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コラム −黒木秀和−


FLET'S.Net日記−IPv6ざんまいの日々−

第3回  最大1Gバイトのディスクなら使い方もいろいろ

2004年4月5日



 1つのファイルを複数の場所から利用したり、仲間同士で共同作業をしたいと思ったことはないだろうか。たとえば、他の場所で調べたデータを元に会社で企画書を完成させたり、複数の人間が同じ書類に順に書き込んだり、互いにファイルを持ち寄ってまとめたりするときだ。このようなとき、みなさんはどのような方法をお使いだろうか?

 ファイルをサーバにアップロードしたり、メールで送ったりすることもできるが、これらの方法ではメールの容量制限に引っかかったり、どれが最新なのかわからなくなったりと、収集のつかない状態になりがちだ。このようなときには、どこか1ヶ所にファイルを置いておくほうがわかりやすいし、どれが最新なのかはっきりする。

 こうした目的で利用されているサービスのひとつに「オンラインストレージ」というものがある。連載第3回目では、FLET'S.Netのオンラインストレージともいうべき「FLET'S.Netディスク(以下FdNディスク)」の有効的な活用方法にチャレンジしてみよう。



4つのフォルダに分かれたFdNディスク
使い分けのポイントは、各フォルダの違いを知ること!

 IPv6を使った総合コミュニケーションサービス「FLET'S.Net」には、「FdNディスク」と呼ばれるフレッツ網上で自由に利用できる、標準で100Mバイト、オプション契約で1Gバイトのディスクスペースがある。基本的にはフレッツ網内のみで利用するが、ネットワーク上にある「ストレージ」(ディスクなどの記憶装置)という意味でいえば、まさしくオンラインストレージサービスといえるだろろう。

 最初に、FdNディスクの機能と特徴をみていこう。FdNディスクには、利用開始時から次の4種類のフォルダが用意されている(表1)。



表1 4つのフォルダの用途と特徴
フォルダ名 用途と特徴
message 相手が不在の時やPCがオフの時など、FdNメッセンジャーがメッセージを受け取れない場合に留守メモが保存されるフォルダ。電子メールにおけるメールボックスと同じ働き
private FdNディスクの所有するFdNネームからのみ読み書き可能な、自分専用のフォルダ。自分自身のファイルサーバとして利用することができる
public すべてのFLET'S.Net利用者に対してファイルを公開し、広く情報発信を行うためのフォルダ。Webにおける公開ホームページと同じ
members あらかじめ登録したグループメンバのFdNネームからのみ読み書きが可能で、メンバのみが利用可能なフォルダ。メンバ同士でファイルの共有や共同作業などを行うことができる


 これら4つのフォルダを有効に活用するにはどうしたらいいのだろうか。そのためには、各フォルダにどのような特徴があるのかを知っておくことが重要だ。まず、各フォルダそれぞれに対する読み書きの可否だが、これはそのFdNディスクを操作するユーザが本人であるか否かによって変わってくる(表2)。

 当たり前のことながら、操作しているのが本人ならば(自分自身の「FLET'S.Netネーム(以下、FdNネーム)」)、すべてのフォルダに対して読み書きできる。一方、他のユーザのFdNディスクへの読み書きはフォルダによって異なる。この違いを理解することが、4つのフォルダを使い分けるポイントだ。

 大雑把にいえば、本人とグループメンバに登録されたユーザ以外が書き込めるフォルダは、FLET'S.Netメッセンジャーから留守メモを残せるmessageフォルダしかない。この点は、FdNディスクのセキュリティの重要なポイントだ。つまり、 グループメンバや本人以外は、ファイルの変更や削除ができないようになっているのである。

  またFLET'S.Netにおける「自分のフォルダ」とは、1つのFdNネームが所有しているフォルダを指していることにも注意してほしい。たとえば、自分で2つのFdNネームAとBを持っていたとしても、AとBの所有するフォルダはそれぞれ別のアクセス権になるのである。



表2 4つのフォルダに対する操作の違い
フォルダ名 対象となる
FdNディスクユーザ
読み込み
操  作
書き込み
操  作
message 自分
自分以外のユーザ × △ (※)
private 自分
自分以外のユーザ × ×
public 自分
自分以外のユーザ ×
members 自分
グループメンバに
登録されたユーザ
グループメンバに
登録されていないユーザ
× ×
(※)FLET'S.Netメッセンジャーから、留守メモの書き込みのみ可(ただし、設定によりフォルダにアクセスして欲しくないユーザからのアクセスを拒否することができる)


