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コラム −黒木秀和−


FLET'S.Net日記−IPv6ざんまいの日々−

第1回  我が家にFLET'S.Netがやってきた!

2004年3月8日

 みなさんは「IPv6」というものをご存知だろうか。言葉そのものは、この数年でなじみ深いものとなりつつあるが、実際に体験したことのある方はまだまだ少ないのではないだろうか。というのも、これまで「IPv6」の接続サービスも、そのサービスを提供するインターネットサービスプロバイダ(以後、ISP)もごく一部に限られていたからだ。そこに登場したのがNTT東日本の提供する「FLET'S.Net」である。

 「FLET'S.Net」は、NTT東日本が提供しているブロードバンド接続サービス「Bフレッツ」または「フレッツ・ADSL」の付加サービスとして、 今年1月6日に正式に開始されたばかりのニューフェイスである。 その最大の特徴は、フレッツ網内でフレッツユーザの PC同士をピア・ツー・ピア(以後、P2P)でつなぎ、 「ファイル転送」「ファイル共有」「ビデオチャット」など各種サービスを提供することにある。前述したIPv6技術は、ユーザ同士を安全にP2Pでつないだり、運用しやすくするために利用されている。

 特に、 利用料がわずか月額300円というのはかなりうれしいものだ。しかも、工事費も初期費用もかからないうえに、申し込んだその日からすぐに利用できる。 これは、ぜひ使ってみないとということで、新連載「FLET'S.Net日記」はスタートすることになった。

 「FLET'S.Net日記」では、Bフレッツユーザであり、かつIPv6技術を日常業務の主要テーマのひとつとしている筆者が、FLET'S.Netに申し込むところから、さまざまなサービスを実体験するまで数回にわたりレポートしていく。


!!ココがポイント

FLET'S.Netとそれ以外のIPv6サービス、どう違う?

 FLET'S.Netとそれ以外のIPv6サービスの違いはどこにあるのだろうか? まずあげられるのは「インターネットか否か」という点だろう。FLETS'Netはフレッツ網内に閉じたサービス(すなわちインターネットではない)であり、IPv6が使えるからといってそのIPv6アドレスでどこにでもアクセスできるわけではない。一方、FLET'S.Net以外のIPv6サービスはインターネットに接続することを目的としてるので、当然ながらIPv6のインターネット上のどこにでもアクセスできる。ただし、IPv6で何らかのコンテンツを提供しているサイトなどほぼ皆無に等しい(かりにIPv6のサイトがあったとしても同じものがIPv4でも見れたりする)今の状態では、インターネットにアクセスできるかどうかはあまり意味がなさそうだ。

 コンテンツだけでなくIPv6を利用したサービスでも、FLET'S.Netでは最初からツール等(メッセンジャー)が用意されている。つまり、何ができて、どのような機能なのかが明確なのだ。一方、FLET'S.Net以外のIPv6接続サービスは、IPv6アドレスとその他のネットワーク情報を配布して終わりだ。これでは初心者にはサービスを申し込むことで何ができるのか、IPv4とどう違うのか、さっぱりわらからないだろう。

 次の違いは、サービスを利用するための費用面である。FLET'S.Netは月額300円。なおかつ初期費用も工事費用もなしと、ほとんどタダ同然で使える。それに対しFLET'S.Net以外のIPv6サービスは、その多くが法人向けサービスとして提供されているせいか、初期費用も月額利用料もそれなりの出費を覚悟しなければならない。たとえ個人向けサービスがあったとしても、利用料は既存のIPv4の接続サービスの倍近くなってしまう。

 また、FLET'S.Netは通常のインターネット接続で使用しているISPによらず、フレッツ・ADSLまたはBフレッツを使っていれば利用できる。誰にでも気軽に申し込める料金と条件で、IPv6環境が得られることは非常に喜ばしいことである。FLETS'S.Netによって、IPv6の裾野は一気に多くの個人ユーザに向けて広がっていくかもしれない。



まずは環境チェック!
必要なのはブロードバンド回線とWindows XP SP1

 まずは、FLET'S.Netを利用できるかどうかチェックしてみよう。細かい条件はFLET'S.Netのお申し込み条件を参照してもらうとして、最低限必要なのは次の2点である。
  • OSが「Microsoft Windows XP ServicePack 1」であること
  • Bフレッツユーザもしくはフレッツ・ADSLユーザであること

