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●ソン・イェジンの変身ぶりに注目
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ちょっと悲しそうな表情と雰囲気が似合いすぎるソン・イェジン (c)SBS |
特に「夏の香り」以降3年ぶりにドラマに戻ってきたソン・イェジンの変身ぶりに注目! 「4月の雪」と「私の頭の中の消しゴム」で韓流スターの仲間入りを果たし、清純でしなやかな女性らしさが魅力だった彼女が、髪を短くして、さっぱりした性格、正直いって棘のある性格のウンホをとても自然に演じているから観ていて気持ちいい。ソン・イェジンは、「恋愛時代」を「これも愛なの? と何度も考えさせられた作品で、大人の成長ドラマ」と評している。
「恋愛時代」は離婚して2年目というところから始まる。ところどころにこの二人がどうして離婚したのか過去の回想シーンが入るんだけど、これが面白い。探している本が見つからなくてブックマスターのドンジンにウンホが尋ねたのが出会い。お互い一目惚れし、ドンジンは本の中に「いつかコーヒーでもいかがですか?」と書いたメモを差し込む。それを見つけたウンホは「ちょっと、名前が書いてないからわからないじゃないの。どうなるかわからないから電話番号も書いてよ」と、ぶっきらぼうにデートを承諾するシーンは面白かった。
ウンホとドンジンが赤ちゃんの部屋を飾りとても幸せそうに見詰め合う場面に、赤ちゃんの超音波写真を取り出しては泣きそうになるウンホが交差し、「何かがあった」という秘密を暗示するシーンも多く、これからどうなるの? と、とても気になる仕掛けが多いのがこのドラマの特徴かもしれない。
●Blogで盛り上がる「名ゼリフ集」
視聴者の間では「ストーリーよし、演技よし、ただ一つセリフが原作小説の日本語直訳って感じでなじめない」という不満もある。だけど、その独特の感性が漂う日本風のセリフまわしが20代にはとても共感を呼び、BlogやHompy(Blogのような個人のホームページ)に自分なりの「恋愛時代の名ゼリフ集」を掲載する人がとても多くなった。
「写真を見ると悲しくなる。写真の中の私はとびっきり笑顔で…あの時の私は幸せだったんだなって勘違いしてしまう」、「生きるっていうのはどうせ寂しさに耐えること。誰かが言ったよね。地球に4億の人口がいるということは4億の孤独があるということだって」、「一度愛したことのある人ともう一度やり直すために、燃えるような愛なんてなくてもいいんです。ただ彼のお母さんになったと思えばいいんです。お母さんのような心で彼のだめなところまでかばえばいいんですよ」、「愛とは色んな理由で始まる。思いがけない愛や誤解から生まれる愛、いつ始まったかもわからない愛もある」、「二人ともまだ最後の最後まで行ってないから、底を見てないから未練が残るんだよ」などがBlogで人気の名ゼリフの一部。
積極的にアプローチしてくるホテルオーナーの御曹司で年下のヒョンジュンを追っ払うためにウンホが言う、「私は本当の愛を経験しているから、それぐらいの感情じゃ足りないのよ」や、ドンジンのウンホに対する未練が残るセリフ「あの時はキレイだったのに、まぶしかったのに。いつまで年老いていく姿を見れるだろうか。いつまで年老いていくのを見せてあげられるだろうか。どうなろうが、幸せにな」などもお気に入り。
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セクシーを武器にドンジンに猛アタックするウンホの友達で子持ちのミヨン (c)SBS |
ウンホもいいけどドンジンもすごく魅力的で、ごく普通の韓国人男性を代表するキャラともいえる。別にカッコつけたりもしないし、お金持ちでもないし、会社の人気投票で下位になると急に部下たちにおごったり、いつも人間関係で悩んでばかり。女性ならだれにでもやさしくするから逆に優柔不断と思われてしまう30代の男性を上手く表現している。また突然思い出したように歯磨きの途中で電話をしては、「私、ドクター・ゴンのことが好きみたい」と告白するウンホの妹でかなり変わったキャラのジホと、出産恐怖症の産婦人科医者ジュンピョのオトボケコンビもいい味を出している。
これといった悪役もなく、韓国ドラマにつきものの交通事故や記憶喪失、出生の秘密もないけど、時間が経つにつれどんどんファンが増えている「恋愛時代」。愛のためにすべてを捨てる財閥2世なんて笑っちゃうし、複雑な出生の秘密をもったシンデレラ物語なんてもう陳腐だよね、というクールな20〜30代の女性に中毒者多し! 「恋愛時代」は思わず「これ、私のことじゃん!」とうなずいてしまう平凡な人々の日常と、恋をちょっとおしゃれに描いているところがいい。すごくいい。
(趙章恩)
■著者紹介
趙章恩(チョウ・チャンウン):韓日ITジャーナリスト
3歳から高校卒業まで韓日を行き来する生活で、中学生の頃から通訳として活躍。韓国大手商社の日本担当を経て現在ITジャーナリストであると同時に、世界中から殺到するIT視察団を切り盛りするコーディネーターとしても多忙な毎日を送っているが、寝る時間を削っても毎日最低2時間はドラマを見てしまう「ドラマ廃人」。ITよりドラマや芸能界事情のほうが詳しいのではと疑われている。日経新聞「ネット時評」、BCN、夕刊フジなどに連載。著書に「韓国インターネットの技を盗め!」(アスキー刊)、「日本インターネットの収益モデルを脱がせ!」(ドナン出版)など。
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