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Slash Games編「直撃!ゲーム最前線」

人気タイトルの舞台裏を支える「GM」というお仕事
リネージュGM木村氏インタビュー

聞き手:伊藤雅俊
2006年8月21日


 オンラインRPGに欠かせないのがゲームマスター(GM)という仕事だ。今回、エヌ・シー・ジャパンでリネージュの運営に長く携わってきた木村泰隆氏に、GM業務の舞台裏や苦労、楽しさについてお話を聞いた。

エヌ・シー・ジャパン ゲーム運営チームXR GMパート 木村泰隆氏

 日常業務について
 

― GMのお仕事についてお聞きしたいと思います。リネージュではどういった体制でGM業務をすすめているのでしょうか?

木村:チームは16名、2交代制で基本24時間対応です。このうちGM4名が24時間に対応しています。この4名のGMをサポートする人間が5名いて、残りの7名が一般的な会社員と同じ昼勤務の体制となっています。

― 具体的には、ゲーム内の見回りと問い合わせ対応ということになりますか?

木村:そうですね。弊社ではメール対応も含めて問い合わせ対応の全てをGMが行っております。ただ、リネージュIIと違ってリネージュクロスランカーはGMコールがありませんので、ゲーム内での対応は非常に少ないですね。

― メール対応など以外のGM業務にはどういったものがありますか?

木村:例えば簡単なイベントの企画や運営、今回のような新しいエピソードのテストであるとか、広報用の素材作成、キャンペーンやイベントのWeb制作なども手伝いますね。キャンペーンやイベントに参考意見を出したりもしています。

― なるほど。

木村:あとはそうですね、ゲーム内のデータの分析や調査ですね。それらの調査分析で得られたものを開発側に提示したり、マーケティング用のデータとして提供したり。具体的な例でいうと、日本のユーザ様のレベル分布とマップのバランスについて要望を出したり、あるいは攻城戦が活用されていない、ゲーム内リソースが有効に活用されていないということを明示して、改善を求めたりといったこともしています。

― 攻城戦が有効に活用されていない?

木村:問題は、攻城戦におけるメリットが少なく、デメリットが非常に大きいというところですね。デスペナルティが重くなってきた一方で、ゲーム内の状況が変動してしまって城を得ることによるメリットが非常に少なくなっているのです。

― それは日本固有の問題なんですか?

木村:そうですね。ただ他の国でも少なからず起きているようです。この問題の原因は時間が経つにつれて城を持っていることにステータスを感じなくなってきたという、コミュニティの変化があると思います。また、ゲーム内バランスの変化で、ゲーム内通貨の価値がだんだん下がってきたということもあるでしょう。日本での攻城戦システムが使われない事による固有の問題点として挙げられるのは、血盟間の争いが城では無く、収益の高いマップを独占するといった形で行なわれる事がある点です。こうした状態になると無関係な第三者の立場にいるキャラクタを巻き込む形での争いが起こる為に不満の火種となってしまいます。

― そのあたり、一朝一夕には改善が難しいところですね。


 GMという仕事について
 

― GMというお仕事について普段心がけていることとしては、どういったものがありますか?

木村:ユーザの皆様により良い環境で楽しくゲームをしていただけるように、というのが大事だというところですね。ゲーム内の環境をより日本のユーザ様にマッチした形にすること。それと、不正な利用者や不正な行為の排除対応などですね。

― 長く運営しているゲームだけあって、不正ツールなどの問題は深刻なところがありますよね。

木村:ブロックなど対応は随時おこなっていますが、結局のところイタチゴッコです。ただ、古い新しいに関わらず、どこのゲーム運営も現状は似たようなものでしょうね。

― ほかには何かありますか?

木村:ユーザ様の意見を最大限汲み取って、それを関係各所に伝えるということですね。具体的に多く寄せられるのは、回線が不安定であるとか、不正な利用者がいるであるとか、クラス間バランスが悪いといった改善要求が主ですね。

― なるほど。

木村:その他には、ユーザ様から要請を受けてオフラインイベントに協力をしたことがありました。それ以降、ユーザ様からのゲーム内・ゲーム外を問わずイベントへの協力要請が増えてきています。

― ゲーム外のイベントへの協力というと、どういう形があるんですか?

木村:例えばネットラジオを行いたいので、GMさんにインタビューやトークをしてほしいというような問い合わせがありましたし、いわゆるオフ会への協力をお願いしたいというのもありました。

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