ドワンゴ×NTT、ニコニコ生放送に「H.265/HEVC」技術を適用実験 | RBB TODAY
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ドワンゴ×NTT、ニコニコ生放送に「H.265/HEVC」技術を適用実験

エンタープライズ ソフトウェア・サービス
「視聴品質最適化技術」の実証実験イメージ
  • 「視聴品質最適化技術」の実証実験イメージ
  • 「H.265/HEVC」技術をニコニコ生放送に適用する共同実験イメージ
  • 「バーチャルリアリティLIVE配信サービス」の概要
 ドワンゴと日本電信電話(NTT)は20日、“niconicoの体感品質向上”に向けた両社のコラボレーション開発の成果として、「視聴品質最適化技術」の評価および実証実験、「H.265/HEVC」技術のニコニコ生放送への適用共同実験を開始した。

 両社は2013年7月に業務提携を開始し、映像&ソーシャルサービスの高度化に関する技術開発を推進している。今回、動画視聴時の体感品質向上を目指した取り組みとして、サービス利用者の環境やネットワークの混雑状況に応じて最適な配信レートなどを過去の状況から予測する「視聴品質最適化技術」の実証実験を開始する。

 試作環境の実験では、最繁時には33%のユーザーの再生停止が発生しているところ、「視聴品質最適化技術」を適用すると発生率を1~2%に低減させることが可能であることが確認された。またユーザーの体感品質であるQoEスコアも、最繁時で35%、一日平均でも20%向上が可能なことが確認された。これをうけ、ドワンゴでは20日より実際にユーザーに試験提供し、実証実験を開始。対象ユーザーはドワンゴ社が提供しているAndroid向け公式アプリ利用ユーザーから無作為に抽出する。

 あわせて、「H.265/HEVC」技術をニコニコ生放送に適用する共同実験も開始する。「H.265/HEVC」は、4K・8Kサービスなどを従来と同一の帯域で提供可能な、次世代映像符号化規格。これまで、HEVCは従来規格「H.264」と比較して処理負荷が高く、ライブ配信サービスを低コストで行うことが困難とされていた。今回、低レート・小画面動作向けに最適化を図ったことで、高画質にリアルタイム圧縮できるソフトウェア技術を確立。この技術をドワンゴのニコニコ生放送に適用し、処理性能・画質および帯域削減効果を実証する共同実験に着手する。

 なお、ドワンゴとNTTが共同開発した「全天球映像向けインタラクティブ配信技術」を実装した「バーチャルリアリティLIVE配信サービス」も実用化されており、11月17日に開催された歌手・小林幸子氏の日本武道館公演でニコニコ生放送にて初回放送が行われた。ライブ会場に設置した360度全天球カメラの映像から、視聴者が「Oculus Rift」などのヘッドマウントディスプレイを通して好きな方向を自由に見渡すことが可能なサービスとなっている。
《冨岡晶》
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