 上記のように、FdNディスクの各フォルダには絶妙に決められた用途や特徴がある。これらの特徴を活かし、フォルダを使い分けたり、組み合わせれば、FdNディスクはさまざまな用途に対して便利に利用することができるだろう。


図1 FdNディスクに用意された4つのフォルダ




 最後に、一般的なオンラインストレージとFdNディスクの各機能について比較してみよう(表3)。FdNディスクは操作性、利用できるディスク容量、料金とも、他のオンラインストレージサービスよりもはるかに優れている。特に、ユーザIDパスワードの入力といった認証が不要であることは高く評価したい。しかも、端末固有のIPv6アドレスでの自動認証だからセキュリティも安心だ。わざわざ認証しなくてすむということは、すべての利用者が簡単にアクセスできるということであり、この容易さ、安全性は他に類をみない。まさに、初心者にとって使いやすいサービスといえるだろう。


表3 FdNディスクとオンラインストレージの違い
  無料のオンライン
ストレージ
有料のオンライン
ストレージ
FdNディスク
利用者認証 手段 ユーザID、
パスワードが必要
ユーザID、
パスワードが必要
ユーザID、
パスワードが不要
(端末固有のIPv6アドレス)
セキュリティ
ディスク容量 制限 〜50Mバイト 50Mバイト〜数Gバイト 100M/1Gバイト
データの 保存期間 サービスによっては 制限有 制限なし 制限なし
利用料 無料 250円(税込262円)/100Mバイト〜
500円(税込525円)/1Gバイト〜
100Mバイトまで無料
300円(税込315円)/1Gバイト
専用ソフトウェア の有無 サービスによっては有 サービスによっては有 FLET'S.Net
メッセンジャー
グループメンバ の設定 不可 サービスによっては可能 可能



!!ココがポイント

なぜ、ユーザ名とパスワードの入力が必要ないの!?
 〜 カンタン操作なのによりセキュアなFLET'S.Net

 前回のコラムでも説明したが、FLET'S.NetではIPv6のIPアドレスの割り当ての仕組みを有効に利用することで、なりすまされる危険性を排除している。また、IPv6アドレスは常に一意になるよう割り当てられているので、他のPCなどに割り当てられたIPv6のIPアドレスと同じアドレスになることはまずありえない。

  これらのことからIPv6アドレスのみで利用者を特定でき、それが他の利用者である可能性は皆無といってもいいことがわかるだろう。つまり、わざわざユーザ名やパスワードを用意して利用者を特定したり、認証を行う必要がないのだ。したがって、FLET'S.Netにはユーザ名やパスワードといった認証は、一切必要ない機能だといえるだろう。

 ユーザ名とパスワードを入力しなくていいことに慣れるととても快適だ。今まで当たり前のようにユーザ名とパスワードを設定しては入力していただけに、こんな面倒なことをやっていたのかと改めて気づかされる。しかも、端末固有のIPv6アドレスでの自動認証だから、セキュリティもとても安心だ。この快適さ、安全性はIPv6とFLET'S.Netの仕組みならではといえるだろう。




利用者限定にするも、公開するも
FLET'S.Netなら自由自在!

 FdNディスクの4つのフォルダの特徴を理解したところで、FdNディスクを実際に使ってみよう。FdNディスク上のフォルダにファイルを置いたり、フォルダ上にあるファイルを取得したりするには、次の2つの方法がある。

(1)インターネットエクスプローラでFLET'S.Netご利用者専用サイト
   「flets.netサイト(http://flets.net/)」にアクセスして利用する
(2)FLET'S.Netメッセンジャーの「FdNディスクブラウザ」を利用する

 2つ目は、FdNディスクをFTPクライアントでFTPサーバにアクセスするような形態で利用する方法だ。一方、1つ目はインターネットエクスプローラを使ってWindowsネットワーク上のディスクとして利用する方法である。この方法はあたかも自分のPCに接続されているハードディスクのような感覚で利用できる。もちろんPC上のファイルとまったく同じように、FdNディスク上のファイルを直接編集したり削除したりすることもできる。そこで、今回は1つ目の方法を使ってFdNディスクの操作方法を説明しよう。

