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【オトナのガジェット研究所】モレスキンがスマートデバイスに!? 手描きの文字&イラストを即デジタル化

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モレスキンのスマートライティングセットをiPad Proと一緒に使ってみた
  • モレスキンのスマートライティングセットをiPad Proと一緒に使ってみた
  • モレスキンのデイリーダイアリーとほぼ同じサイズのペーパータブレット。紙の部分がはみ出したタブレットのようなユニークなデザインになっている
  • 独特のラウンドフォルムに仕上げている
  • Bluetoothでタブレットなどに接続するスマートペン「ペン+」
  • ペン先の部分にカメラを内蔵している
  • 反対側の先端がUSB端子になっている
  • 替え芯は簡単に外して交換できる
  • アップルのApple Pencilと並べたところ
■iPad Proと組み合わせて使ってみた

 まずは機器どうしをペアリングする。iPadのBluetooth機能をオンにして、アプリを入れてから起動する。スマートペンの先端にある電源ボタンを3秒間押して、LEDが青色に点滅すると、あとは自動的にペアリングが完了する。ペンのバッテリーは最大時間まで連続使用が可能だが、使用する前に都度30分ほど充電することが推奨されている。充電はmicroUSBケーブルで行える。

 ノートのページに文字を書き進めてみる。書き味は普通の紙のノートに油性のボールペンで文字を書く感覚と同じだが、アプリの画面にもほとんどタイミングのずれなく、ノートの内容がシンクロしながら描かれるのが不思議だ。このBluetooth経由の読み取り技術は、NeoLAB Convergence社が開発して特許を取得したもので、これをモレスキンのスマートライティングセットが採用したかたちだ。

 手描き入力中は、基本的にテキストオンリーのメモを取る際は紙のノートだけ集中して見ていればよい。ペン先の太さや色の変更は全てアプリの画面から行う。また新規ページに移るときもアプリから操作する。筆圧もおおよそ再現されるが、実際にノートに書いた文字よりも、デジタル化されている文字がほんのわずかに痩せて反映されるようだ。イラストを描く際には傍にタブレットを立てかけた状態で、デジタル化されている線を確認しながら濃淡をコントロールする方がしっくりときた。いずれにせよ、ペンの色を頻繁に変えるならタブレットの画面を見ながらの作業になる。

 「ペン+」のデザインは高級文具のように洗練されている。手に持つと重すぎず、でも軽くて安っぽくないほどのしっかりとした手応えを感じる。フォルムは三角軸で握りやすいが、筆者はもともと筆圧が強いので、ペン先が滑らないように少し力を入れて長く使っていたら指先が疲れてきた。ペンの芯は先端から手でつまんで簡単に引きだせるので交換は簡単だ。

 テキストを書いたり、イラストを描く時もペン先の動きが正確に、素速くトレースされるので描きながらストレスは感じない。ただ、ペンの太さを一番太くしてもべた塗りにはやや太さが足りないので、イラストは線画の方が向いている。また描いた内容をさっと消したい時にも消しゴムツールがないので、いったん「編集モード」を呼び出してから、タブレットの画面で消したい箇所を指定して消さなければならないのがちょっと面倒だ。スマートペンから直接操作できる消しゴム機能が欲しい。ただ、同製品の場合はタブレットの画面上だけでなく、紙のノートに描いた内容も消せないとおかしなことになるので、パイロットの“こすると消えるフリクション”のような物理的なソリューションも組み合わせる必要がありそうだ。

 ペンのLEDは電源のオン・オフを知らせるだけでなく、文字色を選択するとその色に変わる。文字色はカラーパレットから選択したものを新規に追加できるので、カラフルなイラストも自在に描ける。iPadでマルチタスクで使う際に、セカンドのアプリを画面右側に表示させる「Slide Over」には対応していたが、2つのアプリを同時に表示・操作する「Split Over」には非対応だった。お手本のイラストをブラウザアプリで表示しながら、「Moleskine Notes」アプリで絵を描く際には、ペンの色を変えるたびにブラウザアプリ側が後ろに隠れてしまうので、都度呼び出しが必要だ。

 ペーパータブレットの紙は斤量100gと厚手で、上質な紙を使っているので描いた内容が裏映りしない。ノートのページが両面とも使えて経済的だ。タブレットの方は新しいノートやページを作り放題なのだが、ペーパータブレットの方は描いたぶんだけ紙が減っていく。ペーパータブレットだけ買い増せるようにバラ売りが早くスタートして欲しいものだ。
《山本 敦》
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