 FLET'S.Netが提供される前は、WindowsでないOSを使うしかなかったり、ISPが限定されていたりなど、IPv6に接続するためにいかに苦労したかを考えると、まるで夢のようだ。

 この条件をクリアしたら、次に現在使っているネットワーク構成をチェックしよう。この確認はFLET'S.Net導入において特に重要だ。 というのも、このネットワーク構成によって、この後の手順が異なるからである。 この確認作業はFLET'S.Netの機器接続ページを参照するとよい。 ここでは、接続構成を以下の6パターンに分けて、それぞれについてわかりやすく説明している。 よほど複雑なネットワーク構成にしていない限り、この6パターンのうちのどれかに当てはまるだろう。

  1. パソコンを光回線終端装置(ONU)ADSLモデムに直接接続している
  2. ハブを利用してパソコンを光回線終端装置やADSLモデムに接続している
  3. ハブを利用して、ブロードバンドルータ経由で光回線終端装置やADSLモデムに接続している
  4. ブロードバンドルータ(内蔵ハブ利用)経由で光回線終端装置やADSLモデムに接続している
  5. パソコンをFLET'S.Net対応のADSLモデム内蔵ルータに直接接続している
  6. ハブを利用してパソコンをFLET'S.Net対応のADSLモデム内蔵ルータに接続している
 また、 FLET'S.Netのホームページには、FLET'S.Netに対応しているADSLモデムやブロードバンドルータの一覧も掲載されている。このページに掲載されているADSLモデムやブロードバンドルータを使っていれば、設定はさらに簡単だ。なお、上記の6パターンのうちブロードバンドルータを使っているパターン(3と4)の場合は、若干、配線形態の変更(とはいっても数分ですむ)が必要となる。筆者はブロードバンドルータを使っているので、上記の4番に該当する。ネットワーク構成の変更が必要になるものの、ブロードバンドルータを使用するパターンとしては非常にオーソドックスな構成だ。


!!ココがポイント

IPv4とFLET'S.Net、どう違う?

 現在、普通にISPに接続したときの環境、すなわちIPv4インターネットと新しいサービスであるFLET'S.Netはどのように違うのだろうか? ここでは、双方のメリットとデメリットを比較し、これらの違いについて検討してみよう。

IPv4インターネット
[メリット]
  • フレッツ網内だけではなく、インターネットにアクセスすることが可能
  • 完全に自律型のネットワークを構成している
[デメリット]
  • プライベートIPアドレスを持つPCなど、一意なホスト名を持つことは通常ない
  • IPアドレスがPCの数に比べて圧倒的に少ない。またブロードバンドルータの下にプライベートIPアドレスのDHCPで繋がっているケースが多いため、外部のサーバ等を経由しないP2Pの通信には制限事項が発生し、さらに設定が必要などと面倒である
  • 固定IPアドレスを使用したい場合には、プロバイダに別途料金を支払う必要がある。また、固定IPアドレス利用に対応したルータを用意し、設定する必要もある
FLET'S.Net
[メリット]
  • 個々のPCごとに一意なホスト名(FdNネーム)が割り当てられる
  • PCごとに一意に振られるIPv6アドレスを使うことで、サーバ等を一切介さないP2P通信が可能。これは、ひいては高速化、ネットワーク全体の負荷分散につながる
  • PCのネットワーク設定でIPv6アドレスに関してDHCPで自動に振るのか、それとも固定でIPアドレスを設定するのかを気にする必要がなく、完全に自動設定である
  • FLET'S.Net対応ルータを使用しているユーザは簡単な設定で利用できる
  • ネットワーク上にデータを保存する自分のスペースを持つことができ、その他の提供されるサービスを利用することが可能
[デメリット]
  • フレッツ網内に限定されている
  • 名前解決の部分をIPv4に依存しており、完全な自律型とはいえない(ただし、NTT東日本から無償で提供しているFLET'S.Netメッセンジャーを利用すれば、IPv6ネイティブでの名前解決が可能)



次は、FLET'S.Netの申し込みだ!
音声ガイドもついたスターターキットでらくらく接続




 さて、次はいよいよFLET'S.Netの申し込みとセットアップだ。申し込みとセットアップには、上記の[FLET'S.Netスターターキットをダウンロードする]ボタンからスターターキットをダウンロードし、利用するとよい。画面だけでなく映像や音声で、ネットワーク構成の変更手順やFLETS'Netの特徴・機能などをわかりやすく説明してくれるガイダンス機能もついている。初心者には非常に心強い味方だ。

