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■ 主役は「欧州」から「先住民」へ

 『TWC』において、非常に大きな変更点としては、プレイヤーが使用可能な国として、従来の欧州国家8つに加え、「イロコイ」「スー」「アステカ」の3つが追加された点だ。というより、民族の名称として聞き覚えのある方もいるだろう。これらの3つは『AoE3』からのプレイヤーなら、より馴染み深いかもしれない。「イロコイ」と「アステカ」は、「交易所」を建てることにより軍隊の一部として使用できたし、「スー」は「ラコタ」の別名でもあるので、事実上拡張前からいた種族だともいえる。

 さて、この3民族は、従来の欧州国家とは大きな違いをいくつも持っている。多少歴史的な部分を交えながら、これらの民族を詳しく説明していこう。

果たして、「先住民」達の軍隊は、精強な欧州国家に太刀打ちできるのだろうか?
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 「イロコイ」は、西暦1000年頃複数の種族が集まり連合国家として成立した。実は、現在も存在する数少ない先住民族の1つであり、1794年にはアメリカと対等での不可侵条約も結んでいる。アメリカ成立にも深く関わっており、歴史的な立ち位置としては非常に重要な種族であるといえる。では、肝心のゲーム内ではどうなっているのかといえば、現状、チーム戦では非常に強力な国家として成立しており、1vs1等でもかなりのパフォーマンスを見せている。まず、「トラヴォイ」と呼ばれる人力車?のユニットは、色々な建物を建てられる欧州国家の馬車に相当するもので、これが初期ユニットとして配置されている。この「トラヴォイ」は、戦士小屋相当の建物を建てられるうえ、塔としての機能も持つため、交戦能力を皆が持たないうちに敵陣深くに入り、小屋をほぼリスク無しに建てることができる。『AoE3』では敵の前線を破壊するのはかなり困難である上、「先住民」自体が初弾が速いため、そのままずるずると押し込まれる展開が非常に多い。中盤以降になると、生産速度を著しく向上させることにより急速な内政拡大が可能であり、「フォレスト・ブロウラー」や「軽カノン砲」といったユニットにも恵まれている。欠点をいうならば、騎兵が弱く、機動力を生かした展開になると後手を踏んでしまうことだろうか。それでも、バランスの良い万能国家として、文句無しの強国家として現在は認識されている。

 次に「スー」だが、成立は「イロコイ」と同様に複数民族の同盟からなるようだ。こちらも、18世紀半ばにアメリカ大陸の中央北部の大平原に進出し、現在もその土地にて生活を行っている。人口も7万人程度の規模となっているようだ。“馬で弓を構え平原を駆け巡る”といったネイティブ・アメリカンのイメージは、ほとんど彼らのものであるらしい。ゲーム内でも、このイメージはあまり変わらない印象だ。色々な種類の騎馬を駆りマップ中を走り回る。まさに馬のエキスパート国家である。最初の時代から騎馬兵を格安で作ることができ、序盤を有利に展開することができる(人口の限度が最初から200というのも特徴だ)。反面、どうしても歩兵面は見劣りしてしまうのだが、唯一「ウォーチーフ」が騎馬なのも特徴的である(「ウォーチーフ」とは欧州国家でいう探索者に当たる)。この「ウォーチーフ」は、自身の移動速度が速いうえに周辺ユニットの移動速度を20%上昇させる効果があり、騎馬がこの恩恵を受けると、まさに「略奪者」となる。無防備な場所はあっと言う間に破壊しつくされてしまうだろう。ところで、1vs1とチーム戦では、「スー」の役割は大きく変わってくる。1vs1では、他の国同様正面から戦うしかないので、特に記述はしないが、これがチーム戦ともなると、重要な「パーツ」として機能しはじめるのだ。チーム戦では主に遊撃部隊を担当し、相手の内政破壊から、前線での奇襲攻撃等、単純ながら運用には大きなセンスを求められるようになる。騎兵を上手く運用できれば相手の軍隊・内政をズタズタにし、チームを勝利に導くことも不可能ではない。また、これらの騎兵を支える根幹となるのが上記で説明した「ウォーチーフ」だ。敵に回したとき移動速度UPの効果がどれほど恐ろしいのか体感させてくれるだろう。欠点としては、序盤に目一杯押し込まれてしまった場合だろうか。こうなると、馬が機動力を生かせず、「スー」という国の価値は大きく下落してしまう。歩兵を用いた戦闘もできないわけではないが、できればやりたくないというのは本音だろうか。

 最後に、「アステカ」だ。日本での知名度でいえば、恐らく上記の2つよりも大きいと思われるが、逆に現在では滅んでしまった民族でもある。アステカは、14世紀前半から16世紀前半にかけ、現在のメキシコ辺りに栄えた南米を代表する先住民族の1つだ。独自の優れた文化を持っていたが、最終的にはスペインに滅ぼされている(間接的にであって、アステカが滅亡した直接の原因は疫病の流行にあるそうだ)。さて、ゲーム内での「アステカ」はというと、現状では「イロコイ」「スー」に劣る存在であると認識されている。「スー」と同じく、いや、もっと極端な特性を持つ「アステカ」は、騎兵が一切存在しないのだ。かといって、騎兵の代わりになるユニットがいないわけではないので、その点はとりあえず心配しなくてもいい。歩く速度が非常に速いコヨーテランナーや、騎馬兵に強いピューマ槍兵もいる。ただ、やはり機動力を生かした展開というのは「イロコイ」と同じくなかなか難しいように感じる。いっぽうで戦闘面を見ると、残念ながらやや非力な感が強い。実際、1vs1での戦いは非常に厳しいようである。ただ、例外的に「アローナイト」と呼ばれる弓兵だけは、他の国には一切存在しない、建物と砲撃兵器に強い遠距離攻撃可能なユニットである。『AoE3』では、「トルコ」に「アブス砲」といわれる凶悪な砲兵がいたが、「アブス砲」から戦闘能力を大幅に無くした代わりに、射程と攻城能力を大きく上昇させたようなユニットだと考えると良いかもしれない。1vs1でダメならチーム戦でその特徴を生かせばいい。それがアステカの進む道だといえる。ちなみにアステカ族だけはファイアピットで聖職者も踊らせることができる。街の経済活動をストップさせず、しかも聖職者一人は町の人2人分に相当する。うまく使いたい。

敵陣に協力して攻め込む「先住民」達と、「欧州」国家達。史実では有り得ない組み合わせもゲームならではだ
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