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■ クセのある映画へのオマージュを随所にちりばめた斬新なストーリー展開を考えています!

中村: 今回の作品の主人公はアメリカのオタク!というわけですが、今回に限らず、須田ディレクターのこれまでの作品には非常にキャラの強い人物が現われます。これらのキャラを考案するために、どのような努力をされていますか? ぜひ、教えてください。

須田:主人公のトラヴィスですが、この名前はロバート・デニーロが「タクシードライバー」で演じた主人公の名なんです。あと、ハリー・ディーン・スタントンが「パリ、テキサス」で演じた主人公もトラヴィスだった。実は、『Killer7』でもトラヴィスというキャラクターを出演させたのですが、自分自身、彼に非常に愛着を感じてまして、「トラヴィスを主人公に1本作りたいな」とずっと考えていたので今回使ったんです。実は、この作品はトラヴィス3部作の第1作目なんです(笑)。シリーズモノっていうわけじゃないんですが、たとえば、フランス映画では、レオス・カラックス監督の「ポンノフの恋人」、「汚れた血」、そして「ボーイ・ミーツ・ガール」とすべての作品でアレックスが出てくる。まったく違う設定なのに、すべての作品の主人公をドニー・ラヴァンが同じ役名で演じているんです。これは、手塚治先生の作品に現れるロックのように、同名で同一のキャラクターを違う物語世界に出現させる手法から、おそらく影響を受けているんだと思います。

 だから、私も自分自身が作り上げたキャラクターは役者であるという考えがあって、それをこれまでやってきたんです。たとえば、以前もスミオというキャラクターを、メーカーをまたいで使ってきており、これまで、3タイトルに登場させています。スミオの場合は3本目でやっと主役になれました。トラヴィスは、これを受け継いだ形になっています。このテイストは欧米だけでなく全世界の人に提示していきたいということでやっているんですね。トラヴィスというキャラを通じて、ゲームづくりに対する考え方を理解してもらえればと…。

中村:武器など気になりますので、『NMH』で要となる武器やその使用方法などを、可能なところまで教えてください。

須田:武器系に関しては、基本的にはビーム・カタナです。トラヴィスは、映画オタク、日本アニメオタク、そして格闘技オタク。アメリカ人でオタクといえば、「スター・ウォーズ」というわけで、トラヴィスも当然スター・ウォーズシリーズの大ファン。で、極度のスター・ウォーズオタクであることから生み出されたのが「ビーム・カタナ」です! 決してライトセーバーではないですよ(笑)。自作ということで、デザインもまったく違います。手作り感丸出しで、ライトセーバーは持ったところからビームのみが出るんですが、ビーム・カタナではビームを放出してそれを歯として止める金具がついている。ですのでむしろ電気のこぎりの歯がビームになった感じといったら、いいでしょうか? ビーム・カタナは「Tsubaki」という名がつけられています。…そうです。「椿三十郎」の「Tsubaki」ですね! 日本オタクで、映画オタクですから(笑)。ただし、しっかりと、Mark1、Mark2、Mark3とあるんです。

ビーム・カタナ。ビームはそのままだとまっすくに直立しないので、それを止める金具が存在するところがリアリティを高める
※クリックで拡大画面を表示

中村:やはりガンダムオタクでもあるんですね?

須田:エルガイムも大好きです(笑)。当然それぞれのデザインも変わってくる予定です。ただすべては椿のデザインに基づいています。ビーム・カタナの色は基本的にグリーンですが、ある条件で赤に変わるんですよ! トップシークレットですけどね(笑)。

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