 ダウロードが終わったら、早速スターターキットを起動させよう。なにやら起動時に動画が再生された後、FLET'S.Netのスタート画面()が表示された。このスタート画面からは申し込みだけでなく、利用条件や料金、さらにはFLET'S.Netを申し込むことで使える機能の説明など、FLET'S.Netに関するあらゆる情報が引き出せる。FLET'S.Netの概要や仕組みを知りたい方、FLET'S.Netがどのようなサービスなのかを知りたい方は、画面下にある【お申し込み】ボタン(オレンジ色の大きなボタン)をクリックする前に一度確認しておくとよい。

 【お申し込み】ボタンをクリックすると、最初に[お申し込みの前に]画面()が表示される。ここでは、親切にも【スタート】ボタンを押した後の動作を教えてくれる。指示通りに【スタート】ボタンを押し、表示されたWindowsのポップアップ画面で【開く】ボタンをクリックすると、[FLET'S.Netスターターキットようこそ!]画面()が表示される。書かれてい注意事項にしたが起動中のプログラムを終了させて先に進むと、[ソフトウェアライセンス]画面()が表示される。この画面にはこれからインストールするソフトウェアに関する制約事項等が記述されている。よく読んで納得したうえで【同意する】ボタンをクリックしよう。





 次にFLET'S.Netが使える環境かどうかの事前診断が開始される。ここでチェックするのは「Windows XP Service Pack 1であるかどうか」と「ブラウザがInternet Explorer 6以上であるかどうか」だ。無事に利用できると判断されると、[接続形態の選択]画面()が表示される。この画面、そしてこれから続く画面では、前述した6種類の接続形態のうちどのパターンを用いるかで【モデムのファームウェア情報はこちら】【XP PPPoEをご利用のお客さま】【フレッツ接続ツールをご利用のお客さま】【ルータをご利用のお客さま】のいずれを選択するかが決まってくる。

 筆者は、ブロードバンドルータを使っているので【ルータをご利用のお客さま】を選んだ。ところで、Windows XPのPPPoE機能やWindows XPにインストールして使用するフレッツ接続ツールと異なり、ルータを使っているとネットワーク構成を変更しなければならない。これは、IPv6通信が通常のPPPoEを通らないのでWANポート側に接続できないからである。そこでIPv6プロトコルが通れるように、接続形態を変更するというわけだ。

 続く[接続形態の変更]画面()では、ルータにハブ機能がついているかどうかを選択する。画面を見るとわかるように、ルータにハブ機能があるかどうかで用意しなければならない機器が変わってくる。もちろん、ネットワーク構成の変更の仕方も違う。なぜならFLET'S.Netの接続構成上、ルータのWAN側とLAN側を同一ネットワークに置く必要があるからだ。そのため、LAN側のとWAN側のをつなぐハブ機能がどうしても必要になるのである。ここで、筆者は【HUB機能付きルータをご利用のお客さま】を選択した。





 あとはスターターキットがほとんどの作業を処理してくれる。これから行う作業の概要を説明する[セットアップツールの概要]画面()に続き、[FLET'S.Net接続のためのセットアップ]画面()で【次へ】ボタンを押せば、セットアップの開始だ。ここで、セットアップ作業が終わるまでしばらく待つことになる。この間、スターターキットはWindows XP Service Pack1に標準でサポートされていながら、デフォルトでは無効になっているIPv6機能を有効にする作業を行っている。これは、コマンドプロンプトで「ipv6 install」を実行しているようなものだ(すでにWindows XP Service Pack1でIPv6機能を有効にしている方はおわかりになるだろう)。

 数分が経過すると画面がセットアップが完了したことを知らせる画面()に変化する。そこで、PCを再起動すべく【OK】ボタンをクリックする。なお再起動は、(動いていないはずだが)他のアプリケーションを終了してよいかどうかをよく確認してから実行したほうがよい






