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NICT、専用記憶回路のない機器で秘密情報を秘匿管理する技術を実証……M2Mで活用

ブロードバンド セキュリティ
本実証における評価環境 (ICチップ100個による並行処理)
  • 本実証における評価環境 (ICチップ100個による並行処理)
  • 今回の成果のポイント
  • 従来の認証とPUFを用いた認証の実装コストの違い
 情報通信研究機構(NICT)は15日、暗号・認証に用いる秘密情報を保護する専用記憶回路を持たない機器において秘密情報を秘匿管理する技術について、その安全性を世界で初めて実証したことを発表した。

 製造時の環境要因により生じる、個々のICチップの物理的特性の違い“チップの指紋”を活用した技術とのこと。同一の評価環境に2種類の“チップの指紋”を実装し、秘密情報を秘匿管理する技術「PMKG-RT」について大規模実験を行い、統計学的にその安全性を世界で初めて実証した。「PMKG-RT」は、電気通信大学、東芝が共同で開発した技術だ。

 一般的に、暗号・認証技術をハードウェアで実現するためには、(1)暗号・認証のための演算を行う回路および(2)暗号・認証に必要な秘密情報が漏えいしないように管理する回路(鍵管理部)が必要となるが、ICチップの製造コストを押し上げる要因となっていた。そのため新技術は、鍵管理部をチップの物理的な個体差を用いて代替することで、コスト面で大きなメリットがあるという。今後、研究開発を重ねることで、M2M(Machine-to-Machine)通信やサイバーフィジカルシステムなどにおいても、廉価に安全な暗号・認証を実現する技術となる見込みだ。
《冨岡晶》
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