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■ FPSで疑似体験するMMORPGの“痛み”
そんなときに事件は起こった。12月12日の深夜、多くのキャラクターのステータスデータがリセットされたのだ。
『バトルフィールド2142』は、起動するたびに販売元の米国EAのマスターサーバにアクセスして認証を受ける。不正使用を防止するためと、そこでキャラクターのステータスを一元管理しているからだ。認証に成功するとキャラクターデータがダウンロードされ、ゲームが終了するたびに獲得ポイントなどキャラクターのすべての行動がマスターサーバに登録される。そして、膨大な量のデータを処理するため、日本時間の火曜日夜に定期的なサーバメンテナンスが行われている。
今回は、その定期メンテナンスで障害が発生した。幸いにも私のキャラクターは難を逃れたけれど、掲示板などには上位プレイヤーの落胆の声がいくつか上がった。その気持ちはよくわかった。いままで頑張って育ててきた自分のキャラクターが、一瞬にして赤子同然の状態に戻ってしまうのだ。鍛えてきた時間が無駄になってしまったのだ。
そこで私はやっと気付いたのである。そうか、これがMMORPGでいわれるところの“巻き戻し”という現象だ、と。
MMORPGがデータメンテナンスに失敗すると、そのサーバの情報がバックアップされた時点に復元される。これが行われた場合、プレイヤー自身が再び経験値を稼ぎ、クエストをやり直して元の状態に戻さなくてはいけない。同じ場面をもう一度見せられる、という意味で、ビデオテープを巻き戻した状態にたとえて、“巻き戻し”と呼称されている現象だ。
前述のように、ふだん私はMMORPGで遊ばないから、MMORPGの巻き戻し現象に怒ったプレイヤーが、掲示板などで大フレーム、いわゆる“炎上”を起こす理由がピンと来なかった。“またかよ”、“何度も何度も…”という書き込み、運営会社への愚痴、恨み辛みを見て「そんなに腹を立てるなら、やめて別のゲームを始めたらいいのに」とさえ思っていた。しかし、今度の『バトルフィールド2142』の事件でわかった。皆そのゲームが好きなのだ。だから遊び続けたい。トラブルにはきちんと対応してほしい。自分のキャラクターを復元してほしい…。
私が巻き戻しにあったら、そりゃあガッカリするだろうな、と思った。やり場のない無念さをどこかにぶつけたいと思うはずだ。いい大人だから不満を掲示板に書き殴ることはしないだろうし、運営会社にクレームを入れることもなく、冷静に事態を見守ると思うけれど、ブログにイヤミの1つは書くかもしれない。
私のキャラクターは順調に成長中。これが振り出しに戻ったら泣ける
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