 再起動後、再度スターターキットを実行すると()、しばらくは先ほどと同じような画面が続く。いくつかの画面を過ぎたところで、[ルータの仕様確認]画面()が表示される。この画面で【次へ】ボタンをクリックすると、現在使用してるルータのチェックが始まるのだ。ここではルータに搭載されているDNSプロキシ機能が、ホスト名からIPv6アドレスを取得するIPv6の名前解決の機能をサポートしているかどうか、現在のルータの設定状況でフレッツ・スクウェアのサイトにアクセスできるかどうかという2つのチェックを行っている。筆者のルータは何ら問題なくチェックをパスしたが、もしここでチェックに失敗したら、表示された情報を元に問い合わせるとよいだろう。

 チェックが無事に終了すると[接続形態の変更]画面()が表示され、ネットワーク構成の変更の手順を説明するガイダンスが開始される。このガイダンス、音声ガイドとFlashアニメーションを組み合わせたビデオ形式になっている。ビデオと同じように、巻き戻しや停止もできるので、自分のペースで進められるのは実にいい。





 ガイダンスが終了したところで、ようやくFLET'S.Netの申し込みができるようになる。申し込みは、フレッツ・スクウェアに接続して行なう。[FLET'S.Netのお申込]画面()で【次へ】ボタンをクリックすると、[サービス申込受付ページ]画面と[音声制御パネル]画面の2つが表示される( )。ここでも、音声ガイドが利用できるというわけだ。[サービス申込受付ページ]画面で「お客さまID」と「アクセスキー」(この2つはフレッツ・ADSLもしくはBフレッツの申し込み時に送付された書類に記載されている)を入力してログインした後は、音声ガイドにしたがって必要事項を記入していけばよい。これで、FLET'S.Netの申込はすべて完了だ。申し込み受付完了メッセージと共にサービス利用がいつから可能なのかが表示されるので、あとは利用できるようになるまで(約1時間)待つのみ。







!!ココがポイント

フレッツ・スクウェアへの接続

 FLET'S.Netの申し込み手順を見るとわかるが、最終的に申し込みに必要な情報はフレッツ・スクウェアにアクセスして登録する。つまり、FLET'S.Netサービスを申し込むには、現在の接続環境でフレッツ・スクウェアにアクセスできなければならない。これはスターターキットでも注意事項として触れられている。

 ただし、「フレッツ・スクウェアへの接続設定」は、「FLET'S.Netスターターキット」が自動的に行なってくれるので、特別な接続設定は必要ないので安心だ。



IPv6でアクセスしていることを実感!
「ping」「nslookup」「ブラウザ」3つの確認方法

 ここまでの手続きで申し込みは完了した。そこで、最後にきちんとIPv6が使える状態になっているのかどうか確かめてみよう。申し込み完了時に通知された利用可能開始時刻になるまで、PCのIPアドレスはのような状態だった。

 このにはfe80:で始まるIPv6アドレスが存在するため、一見、FLET'S.NetからIPv6アドレスが振られているようにみえる。しかし、実際にはまだIPv6アドレスは振られてはいない。このことには特に注意してほしいのだが、fe80:で始まるIPv6アドレスは「リンクローカルアドレス(IPv6で新しく増えたアドレスの種類であり、これで数々のPnP機能が実現されている)」と呼ばれる種類のアドレスで、名前の通り同一リンク内(途中でルータやモデム等を介さないでつながっているネットワークのこと)でのみ有効なものだ。そのため、このアドレスを使って外部のPCやホストとIPv6通信をすることはできない。だが、このアドレスはIPv6が有効となっているネットワークインターフェイスに自動的に割り振られるという特徴がある。つまり、Windows XP Service Pack 1PCはすでにIPv6が使える状態になっていることを示しているのである。

 利用開始可能時刻になった頃に、再びIPアドレスを確認してみた。その結果がである。に比べ「fe80:」以外で始まるアドレスが増えている。どうやらFLET'S.Net側の設定が終わったようだ。は、PCにリンクローカルでないIPv6アドレスが振られていることを示している。これで無事にIPv6を使って通信できるようになった。すぐにでもブラウザ等を立ち上げて試してみたいところをぐっとこらえて、IPv6でアクセスできるのかどうかの確認作業を行なってみる




 まずは「pingコマンド」を使ってみる。pingコマンドは、一般的に相手のPCが動作しているかどうかを確かめるために使うツールだ。ここでは相手のPCに名前解決の際に使った「flets.net」を使って試してみた。その結果がである。どうやら無事に相手のPCが動作していることをIPv6で確認できたようだ。

