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コラム −RBB TODAY編−




世界をリードする日本のFTTH



 では、世界の国々でFTTHはどのような状況にあるのだろう。まず世界のブロードバンド人口ランキングを見て欲しい(表1)。


表1:世界のブロードバンド人口ランキング
(右表はCATVインターネット+DSLインターネット加入者数ランキング)

世界のブロードバンド人口 参考:CATVインターネット+DSLインターネット加入者数
1位 アメリカ 2715 1位 アメリカ 2511
2位 日本 1491 2位 日本 1377
3位 韓国 1117 3位 中国 1354
4位 中国 1051 4位 韓国 1026
5位 カナダ 465 5位 カナダ 465
6位 ドイツ 456 6位 ドイツ 456
7位 フランス 336 7位 フランス 336
8位 台湾 302 8位 台湾 300
9位 イタリア 220 9位 イタリア 220
10位 スペイン 213 10位 スペイン 213
単位:万人 単位:万人
出典:日本経済新聞 出典:ITU World Telecommunication Indicators 2004


 1位はアメリカ、2位が日本、3位に韓国がつけている。次に、この10か国における、商用FTTHサービスの展開状況を表2にまとめてみた。


表2:各国の商用FTTHサービス

アメリカ
Zipp Optical Network 共有

韓国
Megapass Ntopia マンション
Xspeed マンション

イタリア
Mega Internet FastWeb Fibra Ottica 共有
日本
Bフレッツ・ベーシック 専有
TEPCOひかり 専有
BROAD-GATE 01(戸建) 専有
Bフレッツ・ニューファミリー 共有
Bフレッツ・ファミリー100 共有
コミュファ・ホーム 共有
eoホームファイバー 共有
ピカラ光サービス 共有
Mega Eggファイバー 非公開
BBIQ 非公開



 各国の大手ISPの個人向けメニューを中心に調べたところ、日本以外で商用FTTHサービスを提供しているのは、アメリカ、韓国、イタリアのわずか3ヶ国のみ。10ヶ国の中で商用サービスとしてFTTHが用意されている国は予想以上に少ないようだ。

 さらにアメリカの「ブロードバンド」を詳しく調べてみたところ、日本のブロードバンドの感覚からするとかなり遅いことがわかった。そもそもAOL、Verison、Comcastなどアメリカを代表する大手ISPにすらFTTHメニューは存在しないのだ。仮に提供されていたとしても、最速メニューはCATVかADSLで、それも最大速度が3Mbps、標準ブロードバンドが1.5Mbps程度と、日本よりも数年遅れている。確かにいくつかの地域ではFTTHサービスが展開されているところもあるが、これらはアメリカでは特殊な存在となってる。

 一方、ブロードバンド先進国で知られる韓国はどのような状態だろうか。実は、韓国ではようやくFTTHの対応が始まったばかりなのだ。ただし、コリアテレコムとthrunetがマンションFTTHを手がけているものの、戸建てに光ファイバを引き込む商用FTTHサービスはまだ提供されていない。とはいえ、ADSLで爆発的な普及を達成しただけに、急速にFTTHへの対応も進むかもしれない。

 ヨーロッパでは、唯一、イタリアが戸建向けに商用FTTHサービスを提供している。しかし、このFTTHサービス「Mega Internet Fibra ottica」は、スループットが上下10Mbpsとなっており、まるで日本の初期と同じ状況だ。

 日本の感覚からすると「ブロードバンド=FTTH=100Mbps」かもしれないが、世界的に見れば商用FTTHサービスを日本ほど自由に選択できる国はないといってもいいだろう。日本ではすでに複数の事業者がさまざまな商用FTTHサービスを提供しており、さらにはサービスの競争すら起こっている。まさに日本はFTTH先進国といえる。

 ところで、日本ではどの事業者も100Mbpsのリンク速度のサービスを提供している。これは世界的にみて驚くべき事実だ。ただし、日本の事業者の多くは光機器の標準品が登場する前に独自仕様でサービスを開始している。そのため、共有型サービスの品目自体が100Mbpsであるのにも関わらず、複数戸が共有するアクセスラインも100Mbpsの通信速度という、みなで分け合って使おうという現実が実は見え隠れしている。

 今後、この現状は大きく変化を迎えることになるだろう。それは、光機器の標準仕様が定まったため、世界各国の機器メーカが標準仕様品への参入を始めたからである。これまでは独自仕様の100MbpsというアクセスラインでFTTHサービスを提供してきた国内事業者の前に、ITU-T G.984.1(G-PON)、IEEE802.3ah(E-PON)という標準化されたGビットクラスのアクセスラインを提供できる光通信機器が登場する(IRIの調査結果 FTTHサービスのネットワーク方式調査P7参照)。まだ出始めの標準仕様機器は、商用サービス用として大手FTTH事業者に採用された実績はない。ところが、これからは各社が評価を済ませて採用していくことが予想される。こうした主要事業者の現状は、10月4日公開の第2回で各事業者の状況を改めて説明する。

(山本浩司)



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