【注目SaaSビジネス Vol.2】無料グループウェアGRIDYとKnowledge Suiteでホスティングをグリッド化——スターティア/ブランドダイアログ

2009年11月30日(月) 13時32分
スターティア 取締役兼専務執行役員 ソリューション事業部長 古川征且氏(左)とブランドダイアログ 代表取締役兼CEO 稲葉雄一氏(右)の画像
スターティア 取締役兼専務執行役員 ソリューション事業部長 古川征且氏(左)とブランドダイアログ 代表取締役兼CEO 稲葉雄一氏(右)
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。の画像
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。の画像
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。の画像
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。の画像
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。
 スターティアは、ブランドダイアログと提携し、GRIDY+(グリッディプラス)というサービスを12月より開始することを10月29日に発表している。このスターティアという会社は、ネットワーク構築、ホスティングサービスなどをSMB市場に広く展開するマザーズ上場企業だ。今回の提携内容は、ブランドダイアログのSaaS型グループウェアGRIDYとKnowledge Suiteをベースにしたホスティングサービスを新たに追加することがメインとなるが、グループウェア市場に対して、あるいはSaaSビジネスについて両社はどのような戦略を考えているのだろうか。編集部では、スターティア 取締役兼専務執行役員 ソリューション事業部長 古川征且氏とブランドダイアログ 代表取締役兼CEO 稲葉雄一氏に対談形式で、提携の経緯や両者の事業戦略について語ってもらった。

●提携はストック型ビジネスの考え方で一致

古川氏:提携のきっかけは、ブランドダイアログのGRIDYに関するリリースを見て興味を持ったことですね。スターティアでは、IP電話の導入、企業ネットワークの構築、ホスティングサービス、SI事業などを展開しています。うちは従業員100名前後から300名以下くらいのSMB企業がメインターゲットとなり、ホスティングを提供している事業社数でも4,500社以上になります。その、ホスティング事業の中で新しいサービスを広げられるのでは?と考えました。

稲葉氏:グループウェア自体は新しいものでもないですし、グリッドというのもユーザー企業には直接関係ない話ですよね。ブランドダイアログとしてはホスティング事業者とのアライアンスは営業力でのサポートと、GRIDYのビジネスを理解してくれるパートナーの出現ということでうれしかったのですが、スターティアさんとしてはどうでした?

古川氏:ホスティング事業でもウェブやメール、DNSなどのサービスを提供していましたが、最近では、グループウェアやその他の業務ツールなどのアプリケーションもまとめてほしいというユーザーは増えていました。メールやウェブサーバのようなインターネットに直接かかわるサービスだけでなく、企業内のアプリケーションもホスティングや運用の中で提供してくれれば助かるということでしょうね。とくにグループウェアは大企業などではほぼ浸透しているようですが、SMBに分類されるような中小企業では、1ユーザーいくら、というようなライセンスや料金体系は高いと感じているようです。うちからも提供できるリーズナブルなグループウェアを探していたのですが、大抵の製品はホスティング業者経由だと、ユーザーにとって価格メリットがだせなかった。そこへ、無料のグループウェアという話がでてきたわけです。

稲葉氏:グループウェアがユーザー数に関係なく5GBのストレージまで無料というのは、やはり魅力に感じてもらえたわけですね。

古川氏:はい。IT化が進んでいるとはいえ、現実問題として大部分の企業は情報システム部やシステム管理部門を独立して持っているわけではありませんよね。インターネット系のサービスだろうが、業務ソフトだろうがワンストップでサービスしてくれたほうがいいわけです。GRIDYは基本的なグループウェアだけでなく、Knowledge SuiteのSFAやCRMツールもサポートされるということなので、ユーザーに対してトータルで安くて多機能なサービスを提供できるのです。逆に、ブランドダイアログさんはビジネスとして大丈夫なんですか。と思いますよ(笑)

稲葉氏:GRIDYやKnowledge SuiteのSFAもそうですが、これからのビジネスとしてはストックビジネスが基本と考えています。モノが売りにくい時代ですし、技術力とマーケティングをコアとしてとらえているうちはそれしかない。ストックビジネスは最初の2年はつらいかもしれませんが、そのあとは着実に回っていきますからね。

古川氏:ストック型という点ではホスティングも共通する部分があります。うちは業界の中でも解約率は低いと自負しています。リピーターというか継続して契約してもらえるサービスというのが重要です。こういう時代だからかもしれませんが、例えばネットワーク構築事業でも、ルータやファイアウォールが1台何十万円という話になると敬遠する企業でも、レンタルで月いくら、という話には興味を持ってくれます。レンタルというのも、資産の最適化、機動性アップなど以前よりポジティブな戦略としてとらえる企業が増えているんでしょうね。

●ホスティングでサービスも提供できないと生き残れない?

稲葉氏:SaaSやクラウドによってビジネスの考え方が変わってきているというのは、じつはそういうところからかもしれない。ところで、アプリケーションを安く提供するという視点から、自社でグループウェアを開発するという発想はなかったですか?

古川氏:そうですね。うちはサポートや営業力がメインで、自社製品に縛られるよりは複数のベンダの製品やソリューションの選択肢を広くしておいて、企業の多様なニーズに応えることの方を重視しています。

稲葉氏:なるほど。確かに私も最初に古川さんとお話させていただいたとき、この会社ならうちの技術やサービスをパッケージとしてまとめて販売してくれる力があると思いました。グループウェアやSFAを単体でビジネスするというより、ブランドダイアログのグリッドコンピューティングも含めてうまく活用してくれるのではないかと。

古川氏:ホスティングも単に場所やサーバだけを提供するだけではユーザーは満足してくれなくなっています。SaaSやクラウドが進んでいるなら、メールだけじゃなくて、グループウェア、SFA、CRMといった業務アプリも、安く利用できないかというニーズは確実に増えています。サーバーアプリだけではない、業務アプリや各種のサービスもワンストップで提供できる、いわば「ホスティングのクラウド化」は、今後の重要な戦略として位置づけています。例えば、スターティアでは、ストレージを単に提供するだけでなく、ファイルサーバ環境をドラッグアンドドロップで提供するサービスも開始しています。Sambaベースのサービスなのですが、ユーザーは、面倒なサーバアプリケーションやクライアントソフトを気にせずネットワークストレージを利用できるものです。

稲葉氏:ビジネスアプリケーションのSaaS化、クラウド化はさらに進むでしょうね。GRIDYやKnowledge Suiteのサービスは、エンドユーザー向けの無料モデル、ホスティング事業者向けの再販モデルなどにも対応できるのですが、グリッドの技術はホスティングやハウジングを展開する事業者さんのサーバ群の効率管理にも貢献すると思っています。スターティアさんにも、単にアプリケーションサービスの再販的な利用だけでなく、グリッド技術によるメリットも感じてもらえればうれしいですね。

古川氏:はい。そういった効果も期待していますし、ホスティングのクラウド化を進めるあたって、SaaS系の技術とサービスをもったブランドダイログとの提携は、戦略的なパートナーシップと考えています。

稲葉氏:ありがとうございます。うちとしても、このような提携を多数のベンダと広く結ぶつもりはありません。ストック型ビジネスは目先の利益よりも、長期的な関係を重視しますが、ビジネスのパートナーも同様だと思っています。

クラウドといっても、巨大なひとつの雲ばかり考えるのではなく、SMBにとっていちばん身近で役に立つクラウドはホスティングサーバかもしれませんね。そこにSMBのニーズに合ったアプリケーションやサービスをリーズナブルに投入するための今回の提携は必然だったのかもしれません。本日はお忙しいところありがとうございました。
《RBB TODAY》
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