 ところで、IPv6を便利に使うにはホスト名からIPv6アドレスの変換ができなければならない。なぜなら、IPv4アドレスならともかく、長くて入力しにくいIPv6アドレスを手で入力するのは無謀というものだろう。そこで、nslookupコマンドを使ってホスト名がIPv6アドレスに変換できているか試してみた()。に示すように、flets.netのホスト名のアドレスを無事に取得している。flets.netはIPv6アドレスを持つはずなので、これでIPv6アドレスが問題なく取得できていることがわかった。




 どうやらここまでセットアップしてきたPCには、無事にIPv6アドレスが設定されたようだ。また、pingコマンドで自分のPC以外のIPv6アドレスを持つPCの動作確認もできた。さらには、ホスト名のIPv6アドレスへの変換も正常に動いていることから、まさに「IPv6 Ready」状態になっていることが確認できたといえる


 最後にブラウザを起動して、IPv6アドレスでサービスを提供しているWebサイトにアクセスしてみよう。IPv6でアクセスできるかどうかを確かめるには、名前解決にも使った「FLET'S.Netサイト(http://flets.net/)」のトップページが最適だ。に示す通り、実にスムーズにIPv6で通信できている。これでIPv6でアクセスできているかの確認作業はすべて終了だ。

 FLET'S.Netには、さまざまなコンテンツが用意されている。このサイト内を巡ってIPv6を堪能するもよし、FLET'S.Netネーム(以後、FdNネーム)の申請やFLET'S.Netメッセンジャー等をダウンロードしてもいい。もちろん筆者は、FLET'S.Netメッセンジャーをダウンロードしてインストールしてみた。これらの作業も、実にスムーズに進んだのはいうまでもないだろう。

 今後、この連載では、FdNネームやファイル転送、ファイル共有、ビデオチャットといったFLET'S.Netメッセンジャーを用いたサービスを使った試用レポートをまとめていく予定である。


!!ココがポイント

「AAAA」はIPv6固有のデータタイプ

 「nslookupコマンド」を実行するときに、「querytype=AAAA」と入力していることに気づかれた方もいるだろう。

 実はネームサーバ(またはDNSサーバ)では、ホスト名とIPv4/v6それぞれのアドレスの対応付けは別個のデータとして保持している。ホスト名に対するIPv4アドレスの対応付けを行っているデータのタイプが「A」タイプ、IPv6アドレスの対応付けを行っているデータのタイプが「AAAA(「クアッドエー」と読む)」タイプだ。上記のnslookupコマンドではホスト名に対してIPv6アドレスを知りたかったので「querytype=AAAA」と入力している。

 またデータを別に持っているので、1つのホスト名に対してIPv4アドレスとIPv6アドレスの双方を登録することもできる。同一ホスト名におけるIPv4/IPv6デュアル機能は、これを利用して実現されている。





サーバを構築・運用しているときには
 RBB TODAYの読者ならばサーバを構築し、運用している方もいるのではないだろうか。実は筆者も、自宅で何台かのサーバを固定IPで運用している。そこで、運用しているサーバに影響を与えないようなネットワーク構成を考えてみた。それが図1である。
■図1 サーバを運用しているときのネットワーク構成変更例

 光回線終端装置からWAN側にスイッチングハブを介してブロードバンドルータ(ヤマハ「RT57i」)に、LAN側にもスイッチングハブを介して各PCに接続している。FLET'S.Netに接続するPCは、WAN側スイッチングハブとLAN側スイッチングハブの間にストレートケーブルを使ってつないでいる。このネットワーク構成にした場合、FLET'S.Netから流れてくるIPv6のデータは、ブロードバンドルータを通ることなくFLET'S.Netサービスを利用するPCに流れることになる。

 このようなネットワーク構成を考えたのは、稼動しているサーバを安全に運用するため、IPv4上で動くことを前提としたサーバが接続されているネットワークになるべく関係のないデータを流したくないという管理者の心理が働いたからに他ならない。そのため、実験的な要素の強いIPv6のデータがブロードバンドルータのLAN側に流れないようにしているのである。

 実際に筆者もこのネットワーク構成で試したところ、ISP、FLET'S.Netともすべてがうまくアクセスできており、サーバ運営にも何ら支障は出なかった。ハブやネットワークカードが余っている方は、このようなネットワーク構成を検討してみてはいかがだろうか。



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執筆/黒木秀和@インターネット総合研究所
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