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Laval Virtual招待作品
IVRCは3年前からフランスのVRコンテスト、Laval Virtualと協力体制を整え、互いに優秀作品を招待展示している。今回、フランスから招待された作品は次の2つだ。
●Project REVES
スクリーン上を飛び回る蝶をUFOのキャラクターで追いかけ、捕獲していくゲームなのだが、コントローラがユニーク。相当頑丈なつくりで、非常に強力なフォースフィードバックが得られる。UFOや蝶の動きも、スクリーン上に棒を置いたり、手で囲みを作るなどして「壁」を作ることが可能。壁の動きは上方のカメラでモニタリングされる仕組みだ。もともと金属の加工や切削を、バーチャル空間で訓練するために開発されたコントローラが流用されており、そのアプリケーションという位置づけ。会場では「まじかるSPLASH」を抑えて堂々の一番人気となった。
●Virtual Scooter
現実のスクーターを入力デバイスにしたバイクシミュレータ。体験者はグラス型ディスプレイと磁器センサのついたヘルメットを被り、スクーターにまたがる。頭を左右に動かすことで、バーチャル空間内でも視界が左右に動く仕組み。スクーターの操作はハンドル、アクセル、ブレーキ、ウインカーで行う。入力情報は一度シートの下に設置された回路に送られ、そこから外部のPCに送られる仕組みだ。フランスでは14歳からスクーターの免許を取ることができるため、未成年の交通事故が非常に高く、この対策というのが開発動機。プログラマの一人が渡航上の問題で来日できず、大味な運転感覚になってしまったのは残念。
チープなグラフィックも意外と「かわいい!」と好評だった「Project REVES」
パリの街をスクーターで駆け抜ける「Virtual Scooter」。合言葉は安全運転だ
今回驚かされたのは、Laval Virtual招待作品のレベルが例年より格段に向上していたことだ。Virtual ScooterはパリをモチーフにしたCGの街並みが非常に美しく、展示作品の中でも群を抜いていた。Project REVESはグラフィックはチープだったが、コントローラをはじめとしたインターフェースのおもしろさが際だっており、過去のフランスの作品とは毛色が違っていた。モニタの「こちら側」に注力した作品制作は、テレビゲームも含めて日本が最も得意とする分野だが、これと同じセンスがProject REVESにも感じられたのだ。しかも、Project REVESは一般来場者の人気投票で堂々の一位を獲得。これは過去に例のなかったことである。これが審査員にはどのように映ったのか、非常に気になった。
今年は昨年から復活した個人部門に加えて、プレゼンテーション審査や東京予選で惜しくも敗退した作品のいくつかも、招待展示という形で作品が展示された。
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その他の招待作品たち
●Virtual Seesaw
東京予選で敗退したが、招待作品として展示参加。V字型のシーソーで、横に座っている相手の姿が前方の鏡に映る。このときにさまざまなメッセージが上半身にかぶさって見える仕組み。相手の胸に表示されたメッセージは鏡で読めるが、自分の胸に表示された物は読めないという、ちょっと変わった仕組みになっている。東京予選ではブルーシートが使われていたが、本選では鏡による展示に切り替わり、よりすっきりとした作品になった。またシーソー部分に自作ベアリングが使われるなど、より頑丈さが増している。
●遊んでクリエイト〜A Sand-Create〜
箱の中にしきつめられたビーンズを手で彫ると、深さによって池ができたり、砂の上の玉が転がったりする仕掛け。ビーンズは半透明の再生プラスチックが使用されており、底に設置されたLEDからの光の投下量で深さを検出。その情報がPCに送られ、天井から投影されるCGが変化。これによって池や玉の動きを表現している。砂場遊びをする感覚で楽しめる点がユニーク。また投影されるCGもスクリーンがビーンズなため、微妙に輪郭がぼけて幻想感を増している。プレゼン審査で敗退したが、招待作品として展示参加した。
ブルースクリーンへの投影から、鏡に変わってスッキリした「Virtual Seesaw」
ビーンズの半透明感がダイヤブロックの質感を思わせる「遊んでクリエイト」
この他に東京予選で一番人気となった「CREATUREs:Tabby」や、技術賞を受賞した「Empty Box 2006」、さらに「Laval Virtual」から「La Goutte」という作品も展示された。この中でも掘り出し物だったのが「La Goutte」だ。これは台所の水滴を操作してゴールまでたどり着かせる作品で、VR作品というよりテレビゲームとして完成度が高かった。自キャラが水滴なので高いところから落ちると、周囲に飛び散ったり、紙やパンの上などを移動すると、しみこんでしまってミスになる。逆に他の水滴にぶつかると水滴が大きくなり、ライフが回復する仕組みだ。フォトリアリスティックに作りこまれた台所のグラフィックがすばらしく、PS3向けのゲームソフトとして向いている。
La Goutteは公式サイトからダウンロード可能となっている。
作品の完成度はピカイチ。癒し系照明器具の「CREATUREs:Tabby」
箱を覗きながら戸外を探索したい「Empty Box 2006」
室内を徹底的に描き込むことで存在感を際だたせた「La Goutte」
「La Goutte」スクリーンショット
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