インテル、新プロセッサー・ファミリーで2010年のPC市場を活性化
Core i7/i5/i3シリーズの新しいプロセッサー・ファミリーがもたらすものは、これまで以上のPCの高速化と作業効率の向上だ。今回発表されたのは全てデュアルコアとなるものの、ハイパースレッディング・テクノロジーを標準搭載し、2コアながら4スレッドの処理が可能。また、Core i7/Core i5シリーズはターボ・ブースト・テクノロジーにより、自動でオーバークロックを行なう機能を装備する。加えてグラフィックス機能/メモリ・コントローラーがCPUに内蔵され、2チップ構成になった。
発表に先立ち、インテルは説明会を実施。マーケティング本部プロダクトマーケティング・マネージャーの小澤剛氏、技術本部技術部長の秋庭正之氏らが製品の詳細について解説を行なった。
まずは小澤氏によるPCの市場概況から。「ビジネスPCよりもコンシューマーPCが市場を牽引している」とした上で、高品質・大容量のコンテンツを扱う時代に移行していることを指摘。具体的には、HDのオンライン動画や、HDビデオカメラ/地上デジタル放送の普及などを挙げ、効果的なトランスコーディングや重いデータの高速処理のニーズが不可欠となっていることを示した。
また現在では、画像/動画/音楽データの編集を行ない、ウェブ上で共有する行為が一般化。一般ユーザーが「コンテンツ・クリエーター化」しているという認識のもと、今後そうした環境が加速した際には、「より高性能のPCが求められるのは必須」と語った。ただし、高性能だけに偏るのではなく、バッテリの長寿命や、PC本体の薄型・軽量・小型化、ユーザーが満足できるグラフィックス性能、コストパフォーマンスなども求められるとし、それを実現するためのテクノロジーとして、今回投入されるプロセッサー・ファミリーが効果を発揮すると述べた。
続いて秋庭氏が、製品機能を紹介。ハイパースレッディング・テクノロジー、ターボ・ブースト・テクノロジーと並び注目したいのは、CPU内蔵グラフィックスの「Intel HD Graphics」だ。マルチモニターやデュアルHDMI、DisplayPortに対応するほか、Blu-ray、HD動画のスムーズな再生も可能にし、グラフィックス機能を強化。加えてノートPC向けのみとなるが、「Dynamic Frequency」と名づけられたグラフィックスコアの自動オーバークロック機能を装備。グラフィックスに負荷がかかるアプリケーションを利用した場合などに、自動的にクロックアップして作業を快適にするという。また、メモリはDDR3メモリのデュアルチャンネルをフォローし、デスクトップでは最大16GB、ノートでは最大8GBをサポートする。
その後、旧世代CPUとの性能比較結果やデモ・ビデオを公開した。前世代のデュアルコア、Core 2 Duo E8400(3GHz)と新型のCore i5-650(3.2GHz)において、PCMark Vantageをベースにしたマルチタスクテストでは61%速度が向上。また、前世代のクワッドコア、Core 2 Quad Q9400(2.66GHz)とCore i5-650(3.2GHz)の比較では、同様のマルチタスクテストで40%速度が向上するなど、Core i5に搭載されたハイパースレッディング・テクノロジー/ターボ・ブースト・テクノロジーが威力を発揮する結果となった。
デモ・ビデオにおいては、日常使用に基づいた観点から、ノート向けCPUとの比較を行なった。比較対象は、現行のノート向けで主流のCore 2 Duo P8700(2.53 GHz)とCore i5-430M(2.26GHz)。マルチスレッドCPUレンダリングテスト、複数の写真からHDフォトムービーを作成、RAWデータの写真をJPEG形式に変換、音楽ファイルをiTunesでAACに変換といった4つのテストを実施したが、いずれもCore i5の処理能力の速さが際立つ結果となった。RAWデータ変換、音楽ファイル変換ではCore i3-330M(2.13GHz)も比較され、3つのCPUでレースを展開したが、ここではCore 2 Duoの方が速いという結果に。これは、ターボ・ブースト・テクノロジー非搭載によるものだとインテル側は説明した。
今後、続々とメインストリームのコンシューマーPCはCore i7/i5/i3搭載マシンに切り替わる。インテルの見解では既に400デザイン、280もの製品構成が用意されているとのこと。2010年は新たなCPUがPC市場を活性化するに違いない。
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