【注目SaaSビジネス Vol.3】無料グループウェア市場への大手参入はむしろ歓迎——ブランドダイアログCEOに聞く

2009年12月8日(火) 13時31分
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。の画像
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。の画像
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。の画像
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。の画像
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。
 誰もが枯れたと思っていたグループウェアという市場に、グリッド技術とSaaS型無料サービスを打ち出したブランドダイアログのGRIDY。ここにきて、大手が同様のサービスを発表するなど、第2のグループウェアブームを引き起こしたかのようだ。その仕掛け人である、同社の代表取締役社長兼CEOである稲葉雄一氏に業務支援ツールとしてのGRIDY、Knowledge Suite(KS)についての戦略を聞いた。

——さっそくですが、グループウェアベンダの大手も無料サービスを展開するようです。このような市場の動きについてどう考えていますか。

一年半ほど前、無料のグループウェアをやると言った時、知り合いや周りからは「グループウェアの市場は成熟しているので、いまさら新規参入は無謀だ。芽はない」などと言われていました。しかし、実際にはサービスをリリースして10ヶ月くらいで、契約企業数は5,000に達しようとしています。アピールしやすいので「無料」や、現在のグループウェア市場の課題であった「つながる」を強調しましたが、われわれは戦略や一定のロードマップを持っていたし、背景技術やマーケットの調査に自信を持っていましたし、GRIDYやKnowledge Suite(KS)の本質は無料だけではないので、チャンスは必ずあると見ていました。実際、GRIDYを見て大手もこの市場やモデルを無視できないと思ったから参入してきたのだとすると、競合の参入はむしろ歓迎しています。市場が活性化されるというのもありますが、当時懐疑的だった人たちに、自分たちの考えや戦略が間違っていなかったということを示したということにもなりますから。

——マーケティングの戦略についてもう少し詳しく教えていただけますか。

既存のグループウェアやSaaSを利用しているユーザーや企業のさまざまな意見から、GRIDYやKSのモデルや機能を考えました。無料というのもそのひとつですが、グループウェアなどを企業が導入する場合、ユーザー数やライセンス数による料金体系は大企業向きであり、中小企業やSMBと呼ばれる市場ではかなりの障害になっていたことがわかりました。そして、導入した企業でも一部の社員しか活用していないのに、人数分のライセンス料が毎月発生しており、費用対効果が見えにくいといった不満も聞きました。とくに注目したのは、グループウェアのメジャーなベンダは大規模な企業しか見ていなくて、中小企業を見ていなかったことです。デファクトスタンダードも確立され成熟したと思われていたグループウェア市場に、未開拓の領域があったのです。そこにどのようなサービスや機能を提供すればよいかを徹底的に分析しました。

——そのような分析が、先ごろ発表したSFA・CRMといったKnowledge Suiteのサービスにも生きているわけですか?

そうです。SMB市場では、業界やメディアが騒ぐようなITシステムをどんどん取り入れているわけではありません。コスト的な問題や使い勝手などからグループウェアや業務プロセス支援ツールの導入は思ったより進んでいません。しかし、ニーズとしてはSFAやCRMといった業務支援システムへの期待があることを感じていました。それも、グループウェア(スケジュール管理、コミュニケーション・コラボレーション機能)を導入したなら、それといっしょに使えるようなしくみを必要としていることが、マーケット調査からわかっていました。

——市場の声から現場の問題点は感じていましたか?

一般的な人なら、グループウェアにスケジュールを登録したら、SFA、CRMのようなシステムで類似の情報を何度も入力したくないでしょう。グループウェアがあるなら、その延長で使えるようでなければならないのです。ブランドダイアログのKS上に展開されるSFA、CRMの機能は、まさにGRIDYの上で動作するようになっています。SFAで営業日報やフォローアップ情報などを入力したら、スケジューラを起動しなくてもスケジュールは更新されます。こんな当たり前のことが、システムを別々に導入していくとDBの統合化ができていなかったりします。しかも、DBを統合化しようとすると新たに費用が発生してしまいます。KSのSFA、CRMには初期費用は必要ありません。料金体系もユーザー数やアカウント数は関係ありません。あくまで使った分だけということで、SFAやCRMに登録したデータ(レコードという単位)件数だけに課金されます。不要になったデータを削除すればその分は課金されなくなります。つまり、契約しても使わなければ0円ですし、データがかさんできたら削除すれば料金を下げることもできます。アクティブでないユーザーの無駄なアカウントが固定費のようになることもありません。究極のスモールスタートが可能だと自負しています。

