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●たくまし過ぎる妻に嫌気がさして浮気
同じマンションの隣には姑と舅の浮気相手だったおばさん、ソンムンの妹家族が住んでいる。ソンムンの妹はいつも嫌味ったらしく、食事も毎日スニの家で済ませるちゃっかりもの。一方ソンムンはたくましすぎるスニに嫌気が差し浮気をする。ソンムンの父も死ぬまで浮気し母を苦しめた。それを知っていながら自分も浮気していることを後ろめたいとも思ったりするが、やっぱり熊のような女房より猫のような彼女のほうが愛しい。
結婚10周年を迎えた日、ついにソンムンはスニに離婚を切り出す。スニは腹いせに家の名義と全財産をもらうことで離婚を約束するが書類だけ受け取り家に逃げ帰る。娘達のためにも離婚は絶対にしないというスニに腹を立てたソンムンは暴力を振るうが、スニも譲らない。スニの妹ヨンイはそんな姉に離婚を勧めるが、ヨンイも実は自分の友達と結婚した元カレと不倫している。
スニは夫の裏切りに自殺まで考えるが、娘達を思うと自分がいつまでも元気でいることが夫への復讐になると考え直す。ヨンイは姉の顔色がどんどん悪くなっていくのを心配するが、スニはお金がもったいないと診療も受けず我慢する。やっと病院へ行ったスニは末期の胃癌と診断される。
●不倫相手に裏切られた夫は…
だがこのことを誰にも言えない。一人で手術を決めたスニはヨンイの結婚だけは見届けたいとヨンイの彼氏を訪ね、不倫関係だったことを知り絶望する。スニは離婚してもいいとソンムンに言い、手紙を残し病院へ向う。だがソンムンは見事浮気相手に裏切られ、残されたのは借金だけ。
仕方なく家に戻るとスニの手紙があり、それまでのことが書かれていた。「色々あったけど、やっぱりあなたは私の最初で最後の恋。でもあなたが私を裏切ったことはまだ許せないのよ」という文章に心打たれ後悔するソンムンは病院に駆け込むが……。
●リアルすぎて鳥肌・感動でもらい泣き
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| 左から夫ソンムン役のソン・ヒョンジュ、妹ヨンイ役のイ・テラン、スニ役のチェ・ジンシル |
あらすじだけだとあまり面白くないかもしれないが、これが違うんだよ〜。俳優達の演技の上手いこと! 特にソンムン役のソン・ヒョンジュは今までやさしい夫役かコミカルな役ばかりで、このドラマは初めての悪役。女に目がくらみ奥さんに暴力を振るう場面なんかリアルすぎて鳥肌が立っちゃったよ。また手紙を読みながら懺悔の涙を流す場面なんかも、ありきたりの当然な場面なんだけど感動してもらい泣きしてしまった。
脇役も充実していて、笑いあり涙ありと楽しませてくれる。特に長年夫の浮気相手だった人と喧嘩しながらも女同士でお互い頼りながら友達のようになっていくおばあちゃん達の関係も面白い。
●主婦たちは共感しまくり!!
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| ドラマファンが作った『ばら色の人生』9月号表紙。夫の浮気を克服する方法、あなたがソンムンならどっちを選ぶ? などドラマをパロディーにしたもの |
主婦の間では「他人事とは思えない」、「感動的なセリフが盛りだくさんで涙が止まらない」と大人気。視聴率も25%を軽く超えた。特にスニが娘達や夫、父、妹のために自分を犠牲にして必死でお金を貯めようとする場面や、癌ということを知り娘に「我慢しなくていい。食べたいもの買いたいものを何でも我慢しなくていい。一度きりの人生なんだから」と泣きながら話す場面は、自分の話のようでたまらないとみんな大騒ぎ。
韓国は儒教の国なのにドラマを見る限りでは不倫天国ようだとよく言われる。ドラマで葛藤や涙を誘う場面を作りやすいから、不倫を利用するのはいつの時代も変わらないが、90年代まではほとんどが不倫をすると天罰が当たるぞ! という結末で浮気するのは夫、待つのは奥さんだったのに対し、最近は結婚した人の恋だからといってすべて不倫とは言えないという微妙な設定で、奥さんが不倫し夫が苦しんだり、復讐や天罰よりクールに離婚して新しい出会いを探したり、色々なパターンに変化している。
●今後の展開から目が離せない
だがやっぱり人気なのは典型的なパターンで、夫が反省して戻ってくるという設定。『ばら色の人生』で夫の名前は「バン・ソンムン」なんだけど、これは反省文という意味。戻ってきた夫をどう処理するのか、癌にかかったスニは視聴者の哀願にも関わらず本当に死ぬのか(韓国って制作しながら放映するから視聴者の意見で主人公が死んだり、死ななかったりする)など、まだまだ目が離せない。
(趙章恩)
■著者紹介
趙章恩(チョウ・チャンウン):韓日ITジャーナリスト
3歳から高校卒業まで韓日を行き来する生活で、中学生の頃から通訳として活躍。韓国大手商社の日本担当を経て現在ITジャーナリストであると同時に、世界中から殺到するIT視察団を切り盛りするコーディネーターとしても多忙な毎日を送っているが、寝る時間を削っても毎日最低2時間はドラマを見てしまう「ドラマ廃人」。ITよりドラマや芸能界事情のほうが詳しいのではと疑われている。日経新聞「ネット時評」、BCN、夕刊フジなどに連載。著書に「韓国インターネットの技を盗め!」(アスキー刊)、「日本インターネットの収益モデルを脱がせ!」(ドナン出版)など。
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