Surface端末が日本上陸……サムスン次世代テーブル型PC「SUR 40」 | RBB TODAY
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Surface端末が日本上陸……サムスン次世代テーブル型PC「SUR 40」

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SUR 40(Microsoft Surface 2を実装したテーブル型PC)
  • SUR 40(Microsoft Surface 2を実装したテーブル型PC)
  • 日本サムスン DMAチーム チーム長 宮田隆氏
  • SUR 40の4つの特徴
  • SUR 40を支えるPixelSense技術。サムスンはこれらの技術をライセンスによって製品に利用する
  • 赤外線を利用したバーコードであるTAG
  • AMDプロセッサと汎用PC並みの外部接続性を確保
  • SUR 40の応用分野
  • SUR 40のエコシステム
 1日、サムスンはマイクロソフトのSurfac 2に基づいたテーブル型の双方向液晶PCである「SUR 40」を発表した。

 Surfaceは、2008年にマイクロソフトが発表した製品テクノロジーである。日本でもデジタルサイネージや組み込み機器関連のイベントで、実機が披露されデモなども行われたので、知っている人もいるだろう。

 このときのバージョンはSurface 1と呼ばれ、カメラを仕込んだDLPプロジェクタを平面に置いたテーブル型のデバイスが製品化されている。カメラは、テーブル上の手の動きなどを感知し、モーションインターフェイスを実現。OSにWindows Embeddedを採用し、ゲーム、会議端末、店舗での商品説明やカタログ端末、双方向のデジタルサイネージなどの用途に使われている。

 現在は、Surface 2となり、OSはWindows 7にアップブレードされ、ディスプレイもプロジェクタ方式から、マイクロソフトが開発したPixelSenseという技術を搭載した赤外線センサー内蔵の液晶ディスプレイに変更されている。

 日本サムスン DMAチーム チーム長 宮田隆氏によれば、「SUR 40」には、「Natual User Interface(NUI)」「多点認識タッチパネル」「マルチユーザ体験」「オブジェクト認識機能」の4つの特徴があるという。NUIは、画面上の対象物をつかんだり動かしたりといった自然な操作が可能というもの。多点認識については、同時に52点を認識でき、多彩なジェスチャーによる操作を可能にし、さらに複数のユーザーの同時操作も可能にした。オブジェクトの認識とは、TAGと呼ばれる特殊なバーコードによって、画面上に置いた物体を識別し、さらにそれを使った操作なども可能にするものだ。

 これらの機能の背景にある技術がPixelSenseである。この技術は、バックライトLEDに赤外線の発光素子としての機能も持たせ、液晶パネルに内蔵された赤外線センサー(8画素ごとに1センサー)が、タッチ操作を認識するというものだ。先ほどのTAGバーコードは、赤外線を反射するエリアと吸収するエリアをドットで構成したものとなる。なお、ディスプレイの最外面には、傷や破損に強い米CorningのGorilla Glassが使われている。

 デジタルサイネージにも応用されるため、外部接続性も確保されている。USBポート、SDカードスロット、Bluetooth、Wi-Fi、有線LANなど一般的なPCの機能はひととおり備えている。これらは、インターネットに接続しアプリケーションの幅を拡大するだけでなく、スマートフォンやスマートフォンアプリとの連携も可能にする。

 サムスンでは、「SUR 40」の適用分野について、デジタルサイネージ、会議、プレゼン、コンサルティング業務支援、学校や教育機関での利用、インタラクティブな販売支援ツール、ゲーム、エンターテインメントなどを考えているとのこと。そして、テーブル型端末の市場を形成するためのエコシステムを、同社が端末の製造・販売・マーケティングを行い、マイクロソフトとアプリケーションの開発パートナーとで構成するとした。

 エコシステムの中で、マイクロソフトはSurfaceと関連技術をサムスンにライセンスし、SDKの無償提供など技術支援を開発パートナーに提供する。開発パートナーは、「SUR 40」を使ったさまざまなアプリケーションを開発し、ユーザー企業にソリューションを提供していく。開発パートナーには、すでにセカンドファクトリー(旅行代理店向けアプリ)、パイオニアソリューションズ(会議用ディスカッションテーブル)、電通国際情報サービス、エヌジーシーなどが名乗りを上げており、日本NCRも金融機関向けのソリューションを発表する予定でいるという。

 「SUR 40」は、5月末よりサンプル出荷を開始する予定で、初年度の販売目標は300台としている。市場規模は読みにくいが、応用範囲が広い分、幅があると宮田氏は見ている。なお「SUR 40」の価格だが、ハードウェア単体では150万円くらいが目安になるそうだが、実際にはパートナーの提供するアプリケーションやシステム、あるいはコンサルティングを含んだソリューションとして提供されることになるとした。
《中尾真二》
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