杉山淳一:Eスポーツを観に行こう!
〜2005年11月5〜6日:CPL2005冬季大会日本予選〜
2005年11月18日
■Eスポーツには、“ゲームを観る楽しさ”が溢れている
ゲームは自分で遊ぶことが最上の楽しみとされている。しかし、自分以外のプレイヤーの画面を見ても楽しい。ゲームセンターで上手なプレイヤーの後ろに立ち、いつまでも眺めていたことはないだろうか。私はアクションゲームが好きだけれど、得意ではなかったので、プレイするよりもウォッチするほうが楽しい。対戦ゲームがEスポーツと呼ばれ始めたとき、すぐに得心した理由は、私にとってスポーツは“観て楽しむ”ものであり、ゲームも同じ楽しみがあると思ったからだ。
しかし、ゲームを観る楽しさについて、我が国のゲーム業界はあまり理解がないようだ。リプレイ機能がついたゲームがわずかにあるけれど、それを他人に公開できる機能はほとんどない。私はゲームが観たい。そして観戦を楽しむためにゲームを買う。下手であっても、プレイしたほうが観戦の見所がよくわかるからだ。だからゲーム観戦者はタダの見物人だけではない。ちゃんとゲーム業界に利益をもたらす存在だ。ゲーム観戦者をもっと大切に扱ってもらいたい。
2005年11月17日現在、シンガポールではワールド・サイバー・ゲームズ(WCG)2005年大会が開催されている。私は今年も時間と予算の都合で行けないのだが、ありがたいことに大会公式サイトからはライブ映像が流れてくるし、試合の結果も報道される。日本選手の活躍は選手や観戦者のブログである程度は追いかけられる。現地に赴き、熱い雰囲気を感じられなくて残念だが、せめてPCをもう1つ起動して、ライブ映像を流し続け、Webサイトを巡回していたい。
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WCG2005本戦がスタート。国内からもオンラインで観戦できる
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原稿を書きつつ、こんなスタイルで日本選手を応援する。この環境は、ラジオの野球中継を聞きながらアイロンを滑らせる洗濯やさんや、お客さんと一緒にテレビの高校野球を応援している蕎麦屋のオヤジさんと似ている。これって、実はとっても素晴らしいことだ。会場にいなくてもリアルタイムでごひいきの選手を応援できる。誰もが簡単にメディアを通じて観戦できる。スポーツを広めていくにあたって必要なことは、観戦者を増やすことではないか。
日本のEスポーツ界において、世界トップになるような強いプレイヤーを育てることも大切だけれど、関心を持ってくれる人を増やす工夫を忘れてはいけない。その役割はメディアが率先して行うべきだ。これは私自身も反省すべきことで、最近の日本予選に関する私のコラムは、Eスポーツを知らない人にとって敷居の高い内容だった気がする。そこで今回は原点に立ち戻り、11月5〜6日に行われたCPL冬季大会日本予選を報告するとともに、Eスポーツ観戦の楽しさについて伝える努力をしてみたい。
なぜ冒頭にこんな話になったかというと、今回のCPL2005冬季大会日本予選では、従来の日本予選で行われていたストリーミングによる放送がなかったからだ。これは観客を会場に足を運ばせるためには良い方法だ。ぜひ会場で観戦してほしいと思う。しかし、その手前の人々、Eスポーツって何なの? というレベルの人に対して、会場に来ればわかるよ、来なければわからないよ、という姿勢はよろしくない。今回のストリーミング無しという方式は、どうか実験的な試みであってほしい。
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CPL2005日本予選公式サイト。観戦者向けの情報もここで
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