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■ 対戦にフォーカスした箱庭鉄道シミュレーション?
鉄道経営シミュレーションゲームがデスマッチゲームになる。なぜそんなゲームデザインが可能になるのだろうか。
ゲームプレイの基本は初代『レイルロードタイクーン』とほぼ同じだ。都市から都市へと線路を繋ぎ、街に駅を設置して列車を走らせれば運賃収入が得られる。得た資金でさらに線路を延ばしたり、列車を増やしたりして路線を拡大し、さらに大きな収入を得ていく。列車の渋滞や機関車の老朽化、不人気で赤字の列車を整理するなどして安定した経営を維持する。
これは日本の人気鉄道経営ゲーム『A列車で行こう』シリーズでも同じだ。しかし、『レイルロードタイクーン』シリーズではライバル会社が登場する。得た資金を鉄道や子会社に注ぎ込むだけではなく、ライバル会社の株を買い、支配権を得る。こうして期限以内に最高の経営者になると勝利である。これにより、RT2、RT3やSMRは「箱庭ゲーム」だけではなく、「対戦ゲーム」となった。どれにでもライバル無しのシングルプレイモードがあり、箱庭的な楽しみ方もできる。しかし、本来の楽しさは対戦でライバルを出し抜くことだ。
この「対戦」の概念が、RT3とSMRでまったく異なるのだ。
RT3の場合、ライバル会社を買収するには、その会社の株を得て、さらに株主総会で買収の投票が行われる。この時に反対する株主の票が過半数にならないと買収できない。たとえば、株の総数が10だとする。君の会社がその会社の株を3つ持っていて、ライバル会社が自社株を4つ持っているとする。残りの3つは市場や他のライバルが持っている。この時、君がこの会社を買収するためには6票必要だ。ライバル会社は反対するだろうから、残り3票を市場やライバル会社が君に投票し、株を売ってくれたら買収成功だ。RT3の買収勝利は読んでいるだけでも面倒くさい。そのおかげで、ライバル会社を買収するより協調することを選ぶプレイスタイルになりがちだった。
もちろん同じマップで長く遊んでいれば路線拡大にも限界があり、弱ってくる会社も出てくる。そんなチャンスをじっと待って買収すればいい。だからライバルを買収するには時間がかかる。シングルプレイではそれでもいいが、オンライン対戦向きではない。
『レイルロード!』は、箱庭ゲームとしても楽しめるが…
※クリックで拡大画面を表示
一方、SMRの買収はシンプルだ。ライバル会社の全株を倍の価格で買えばいい。それだけである。事前にライバル会社の株を持っている必要すらない。投票システムがないので、誰も買収行為に反対できない。必要なものは金。金さえあれば勝利。逆に言うと、いくら自社株の過半数を持っていようとも防衛策にはならない。ライバルが圧倒的な資金で買収を宣言すれば、君はゲームからはじき飛ばされる。こんな乱暴な話があって良いのかと思うけれど、このゲームではそうだ。金がすべてである。だから決着が早い。1時間から2時間程度で決着が付きそうだ。RTSオンライン対戦のスタンダード、『エイジオブエンパイア』シリーズと同じくらいの対戦時間だ。
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