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コラム −RBB TODAY編−






本当に速いFTTHとは
−バックボーン、アクセスライン、共有数で変わる通信速度の秘密−



第2回 ギガビットPONの標準化がもたらすもの

2004年10月4日



 第1回「これほどFTTHが普及している国はない」で、FTTHサービスの大まかな仕組みと世界のFTTH事情を解説した。今回は日本のFTTHサービスにフォーカスを絞り、商用FTTHサービスの実態に迫りたい。

 今回の特集を書くにあたり、RBB TODAY編集部では国内のFTTH事業者にアンケート調査を実施、各事業者のFTTHサービスが占有・共有であるかということと、多くの事業者が提供している共有型ネットワークの形態を調べた。今回は、アンケート結果とspeed.rbbtoday.com実測データを照らし合わせ、FTTHサービスの実態を追うとともに、共有型FTTHで使われている「PON」を詳しく調べ、来るべき「ギガビットFTTH」時代について解説する。





国内のFTTHサービスにアンケート調査
占有型に匹敵する共有型サービスがあった!



 前回の記事で、たとえ共有型でも皆が共有利用するアクセスライン部分が十分に高速なら、占有型に匹敵するパフォーマンスをたたき出せることを解説した。

 それでは、FTTHサービスの実体とはどのようなものだろうか。国内のFTTH事業者にアンケート調査を行った結果を表1にまとめた。ただし調査は戸建て向けサービスとし、マンションタイプは除外している。


表1:国内のFTTH事業者の採用している仕組み

占有型
サービス名 事業者 アクセス回線速度 サービスメニュー速度
Bフレッツ ベーシック NTT東日本 100Mbps 100Mbps
Bフレッツ ベーシック NTT西日本 100Mbps 100Mbps
TEPCO光 東京電力 100Mbps 100Mbps
BROAD-GATE 01 有線ブロードネットワークス 100Mbps 100Mbps
ひかりふる 沖縄電力 100Mbps 100Mbps

共有型
サービス名 事業者 PONの
有無
最大
分岐
局舎-
PON帯域
PON方式 アクセス
ライン速度
サービス
メニュー速度
Bフレッツ
ニューファミリー
NTT東日本 あり 32 100Mbps 非公開 100Mbps 100Mbps
Bフレッツ
ファミリー100
NTT西日本 あり 32 非公開 非公開 100Mbps 100Mbps
コミュファ 中部電力 あり 32 ギガビット
以上
独自 100Mbps 100Mbps
eoホームファイバー ケイ・
オプティコム
あり 32 非公開 独自 100Mbps 100Mbps
ピカラ光サービス STNet
(四国電力)
あり 32 非公開 独自 100Mbps 100Mbps

非公開
サービス名 事業者 アクセスライン速度 サービスメニュー速度
Mega Eggファイバー エネルギア(中国電力) 100Mbps 100Mbps
BBIQ QTNet(九州電力) 100Mbps 100Mbps

※アクセス回線速度、サービスメニュー速度はベストエフォート


 各事業者から得られた公的回答は、占有型も共有型も100Mbpsサービスであるため、アクセスラインから提供サービス内容まですべて「100Mbpsサービス」である。占有型サービスが速いといわれている理由は、まさにここにある。アンケートによると、共有型サービスは100Mbpsのアクセスラインを最大で32ユーザで分岐する。もし最大数の32ユーザで分けた場合1ユーザ当たりの帯域はどうなるかといえば、

  100÷32=3.125Mbps

になってしまう。これが、共有型の現実だ。

 ここで中部電力が提供している光ファイバサービス「コミュファ」に着目してほしい。「コミュファ」は、共有型ながらスピード測定サイト「speed.rbbtoday.com」でつねに上位につけている。 9月28日測定分では95.90Mbpsをマークしたほどだ。「コミュファ」のスピード結果からもわかるように、共有型であっても十分に占有型に匹敵するパフォーマンスを発揮することは可能だといえよう。

 それでは、「コミュファ」がこれほどの高速をたたき出せる秘密はどこにあるのだろうか。これは、どうもPONよりもバックボーン部分をギガビット以上で接続していることにありそうだ。同サービスのアクセスラインは100Mbpsではあるため、中部電力では「実際の最大分岐が20分岐程度になるようにおさえて運用している」(中部電力広報)という。このため、アクセスライン部分での同時利用者が少ない場合は、バックボーンの広帯域が活かされて占有型に匹敵するスピードが出るのは当然といえよう。

 一般的に共有型サービスは、速度の面で占有型サービスに劣るといわれている。しかし「コミュファ」の例が示すように、必ずしも共有型が占有型に劣るわけではない。FTTHサービスに限らずすべてのインターネットサービスは、光設備収容局の先にある「バックボーン」を全ユーザで「共有」している。安定したスループットを求めるなら、バックボーンまで含めた「総合力」で評価すべきだろう。


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