイ人がいる。ボーイング社のB747型機を愛するあまり、フライトシミュレータを楽しむために自宅の四畳半にコクピットを作ってしまった。ホームセンターの素材などを使ってコツコツと作り上げた“作品”は本物そっくり。それがテレビディレクターの目に止まり、TBSのドラマ「GOOD LUCK!!」で採用された。木村拓哉さんや堤真一さんが座っていたコクピットがそれである。
フライトシミュレータファンには面白い逸話がたくさんある。しかし、こうした逸話が伝わるほど、“フライトシミュレータは飛行機ファンのもの”、“難しいもの”というイメージも広まってしまったように思う。しかしFSXはコアなファンを満足させるリアリティをさらに向上させつつ、ライトな飛行機ファンにも楽しめる要素が加えられた。そのひとつが“ミッション”の採用、もうひとつが“有名声優を起用した日本語音声”だ。
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クラシックな機体。グラマン グースG21A。車輪の格納もアニメーション表示だ
※クリックで拡大画面を表示 |
“ミッション”は、飛行目的が明示されたシナリオモードだ。従来のフライトシミュレータにもチュートリアルモードがあり、教官が音声で指示してくれた。ミッションはこれをさらに進化させたもので、一定のシナリオ条件をクリアするために飛ぶモードである。ミッションはチュートリアルを含めて51本が用意されている。ウルトラライトプレーンを使った操縦の基礎訓練から、旅客機の定期便乗務、遭難者の捜索、レースなどさまざま。所要時間は5分から90分まで。30分から45分のミッションが最も多く、遊ぶにはちょうど良い時間だ。
次ページに続く
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