——導入したとしてもカスタマイズが発生することが多いと思いますが

SFAなどのSaaSサービスもいろいろあります。企業ごとの業務プロセスに合わせるためにいろいろなカスタマイズが可能となっているものも多いでしょう。しかし、KSのSFA・CRMは、あえてカスタマイズにはこだわりませんでした。もちろんカスタマイズ機能は持っていますが、それより大部分のグループウェア利用者、SFA・CRMツールの利用者がいちばん頻繁に行う作業は何か、日々の業務の基準に
なっているものは何か、という点に注目して、メニューの設計や使いやすさをそこに集中させました。SFAでいえば例えば日報入力です。一般の企業、とくにSMBにおいてSaaSのカスタマイズはプログラム開発と大きく違いません。非常に負荷やコストがかさむ作業なのです。KSのSFA・CRMは基本機能にこだわり、カスタマイズは全面に出していません。このように、ユーザーが自然にグループウェアからSFA、CRMといった業務支援サービスに移行しやすいようにしています。カスタマイズが面倒でコストがかさみ、せっかくのSaaSのコスト削減効果が逆にコスト高となり、結局使わなくなるなら、本当に必要な機能に絞ったツールを安く使いたいと思うのは普通だと思います。SaaSにするとコストがかからないというだけでなく、徐々に利用を拡大させ、効果を実感してからカスタマイズによる、更なる効率を期待する流れをお手伝いさせていただきたいと考えています。このようなSaaSはASPの名前を変えただけのサービスといっていいかもしれません。GRIDYやKSの本質は無料、安いというだけではないというのはこういうことだと考えています。

——企業においてはセキュリティということも考えなければなりません。この点はどうでしょうか。

われわれは、クラウド時代において「Webツールのルールがセキュリティを守る」と考えているので、サービスや環境の提供側のセキュリティ機能は重要だと思っています。利便性が増すとそれだけセキュリティリスクは高まります。SaaS環境においてはまさにその傾向が顕著であり、ここにシステム側で実装しなければいけない機能、ルールを決めなければならないポイントがあると思います。GRIDYやKSでは、外部からのアクセスなど、セキュリティにかかわる機能は、必ず管理者がセキュリティポリシーに合わせて設定を行っていただきます。とくに携帯電話やスマートフォンからのアクセスには利便性に配慮しながらもセキュリティのほうを重視しています。SFAやCRMのような業務は顧客の個人情報を直接扱うことが多くなります。GRIDYのグリッドにP2Pを利用しなかったのもセキュリティの配慮からです。

——グリッドやKSのこれからの展開は?

ブランドダイアログのグリッド技術をベースに、仮想的なコンピュータリソースを構築します。その仮想的なコンピュータリソースをオープンに使えるようなAPIを用意して公開するというプランがあります。ホワイトベースと呼んでいますが、2010年度中には実現させる予定です。アプリケーションを開発するためのプラットフォームとコンピュータリソースを使える環境を実現し、開発ベンダにはそこに自由にアプリケーションを乗せてもらいます。イメージとしては、開発者向けのApp Storeのようなもので、共通のプラットフォームを目指すものです。そこから、さまざまなビジネスの可能性が生まれてくると思っています。

——具体的なアイデアはありますか?

KSについては、SFA・CRMの後にサポートセンター向けの業務支援、代理店管理のための業務支援などのシステムを予定していますが、グリッドのリソースを生かして、リーズナブルで高性能なWeb会議のシステムや、データマイニングの機能を充実させ実装してもいいかもしれません。また、GRIDYのグリッド技術に興味を持っていただいている企業に
はプライベートな環境でご利用可能な「GRIDY for プライベートクラウド」というサービスも広げていきたいと思っています。すでに寄せられているニーズには、企業内の既存システム、基幹システムとGRIDYやKSとの接続や既存のサービスとの連携といったものがあります。企業システムとのリンクはシステム構築事業的に不可能ではないですが、うちはSIerではないのでどうでしょうね。後者の既存のオープン系のサービスやシステムとのリンクは、そのプロバイダや事業者の協力がなければ不可能でしょうね。
《RBB TODAY》
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