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未就学児の英語教育のカギは“えいご耳”

エンタメ 調査
「小学校の英語必修化」に対する賛否
  • 「小学校の英語必修化」に対する賛否
  • 英語教育を始めたときの子供の年齢
  • 耳から学ぶことで、子供に効果的に英語を学ばせることができると思う
  • 酒井邦嘉氏(言語脳科学者、東京大学教授)
 小学校の学習指導要領が2011年度より新たになり、第5・第6学年で「外国語活動」が必修化された。トレンド総研は1月9日、さらに早い段階となる、小学校に入学前の“未就学児の英語教育”をテーマに、調査した結果を発表した。

■母親たちの感じている、早期教育の重要性

 調査期間は2013年12月5日~9日で、未就学児(小学校入学前の0歳~6歳の子供)の長子がいる、20代~40代の女性500名から回答を得た。まずはじめに、「小学校の英語必修化」に対する賛否を聞いたところ、「賛成派」は87%で、「反対派」の13%を大きく上回った。また「次代を生きる子供にとって、英語は今まで以上に重要だと思う」が90%を占めていた。母親たちがより早く子供に英語を学んで欲しいと思っている背景には、母親たち自身の英語への苦手意識もあるようで、「英語に苦手意識がある」という人は76%存在した。

 実際の状況としては、58%が「自身の子供に英語教育を行っている」と回答。さらに、「英語教育を始めたときの子供の年齢」をたずねたところ、子供が1歳の時点で35% 、3歳の時点では半数以上となる52%もの母親たちが、子供に英語教育を行っていた。また「幼少期から英語に触れることは、重要だと思いますか?」と聞くと、89%の母親が「重要だと思う」と回答している。

 外国語の習得には、早期接点の創出 が効果的と言われている。小学校の外国語活動もは、早い段階での英語教育における、「英語を聞き取れる耳」の重要性が示唆されている。これを受けて、“「英語を聞き取れる耳」=「えいご耳」”として、未就学児の英語教育における「えいご耳」について、母親たちにさらに質問した。

 まず、母親たちに「幼少期の英語教育に重要だと思うこと」を複数回答形式で聞くと、1位「英語の歌を聞かせる」(62%)、2位「外国人と話す機会を作る」(62%)、3位「英会話を聞かせる」(53%)となった。また「幼少期にこそ、『えいご耳』を鍛える必要がある」と感じている母親は76%。さらに、「耳から学ぶことで、子供に効果的に英語を学ばせることができると思う」と97%が回答している。

■言語脳科学者・酒井教授に聞く、未就学児の英語教育と“えいご耳”

 さらにトレンド総研では、今回のアンケート調査を受け、言語脳科学者である東京大学の酒井邦嘉(さかい くによし)教授に、幼少時から英語を学ぶメリットについてインタビューを実施。

酒井氏は、現代の日本語に氾濫するカタカナ言葉は、英語の発音をきわめて不正確に変換したものであり、「大人たちは、日本語の影響で、無意識の内に英語の自然な韻律や発音のルールをねじ曲げてしまっているのです」と指摘している。一方で、「小さい子供にとっては、日本語も、外国語も関係ありません。彼らは目にした、耳にした情報をありのままに受け止めます。そして、子供の脳は記憶力に優れています」と説明。「えいご耳」を鍛えるために、繰り返し英語を聞かせることで、子供たちは自然と英語の韻律を学ぶことができるとともに、こうした鍛え方が可能なのも、幼少期のときだけだ。だからこそ、未就学児ほど英語に触れるメリットが大きいとアドバイスしている。

 そして、“えいご耳”のポイントについては「“スピード”ד抑揚”=“リズム”だ」とした。“何を聞かせるか”、“いかに本人に働きかけるか”が重要で、母親が赤ん坊に語りかける際の、大きな抑揚でゆっくりとしたリズムの話し方「マザーリース」が、「えいご耳」を鍛える際にも重要だという。子供に上手に働きかけ、自然と興味を引いてあげるほか、児童教室のように、周りに同世代の子供がいるという環境も良いと、その具体的なスタイルを説明している。
《冨岡晶》
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