4原色技術と3D対応で「AQUOS」の未来をひらくシャープのテレビ戦略 | RBB TODAY
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4原色技術と3D対応で「AQUOS」の未来をひらくシャープのテレビ戦略

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3D映像のデモ
  • 3D映像のデモ
  • 「AQUOS クアトロン」の発表会にて
  • 「AQUOS クアトロン」の発表会にて
  • 「AQUOS クアトロン」の発表会にて
  • 「AQUOS クアトロン」の3シリーズ
  • シャープ代表取締役副社長執行役員AVシステム事業統括の松本雅史氏
  • 3原色液晶テレビと4原色液晶テレビの発色の違い
  • FRED技術
 シャープは31日、同社が展開する液晶テレビ「AQUOS」の新シリーズとして、3D対応の「LV」シリーズをはじめ、「LX」シリーズ、「XF」シリーズの全3シリーズ10機種を発表。同日、都内で発表会を開催した。

■「AQUOS」の中核技術は4原色の「クアトロン」へ

 全機種に共通する大きな特徴が、赤・緑・青の3原色に新たに黄色を加えた独自の4原色技術「クアトロン」。黄色のサブピクセルを追加することにより、これまでは表現しきれなかった色域までの表現が可能になったとし、黄金のきらめきや、ひまわりの黄色などをよりクリアに映し出せるようになったという。なお、「クアトロン」はイタリア語/スペイン語などで「4」を表す「クアトロ」に由来する。

 また、「クアトロン」のもう1つの特色として挙げられるのが、光の利用効率の向上。光源となるLEDバックライト中の黄色の波長成分を効率良く使うことで、明るさを確保しながらも業界ナンバー1の省エネ性を実現したとうたう。

 まず壇上に立った、同社代表取締役副社長執行役員AVシステム事業統括の松本雅史氏は、「クアトロン」をこれからのAQUOSの核と位置づけ、世界的に展開していく予定と述べた。既に欧米では4月に発売済みで、7月からは日本、中国、アジア各国にも拡大する。国内における具体的な目標として、「40V型以上のサイズでは、2011年度以降に100%。3D対応モデルでは同年度以降に50%」の販売構成比を掲げた。今後、同社では「AQUOS クアトロン」の呼称を前面に押し出していく構えだ。

■国内後発の3Dテレビとしての差別化は?

 次に、同社執行役員AVシステム事業本部長の中村恒夫氏が、今回の3シリーズや同時に発表された「Blu-ray 3D」対応の「AQUOSブルーレイ」などについて説明した。

 目玉となる3D対応の「LV」シリーズは、明るく鮮明な3D映像を実現。これは、前述した「クアトロン」に加え、光配向プロセス技術を用いた「UV2A(ユーブイツーエー)技術」、1本の信号ラインで液晶を高速駆動させる「FRED技術」、LEDバックライトをエリア分割して高速にオン/オフ制御する「スキャニングLEDバックライト技術」との融合によりもたらされるものだという。また、3Dコンテンツのみならず、「2D→3D変換機能」により、デジタルビデオカメラなどで撮影した2D映像を擬似的な3D映像として楽しむこともできる。

 「LX」シリーズは3D未対応だが、「LV」シリーズ同様に「高音質」にこだわりを見せた。両シリーズともに、映像と音が一体化するかのような迫力のある「8スピーカーシステム」を搭載し、46V型以上のモデルでは低振動ウーファーの「Duo Bass」を備える。「XF」シリーズは、エッジ式LEDバックライト採用で薄さにこだわり、最薄部が3.9cm。画面とフレームの間の凹凸をなくした「フルフラットデザイン」としている。

 注目される3D対応「LV」シリーズの発売は7月30日を予定し、60V型/52V型/46V型/40V型の4モデルを投入(想定価格は280,000円~600,000円前後)。後の質疑応答では、2010年度の3Dモデルのシェアを「5~10%と考えている」と説明した。

 また、4月にパナソニック、6月にソニーが3Dテレビを投入する中、「後発ならではの差別化をどう図るか?」という質問に対しては、「『クアトロン』という新技術を盛り込んだことで、十分に他社との差別化を図ることができなのではないか」と答えた。

 会場では3D映像のデモンストレーションも行なわれ、同時に「クアトロン」を大々的にアピール。とくに「クアトロン」の発色の美しさは、旧来の3原色モデルと比較すると一目瞭然で、3D映像においても“明るさ”は大きなポイントとなっていた。
《小口》
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