【新連載:The 転職 Vol.1】企業にとって転職者はもはや即戦力ではない! | RBB TODAY

【新連載:The 転職 Vol.1】企業にとって転職者はもはや即戦力ではない!

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若村代表取締役
  • 若村代表取締役
  • HRM事業本部メディアDiv. webディレクター・遠藤英輔氏
  • 若村氏(向かって左)と遠藤氏
  • 広告転職.com
 昨今の転職事情で、優秀な人材が採用できないという企業の声をきく。中途採用は即戦力であるべきはずなのに、そういう人材を採用できない。一方で転職者経験からは転職後にミスマッチが判明したと言う声も多くきかれる。転職市場で何がおきているのか?

 この連載では、ビジネスマンにとっての転職事情をレポート。今回はWeb関連の企業が増えていくなかで、そこで求められる人材や、採用する側の心構えを取材した。

 広告業界とWeb業界に特化した「広告転職.com」を運営するプロフェッショナルメディアの代表取締役・若村和明氏は、現在、求人が増えているWeb業界について「従来の紙媒体のコンテンツがWebに展開し始め、メディアの位置づけに変化が現れている。昔は新聞、出版、広告といった業態に分かれていたのが、これらにWebが加わり、今は全体で“コミュニケーション業界”に進化しつつある」と話す。

■多様化する職種と、求められる技能の変化

 10年ほど前までの転職の情報誌やメディアでは、「広告」業界や「クリエイティブ」業界という広いくくりが存在しており、「Web」業界といったカテゴリーはあまり見られなかった。

 広告業界の中ではもともとアートディアレクターやコピーライター、プランナーなど細い職種に分かれていた。いっぽうコンテンツが印刷媒体からWeb媒体へ展開を始め、エンジニアも媒体を運営するようになった。コミュニティサイトやSNSなど“情報ツール”が増えることによって職種も増えた。

 さらに、増えたメディアがが連携して“コミュニケーション業界”となると、そこで働く人に求められる能力が変わってくる。いまはWebの中ではプロデューサーやプランナー、ディレクターといった技能が重要視されてきている。

■採用したい企業は多い、企業が求めるものを理解すれば転職は成功する

 「広告転職.com」に登録している転職希望者は、20代~50代までと幅広い。30代以降の転職が成功する可能性はどれくらいあるのだろうか?

 「20代と30代、40代の転職では求められているものが異なる。20代~30代前半までは自分の好きなことややりたいこと、能力アップにはどうするかを考え選択する傾向にあるが、30代半ば~40代の転職では、企業側もある程度の能力をもった人材を求めている」(若村氏)

 Web系のメディアは社長が若いことも多く、30代以上の転職は難しいという印象があるが、30代、40代でも自分の強みを理解し、それがその会社にない強みであれば、企業側にとって欲しい人材になるので、「チャンスはある」と若村氏はいう。

 会社の規模は小さくても、事業内容によって急成長することがあるのがこの業界の特徴。様々な能力をもった人材を積極的に採用し、事業を成長させていきたいと考えている会社も多い。「景気感は悪くない」と若村氏。

 一方、意欲のある転職希望者の中には自分の趣味趣向に偏る人も少なくなく、それが企業の求めていることとずれていて、マッチングしづらい場合も。「自分の能力がどこに求められているのか、どこに活かせるかを把握していないと、転職活動でつまずいてしまう結果に。やりたいことよりもその人の能力を活かせる仕事を探すことが、良い転職を成功させる鍵となる。転職を躊躇している人を後押しするコンセプトで、企業の業務内容が伝わりやすくなるよう、9月にサイトをリニューアルした」(若村氏)。

 「もうこの会社に入っていれば大丈夫」という時代ではなくなった。自分の能力を見極め、活かせる場所を見つけることができれば、前職がマスコミや広告業界ではなく、「まったく関係のない異業種からの転職にもチャンスは見いだせる」(若村氏)。求人需要のあるコンサルタントやプランナーは、異業種からでもチャンスはある。

■採用する側に大切なこと

 現在は少子化の影響で若者人口が減少。現在の市場動向としては、人材を採用したいという企業は増えている、しかし能力を持った人材が少ない、という状況に陥っている。なかなか良い人材が集まらないと嘆く企業は多いが、企業側の態度の変化も必要だ。

 若村氏は、「企業側は転職者に即戦力を求めがちだ。が、どちらかというと、ここだけは譲れないというポイントを決め、“人材を育てる”というスタンスで転職者を募らないといけない」と提案する。採用して終わりではなく、転職者であっても人材育成をして、すぐに再退職しない環境を整えるのが、これからの企業の課題かもしれないと話す。そして正社員だけでなく、フリーランスの抱え込みも重要となってくると述べた。

 「The 転職」次回は地方と転職について紹介する予定。
《non》

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