話しかけた言語で対応するおもてなしロボット「EMIEW3」 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

話しかけた言語で対応するおもてなしロボット「EMIEW3」

IT・デジタル セキュリティ
リモートブレイン構成のロボットIT基盤と連携することで、高さ90cmの小型な本体サイズと高度な接客・案内サービスを両立できる(撮影:防犯システム取材班)
  • リモートブレイン構成のロボットIT基盤と連携することで、高さ90cmの小型な本体サイズと高度な接客・案内サービスを両立できる(撮影:防犯システム取材班)
  • デモンストレーションの様子。ネットワークカメラとの連携による環境認識により、サポートを必要とする利用者を見つけると「EMIEW3」自ら接客行動を開始する(撮影:防犯システム取材班)
  • 頭部には14個のマイクが設置されており、環境音と会話音の聞き分け、言語判定などを高精度に行う。デモでは英語と日本語の問いかけに対し、スムーズに対応していた(撮影:防犯システム取材班)
  • 本体の前面と背面にもカメラが設置されており、「EMIEW 3」がとらえた映像を管理者側で見ることもできる(撮影:防犯システム取材班)
  • 首には測域センサーを搭載しており、障害物や人を避けた移動が可能になっている(撮影:防犯システム取材班)
  • 4つのタイヤを使って人の歩く速さで移動できる自立走行機能を搭載。利用者へ自ら近寄ったり、目的地まで案内することができる。仮に転倒した場合は自力で起き上がることができる(撮影:防犯システム取材班)
  • 複数の「EMIEW3」間で情報を共有することができ、窓口役の「EMIEW3」と案内役の「EMIEW3」といった役割分担も可能(撮影:防犯システム取材班)
 増加する外国人観光客や2020年に向けて、日本国内では急速なインバウンド対応が求められている。しかし、労働人口の減少などによる人手不足という問題を抱える国内では、それらのニーズを満たすべく、ロボットの活用に活路を見いだそうという動きが盛り上がっている。

 日立製作所は、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催した「Hitachi Social Innovation Forum 2016 TOKYO」にて、接客・案内サービスの提供を主な目的とするヒューマノイドロボット「EMIEW(エミュー)3」のデモ展示を行ったので詳しく紹介していこう。

 「EMIEW 3」は急増するインバウンド(訪日外国人客)への対応などを念頭において開発されたヒューマノイドロボット。リアルタイム性が要求される処理は本体側で行い、音声・画像・言語処理などの知能処理をロボットの外側で行うリモートブレイン構成を採用し、高さ90cmとロボット本体を小型化しつつも高度な接客・案内サービスを提供することができる。

 現段階で明らかになっている仕様をまとめると、頭部には環境音や人の声などを聞き分けるために14個のマイクが設置され、首には測域センサー、前面と背面にはカメラが搭載されており、スムーズな移動、人との接触の回避、さらには移動監視カメラとしての活用も可能だ。





 最大移動速度は時速6kmで、人間の早歩き程度のスピードで移動することができ、段差に関しては15mmまで対応。稼働時間は、3時間となっており、電池が切れた場合は、Li-Feバッテリーを積み替えることで継続運用ができる。



 今回のデモでは、外国人観光客へ接客・案内を行うシチュエーションを想定。天井に設置された監視カメラと連携して利用者の元へと移動すると、利用者が話す言語を自動で認識して、英語や日本語で対応する様子が公開された。また、複数の「EMIEW 3」間で情報を共有して、業務を引き継ぐ様子や、自立走行機能により目的地まで利用者を誘導するところなども合わせて紹介された。



 これまでに2016年9月に羽田空港で、10月にはJR東京駅において、訪日外国人向け案内などの実証実験を積み重ねており(羽田空港では12月にも実証実験を実施予定)、これらの実証実験結果も踏まえた上で2018年の実用化を目指すという。

 ちなみに同展示会の取材後、防犯システム取材班は、東京駅で実証実験中だった「EMIEW 3」を体験しにいってみた。実際に話しかけてみると、日本語で話しかけたものの、英語と認識されることもあり、現段階では、スマホの音声認識と近い印象を持ったものの、「新宿までの行き方を教えて下さい」と尋ねると、設置されていた観光案内所から、ホームまでの行き方や乗るべき路線(この場合は中央線)を画面を通じて教えてくれるなど、デモで見た内容に近いサービスを受けることができた。
《防犯システム取材班/鷹野弘》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top