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●夫婦の危機をドラマ仕立てにした『夫婦クリニック愛と戦争』
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姑のいびりが原因で離婚する夫婦がまだまだ多い。結婚したての奥さんは写真のように上は緑、下は赤の韓服を着る (c)KBS (※ 画像はすべてクリックで拡大) |
最近の韓国女性はとても強いので(これは世界的な傾向かも)、お母さんの世代のように夫が戻ってくるまで耐える、子供のために我慢する、なんてことはあまりない。浮気といえば泥沼、即離婚になりかねないのが現実。韓国夫婦の「こんなのあり?」と引いてしまうほどの泥沼をよ〜く見せてくれるのがこれ、KBS2の金曜ドラマ『夫婦クリニック愛と戦争』(以下『愛と戦争』)。
視聴者から寄せられた離婚の危機に陥った夫婦の事情をドラマ仕立てにし、視聴者がこの夫婦は離婚するべき、しないべきという風に電話とネットから参加する視聴者参加型ドラマで、5年間も15〜17%の視聴率を維持している人気番組だ。毎回最後は離婚調整のために法廷を訪れ、判事から説教される場面で終わるところが韓国らしい。
●ウソのような泥沼再現ドラマはすべて視聴者から寄せられた実話
『愛と戦争』では、「大恋愛で結婚したのに姑のいびりと忙しさを理由にかまってくれない夫が問題で離婚することになった話」、「自分の父が残した遺産を資金に成功したのに、若い新入社員と浮気の末離婚を要求する夫に復讐するため不倫現場を隠し撮りして姦通罪で告訴しようとするが、そんなとき、夫は女性社員らがセクハラで訴えられることになり、妻は会社を守るべきかそのまま放っておくべきかで悩む話」、「絶対幸せにさせるからと積極的にアプローチされて再婚したのに、子供を理由にいつまでも前妻と仲良くする夫が許せないと姦通罪で訴えた話」、「ある日、若い女性が家に乗り込んできて、『結婚した人とは知らず7年もあんたの夫と付き合ったのだから、そろそろ妻の座を譲ってくれ』と言われたが、妻はむかついて復讐のためにも離婚できないという話」、「自分の成功を嫉む兄嫁に『社長と浮気しているらしい』と姑に嘘をつかれ、離婚の危機に陥ってしまった話」、「若い男の子とチャットで出会い浮気する妻、浮気と思い待っていたが妻が戻ってきた途端にいやになり離婚したくなった夫。しかし、妻が離婚だけはイヤだとすがりつく、という話」、「学生結婚でままごとのような新婚生活のはずが、姑が出産し赤ちゃんの世話を押し付けられるはめになり、自分も子供を生んだのに何事も孫より自分の子供を優先させる姑のせいで結婚生活を維持する自信がなくなる話」等々、“戦争”のような夫婦の事情が毎週紹介されている。
毎回視聴者の意見は「離婚するべき!」が圧倒的に多い。なんでも「離婚しちゃえ〜」というなら視聴者の参加はあまり意味がないように思えるが、現実にこんなことがあり得るだろうかというような内容が毎回登場するから仕方ない。ここに登場する話は、すべて視聴者から寄せられた実話だそう。視聴者掲示板にも「そうそう、私も似たようなことを経験した」、「これが現実だったら私は絶対結婚したくない」など毎週400件以上の意見が寄せられている。
再現ドラマなので有名なタレントは一切出演せず、エキストラでよく顔を出しているタレントの何人かが順番で主演するんだけど、ここで不倫専門女優としてヒットし他のドラマにも助演で顔を出すようになったタレントもいた。毎週金曜日の夜11時はこれといって面白い番組がないので、子供からお年寄りまでよく『愛と戦争』を観ている。だから不倫の場面で露出が多すぎるだの、夫婦喧嘩が大げさすぎて子供に悪影響を与えるだの、毎週何かしら新聞で叩かれたりもする番組だ。
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毎回、離婚調整室で判事から「離婚はいけないよ〜」と説教される場面でしめくくるのがこの番組の特徴でもある (c)KBS |
2003年には、ドラマの中からもっとも反響が大きかったエピソードが選ばれ単行本も発行された。もっとも近い関係でありながら遠い他人でもある夫婦の生き方を、離婚という極端な状況に追い込まれた人たちの話を振り返ってみようという企画で、エピソードの紹介だけでなく精神科医、判事、フェミニストで構成された調整委員会のアドバイスが付け加えられているのが特徴。もし自分もこういうことになったら、に備えて読んでみたという人が多い。
でもどこの国でも仲良し夫婦もいれば問題を抱えた夫婦もいる。このドラマを見て「韓国人男性との結婚はよそう……」、そこまでは考えなくていいですよ!
視聴!<プラハの恋人>
(趙章恩)
■著者紹介
趙章恩(チョウ・チャンウン):韓日ITジャーナリスト
3歳から高校卒業まで韓日を行き来する生活で、中学生の頃から通訳として活躍。韓国大手商社の日本担当を経て現在ITジャーナリストであると同時に、世界中から殺到するIT視察団を切り盛りするコーディネーターとしても多忙な毎日を送っているが、寝る時間を削っても毎日最低2時間はドラマを見てしまう「ドラマ廃人」。ITよりドラマや芸能界事情のほうが詳しいのではと疑われている。日経新聞「ネット時評」、BCN、夕刊フジなどに連載。著書に「韓国インターネットの技を盗め!」(アスキー刊)、「日本インターネットの収益モデルを脱がせ!」(ドナン出版)など。
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