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そもそもスポーツとは何なのか?
Eスポーツを認めないという意見の最たるものとして「身体を使わない競技はスポーツではない」という言葉に反論しておきたい。
「Eスポーツは対戦ゲームの競技です」というと、「ゲームはスポーツにはならないよ」と返される。「ではスポーツとは何ですか」という問いに対して、明確に答えられる人も少ない。Eスポーツを定義するには、まず、スポーツの定義を知る必要がありそうだ。
スポーツとは何か。この問いに対する答えは、そのものずばり『
スポーツとは何か
』(
玉木正之
著:講談社現代新書)という書籍に詳しかった。本書は、あるJリーグのチームが、スポンサー企業の経営不振により解散の危機に陥る、という事件があった時期に書かれた。企業がスポーツを宣伝の道具として使い続けることに疑問を呈し、スポーツの本質を説き、真のスポーツ文化を提案するという主旨で書かれている。本書はスポーツに関する重要な事実をいくつか紹介している。その中で注目すべき記述は以下の文章だ。
―スポーツ(sports)の語源は、ラテン語のデポラターレ(deporatare)で、それは日常生活から離れた「レジャー」「余暇」「余技」といった意味を表す言葉だった。(中略)日常生活から離れた「余技」はすべてスポーツといえるのである。(『スポーツとは何か』185ページ)
古代オリンピックでは身体を使った競技の他に芸術競技があった。彫刻や絵画、音楽、詩を読むという種目や、神託に基づいて演説するという競技もあった。スポーツの祭典の元祖は、身体と精神の両方を競っていたのである。
―現在のオリンピックでは、芸術・芸能は競い合うものではない、との考えから競技種目からはずされている。が、「芸術週間」として残され、オリンピックの開催都市は、その期間中、身体競技を開催する(身体文化をみせる)だけではなく、芸術文化(精神文化)を披露する芸術祭を開催することが義務づけられている。(『スポーツとは何か』186ページ)
スポーツは精神と身体の競技であり、現在のオリンピックにも受け継がれていた。しかし私たちがテレビで見るオリンピックは身体競技だけ。つまり、私たちはオリンピックの半分しか見ていないのだ。
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