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コラム −RBB TODAY編−






経験から長くかかることは覚悟
結果的には事前工事に
1月21日提供開始


 申し込んだ後は、ひたすらNTT東日本から連絡が来るのを待つだけ。長丁場を覚悟していたが、1ヶ月ごとぐらいに連絡がきたという。Kさんの言葉を借りれば、かつてISDNは9か月待ったし、DA64を引き込むのにも2か月かかった。ADSLの1.5Mbpsも3ヶ月かかったという。ただし、ケーブルテレビは2週間ぐらいで開通したという。

 だから、光サービスも1月末ぐらいに工事できればいいほうだろうと思っていたというのだ。ところが、光サービスに対してNTTの対応はまったく違っていた。ほぼ1ヶ月ごとに連絡がきて、最終的には1月19日に先行工事が決定した。しかも、その日は工事が重なる土曜日で、なかなか予約すらとれない曜日だったのだ。この工事日については逸話もある。なんと、NTTのほうから土曜日指定で工事できないかという連絡がきたというのだ。

 「実に驚きだったんですけど、同じエリア内に数件の申し込みがあったらしくて、土曜日の工事は、同一エリアを集中して工事したいということだったようです。そりゃつつしんで土曜日の工事をお受けいたしました。」

 このときは偶然ではあるものの、同一エリアに何人かの利用者が固まったというところがキーである。意図的に同一方面で光サービスを受けられるユーザを集められれば、比較的短期間での開通する可能性も十分にあるかもしれない。

 「工事自体は、電信柱から分岐させるチームと宅内の引き込み工事のチームと、2チームに分かれて同時に実行していました。当時は、工事の担当者の方自身が「まだまだ慣れていないので」といいながら、2.5時間ほどたっぶりかけて作業していたのを覚えています。ちなみに、宅内工事は、ISDN×2本とADSLタイプIIの回線が入っている宅内チューブ内に光ファイバーをさらに通すというものです。思いがけない効果でしたが、光ファイバーを通したことによってISDNとの干渉が若干小さくなり、500kbpsほどADSL回線のリンクアップ速度が向上したというおまけもつきました。ADSLはもうやめちゃうのにと思うと、残念でしたね。」


写真1:宅内引き込み用の光ファイバー。意外に細い 写真2:宅内で引き出した部分。右側が光ファイバーだが、けっこう太めだ 写真3:部屋の角部分はこんな感じで処理していた


 写真1は宅内引き込み用の光ファイバーである。太そうに見えるが、実際には電話線の宅内配線よリ若干細めといったところだ。一芯タイプのプラスティックファイバーだが、保護用のワイヤが両端に入ってガードしているため、ファイバーケーブル自体は太くなってしまっている。

 写真2は宅内で引き出した部分だ。左側は電話線、右側が光ファイバーである。電話線は4芯タイプのもので、2回線入っている。驚いたことに、曲率とか何も考えずに、メタル回線のチューブの中にぐいぐい光ファイバーを通しても問題なく使えたという。光ファイバーというと半径何センチで曲げてとか、曲がる場所がいくつかあると通せないというイメージが強かったが、技術の進歩はすごいものである。逆に、ここまで技術が進歩したからこそ、光ファイバーが身近になったともいえるが。

 写真3は部屋の角部分。モールの中に入っているケーブルが光ファイバーである。こう見るとファイバーが2本あるように見えるが、芯線は真ん中のへこんでいる部分に入っている。両端のいかにもふっくらして芯線が入っていそうな部分は、だだの保護ワイヤだ。これは勉強になりました。ちなみに光ファイバーの下に束ねてある黒ケーブルがADSLのタイプ2、白ケーブルがISDNである。当時はアッカ・ネットワークスの8Mbpsを使っていたそうだが、今では使っていないとのこと。





同一エリア内にどの程度の申込者がいるのか、それとなく探ってみよう。複数の申込者がいると、短期間で開通する可能性がある。




融着って大変そうな作業だけれども
機械にセットしてボタンを押すだけ
着々と工具も進化している


 光ファイバーというとメタル工事と異なり、ファイバーの融着という作業が発生する。そもそも、光ファイバーを溶かしてまっすぐにつなぐわけで、いかにも大変そうな雰囲気がある。ところが実際の現場は、機械にセットしてボタンを押すだけだ。ファイバーの間隔を自動調整して放電して融着までしてくれる。時間にすれば、1ヶ所の融着が1分程度。こういった工具の進歩があったからこそ、FTTHという仕組み自体もリーズナブルな価格になったといえる。

 そうこうしているうちに、宅内配線も終わり、光ファイバーとEthernetをつなぐ段階になった。ここでメディアコンバータが必要になる。ワイヤで保護された部分を剥き、芯線だけを取り出す。そして、芯線へ新たにコネクタを融着して終わりだ(写真4)。この写真は、めったに見られる風景ではないので撮影しておいたという。メディアコンバータの左下部分でファイバーにつながっており、青い細い線がファイバーの芯線である。ということで、無事メディアコンバータの設置が終了した。

写真4:メディアコンバータに宅内ファイバーを取り付けたところ。もともと配線のこんがらがっている場所での作業であったため、周りのケーブル類は無視する 写真5:写真4にあった芯線の延長。青いものが芯線。芯線だけならばこんなに細い


 最近の工事はおそらくもっと短くなっているとは思うが、当初は午後から始まって夕方暗くなり始めたころまでかかっていた。しかも、アーリーアダプタの場合、これだけでは終わらない。実は、工事日そのものは2002年1月19日だったが、提供開始日は2002年1月21日なのだ。何が起きたかというと、工事をしてもインターネットサービスの開通確認は1月21日にならないとできない、ということだ。そのため、19日段階では局間との間でファイバーがつながっていることだけを確認し、21日以降の日程で改めてインターネット開通の確認を行うことになった。

 新規開通エリアでなければ、このような二度手間は絶対に生じないだろう。工事さえ終了すれば、インターネット開通の確認がすぐにできるため、その日からインターネットが使えるようになる。ところが、サービス提供開始日前の工事では、提供開始日以降に改めてインターネット接続確認工事が必要となる。これは、アーリーアダプタならではの貴重な経験だ。

 結局、インターネット接続確認にも立ち会いが必要となるため、開通初日の21日の開通工事は実現せず、週末の26日に開通となった。それでも、提供開始日からわずか5日後に無事に開通し、念願の光サービスのユーザになれたわけだ。





ファイバー工事は日々進化する工事道具に支えられている。今後も、工事時間や期間が短縮される可能性は大。



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