ブロードバンド回線、KDDIの純増数が初めてNTT東西の純増数を上回る……ICT総研調べ | RBB TODAY
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ブロードバンド回線、KDDIの純増数が初めてNTT東西の純増数を上回る……ICT総研調べ

ブロードバンド 回線・サービス
NTT東西とKDDIグループのブロードバンドサービス純増数比較
  • NTT東西とKDDIグループのブロードバンドサービス純増数比較
  • ブロードバンドサービスの地域別世帯普及率(2011年9月末時点)
  • ブロードバンドサービスの加入者数
  • 光回線事業者の加入者数シェア(2011年9月末)
 ICT総研は21日、ブロードバンドサービスの東西エリア別市場動向に関する調査結果を公表した。

 それによると、ブロードバンドサービスの契約件数は、2011年9月末時点で3,580万件を突破。全国世帯数比の普及率は68.9%に達したという。普及率を全国の地域別に見た場合、大都市圏と地方部で大きな開きがあり、関東では世帯数比で79.9%、関西は67.9%に普及しているが、北海道、東北、四国、九州はいずれも53%台に留まった。特に震災後の東北エリアではブロードバンド普及に遅れが生じており、全国10ブロックのなかで最低の53.0%となった(総務省のデータを元に、ICT総研が実施したアンケート調査、事業者取材の調査結果を加えて推計)。

 3,580万件のブロードバンドサービスのうち、光回線は2,147万件で6割超。一方、ADSL回線は730万件にまで減少し、ブロードバンド全体の2割に落ち込んでいる。CATVインターネットは5.6万件増の401万件へと順調に伸びている。WiMAXは1.5倍の123.7万件へと大きく加入者を伸ばしている。WiMAXは、2010年にサービスが開始されて以来、屋内外で手軽に利用できるブロードバンドサービスとして利用者が急増。この半年間の純増数は43万件で、これは半年前の1.5倍に相当する。

 光回線の事業者別回線数について、東西エリア別に分類すると、東日本エリアではNTT東日本が1,120万件のうち904万件でシェア80.7%。さらに東北、甲信越エリアでのNTT東日本のシェアは95%前後であり、地方部でのNTT東日本による光回線市場はほぼ独占状態となっている。これに対して西日本エリアは、ケイオプティコムが126万件で12.3%のシェアを獲得するなど、東に比べて激しい競争が展開されており、NTT西日本のシェアは692万件、67.4%に留まっていた。ケイオプティコムは、サービス品質やコストパフォーマンスからユーザーの支持を得ており、同社が9月に実施したユーザーアンケート調査では、ケイオプティコムの光回線利用者の8割以上が満足していると回答しており、満足度ポイントは65.6で全事業者中最高位であった。ただし、西日本エリアにおいても、北陸エリアではNTT西日本が約95%を占めている。

 そして、NTT東西のブロードバンドサービス加入者は、依然圧倒的シェアを占めているが、少しずつKDDIグループの加入者獲得が増大していることが判明した。NTT東西の光回線純増数は直近6か月で、91万件増加しているが、ADSLユーザーは28万件減少。したがってNTT東西のブロードバンドサービス回線加入者純増数は約63万件に留まる。これに対してKDDIグループはauひかりが17万件、J:COMネットが7万件、UQコミュニケーションズのWiMAXサービスが43万件と順調に増加しており、グループ全体でのブロードバンドサービス加入者純増数は約67万件となっている(J:COMとUQはKDDIの持分法適用関連会社)。NTT東西では、フレッツ光ライトなど低価格サービスの投入によって巻き返しを図っており、今後価格競争などが激化すると推測される。
《冨岡晶》
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