突出するインフラ、サービス&コンテンツの整備を急げ 日本はISDNを中心に通信網を整備してきた。そしてその後、光ファイバを使ったB-ISDNに電話やテレビ、インターネットを多重するビジョンを描いていた。このため世界的にみると、ADSLの対応に大きく出遅れ、一時期はブロードバンド後進国となってしまっていた。 しかし、密集した人口に集合住宅の多さという面から、イージャパン構想の中で光を見越したビジョンを組み立ててきたことから、見事、世界をリードするブロードバンド先進国に返り咲いたのだ。各国の主要事業者がFTTHに対応する前に、世界を突き放す「ギガビットFTTH」時代に突入したのは日本をおいて他に類をみない。一般家庭に光ファイバを引き込むという日本の姿は今や徐々に達成されつつあるといえるだろう。 さて、本サイト読者のようなアーリーアダプタ層には、FTTHは魅力あるサービスに映るはずだ。しかし、本当に大切なことはスループットのみではなく、そのスループットを活かしたサービスを展開し、より多くの利用者にFTTHサービスを利用してもらうことにある。少なくとも、「インターネット=ホームページとメール」と捉えている消費者層に、FTTHの安定性や高スループット性能を語っても、なかなか理解してもらえるものではない。 本格的なFTTH時代を迎えた今こそ、FTTHならではのサービスやコンテンツを構築せねばなるまい。生活を圧倒的に便利にする「FTTH時代のライフスタイル」を、インフラ事業者、コンテンツホルダ、PC・周辺機器・家電メーカが協力して提案する必要がある。 もちろん、ISPも手をこまねいているわけではない。FTTHというと、「インターネット」「IP電話」「放送」のトリプルプレイサービスの可能性をいわれ続けてきた。事実、IP電話サービスは、もはやFTTHの標準サービスに近い形で組み込まれつつある。そればかりではなく、ケイ・オプティコムのように050番号ではなく、警察・救急にも対応した0ABJ番号事業者としてサービスを提供しているところも出てきた。 また、Yahoo BB!の放送サービス「BB TV」や、ぷららの「4th Media」のような、セットトップボックスを使ったブロードバンド放送もスタートしている。放送に関しても、これまでの視聴スタイル同様に、ごく普通な形で地上波やBS/CS放送が見られて、さらにオンデマンド番組もストレスなく見られる仕組みができあがれば、IP電話のように誰にも受け入れられる時期がまもなくやってくるだろう。 FTTHは、どのようなコンテンツも載せられる真の情報インフラである。インフラとして大きく普及し始めた今、必要なことは、FTTHを活かす電話・放送以外のサービスやコンテンツの存在だ。かつてダイアルアップインターネット接続が電子メールから始まり、ちょっと重たいウェブサービスでブロードバンドが爆発的に広がっていったように、FTTHを開拓して普及させる誘因となるものが求められている。インフラが整いつつある今、日本全国津々浦々まで光ファイバを引くためには、大衆が求めているサービス・コンテンツを提供すること、これがFTTH業界を挙げて取り組むべき課題かもしれない。 光 hikari特集 TOPページへ
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