 早速、インターネットエクスプローラからFdNディスクにアクセスしてみよう。最初に、インターネットエクスプローラを起動してflets.netサイトにアクセスする(FLET'S.Net申し込み時にPCのデスクトップ上にflets.netサイトへのショートカットが作成されているのでこちらをダブルクリックしてもよい)。

  flets.netサイトの中央には、[メッセージ][FdNディスク][情報検索][ストリーミングシアター][便利な使い方]と、5つの項目が書かれている。FdNディスクにアクセスするには、この中の[FdNディスク]をクリックする。すると、右側に[FdNディスク][FdNネーム指定][メンテナンス]という3つの項目が表示されるはずだ()。ここで、自分の「FdNディスク」か、あるいは他のユーザの「FdNディスク」のどちらにアクセスするのかを選ぶようになっている。実はFdNディスクは、それぞれのFdNネームごとに割り当てられているので、FdNネームを選ぶだけで、それぞれのユーザのFdNディスクに簡単にアクセスできるのである。

 まずは自分のFdNディスクにアクセスしてみよう。自分のFdNディスクにアクセスするには、一番上の[FdNディスク]をクリックする。次に、表示されたウィンドウ()で[自分のFdNディスクを表示]というテキストリンクをクリックすると、「members」「message」「private」「public」という4つのフォルダが表示される()。この4つのフォルダは、自分のFdNネームに対応するFdNディスクだ。したがって、すべてのフォルダに対してアクセスすることができる。それぞれのフォルダをクリックすると、 のように各フォルダの内容が表示されるはずなので確かめてほしい。












 今度は、他のユーザのFdNディスクにアクセスしてみよう。他のユーザのFdNディスクにアクセスするには、真ん中の[FdNネーム指定]をクリックし()、表示されたウィンドウでアクセスしたいユーザのFdNネームとフォルダの種類を選択する。

 ここでは例として、誰もがアクセス(読み込みのみ)可能な「public」フォルダにアクセスしてみた。[FdNネーム:]にアクセスしたいユーザのFdNネームを入力し、[開くフォルダの種類を選択:]に「public」を選択する()。すると、「ウィンドウは、表示中のWebページにより閉じられようとしています。このウィンドウを閉じますか?」というメッセージウィンドウが表示される()。[はい]ボタンをクリックすると、今度は「リンク先のフォルダを開きます。http://○○○○○○/public」と、アクセスしたいユーザの「public」フォルダへのテキストリンクが表示されるはずだ()。このテキストリンクをクリックすると、指定した「FdNネーム」に対応する「FdNディスク」の「public」フォルダ内が表示される()。

 なお、指定したユーザのFdNディスクにおいて、自分がそのグループメンバに登録されていれば、「members」フォルダにもアクセスすることができる()。












 各フォルダに移動したあとは、どのフォルダ上でもPCにあるファイルやフォルダを操作するのとまったく同様に、ドラッグ&ドロップで簡単にファイルの変更・移動・コピーなどの作業を行うことができる()。また、複数のFdNディスク上のフォルダに同時にアクセスすることも可能だ。

  ところで複数のフォルダを開いていると、自分がどのFdNディスクのどのフォルダにアクセスしているのかわからなくなってしまうかもしれない。そのときには、インターネットエクスプローラのアドレスバーを見よう。アドレスバーには「sb.str.flets.net○○○members」といった形で、FdNネームとFdNディスクのフォルダ名が表示されている。



 また、自分のFdNネームが読み書きできないフォルダ(他のユーザのFdNディスクの「private」フォルダ等)にアクセスしようとしたり、読み込みはできるが書き込みができないフォルダ(他のユーザのFdNディスクの「public」フォルダ等)にファイルを書き込もうとした場合、あるいは自分のFdNネームがグループメンバに登録されていないFdNディスクの「members」フォルダにアクセスしようとした場合には、どうなるのだろうか? 試しに、自分のFdNネームがグループメンバに登録されていないFdNディスクにアクセスしてみた。しかし、「Internet Explorerでは、Webフォルダとしてhttp://sb.str.flets.net/○○○/○○○/を開けませんでした。代わりに、その既定のビューを表示しますか?」というエラーメッセージが表示され、アクセスできなかった()。これも、IPv6によるセキュリティが効いているからだ。

 ここまでの説明で、FdNディスクへのアクセス方法も、ファイルの変更・移動・コピー等の操作方法も理解できたことと思う。ファイルの移動やコピーなどほとんどの操作は、Windowsとまったく同じようにドラッグ&ドロップで簡単に行なえる。つまり、普段、Windowsを使っていれば、FdNディスクの操作はまったく違和感なく使えるだろう。また、4つのフォルダに分けることでアクセス権限をはっきりさせるなど、セキュリティ面もしっかり考慮されている。これらのことから、FdNディスクは多くの人とのファイル共有に最適なオンラインストレージといえるだろう。




!!ココがポイント

FdNディスクの容量が足りなくなったときのための2つの秘策

 FdNディスクのディスク容量は100Mバイト(オプション契約により1Gバイト)もあるので、容量の制限をまったく気にしないで使えるように思えるかもしれない。しかし、FdNディスク上で仲間同士で共有するファイや自分自身のファイルが増えてくるにつれて、いつの間にか容量の制限を超えてしまうことがある。万が一、FdNディスクが足りなくなったらどうすればよいのだろうか? 

そのときに利用しているFdNディスクの容量が100Mバイトのときは、月額300円(税込315円)の使用料を払うだけで容量を1Gバイトにまで拡張できる。使用料を気にしないのであれば、これがもっとも簡単な解決方法だろう。そこで、1つ目の秘策は次のようになる。

  (1)ディスク容量を1Gバイトに拡張する

 それでは、すでにFdNディスクの容量が1Gバイトの場合や、100Mバイトで何とかやりくりしたい場合にはどうすればよいのだろうか? そのときには、FdNディスク内のフォルダを整理するとよい。特に、自分が不在の場合にFdNメッセンジャーから届いたメッセージやファイルを保存するために使われる「message」フォルダは整理しがいがある。というのも、留守中に届いたメッセージを確認してしまえば(添付ファイルがある場合は、そのファイルをPCにダウンロードする)、「message」フォルダに含まれるファイルやフォルダはFdNディスクに残しておく必要がないのだから。メッセージを確認したあとは、こまめに「message」フォルダの中を掃除するように心がけよう。したがって、2つ目の秘策は次のようになる。

  (2)「message」フォルダをこまめに整理する

 上記以外にも、ファイルの圧縮・解凍ソフト(またはアーカイバソフト)を利用するという方法もある。バックアップという意味で利用するならば、FdNディスク上のファイルを圧縮すれば、サイズが小さくなった分だけ使用容量は節約できるというものだ。





コピーだけで完成!手作りデジタルアルバム
 FdNディスクの4つのフォルダのうち、登録したメンバだけが利用できるmembersフォルダを利用して、画像をコピーするだけで完成する手作りのデジタルアルバムを作ってみよう。ここでは、仲間同士で旅行に行った際に撮ったデジタルカメラの画像を例にする。

 画像をコピーするだけでデジタルアルバムを作るポイントは、ファイル名やフォルダ名が重複しないように注意することだ。そこで、図2のように旅行名、撮影日、撮影者の順でフォルダを階層的に分割し、ファイルを整理することにした。

【図2 共有デジタルアルバムの整理の仕方】


 図2のように、最初にファイルを入れるべきフォルダを分割し用意してあげれば、あとは各自で自分の名前(ニックネーム)のついたフォルダ以下にデジタルカメラで撮った画像をコピーするだけで旅行アルバム集は完成だ。この方法ならば、画像のファイル名を変更したりといった面倒な手間も必要ない。何よりも、デジカメで撮った画像ファイルをそのままコピーするだけで完成できてしまうのがいい。

 また、グループメンバ間で画像にコメントを入れたり、画像を編集したりといった共同作業が必要になったときにはFLET'S.Netメッセンジャーが活躍してくれる。FLET'S.Netメッセンジャーを使えば、ビデオチャットやテキストチャットで互いに意見やアイディアをやりとりしながら作業を進めることができる。そうすればより見栄えのあるアルバム集になるだろう。

 メンバ全員が画像をコピーし終わり、作業が完了したら、旅行名などのフォルダやその中に含まれるファイルの属性をリードオンリーに設定しておこう(右クリックして表示される[プロパティ]ウィンドウで属性は変更できる)。リードオンリーにしておけば、アルバム集を閲覧しているときの不用意な操作でファイルがなくなったり、変更されるといった事態を避けることができる。

 ファイルの分類の仕方やファイル名・フォルダ名のつけ方は、人によって好みがあるだろう。上記の分類方法は必ずしもベストではないかもしれないが、手間をほとんどかけずにある程度まとめられる1つの方法として参考にしてほしい。



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第1回「我が家にFLET'S.Netがやってきた!」を読む
第2回「メールでは送れない大きなファイルもらくらく転送」を読む
第4回「ビデオチャットを楽しもう」を読む
第5回「オープンアーキテクチャに秘められた将来性」を読む




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執筆/黒木秀和@インターネット総合研究所
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