総務省、「電気通信市場の環境変化に対応した接続ルールの在り方」意見募集の結果を公表

2009年9月10日(木) 15時15分
 総務省の情報通信審議会は10日、「電気通信市場の環境変化に対応した接続ルールの在り方」の答申(案)について、意見募集の結果を公表した。

 モバイル市場では、携帯電話が1億契約を突破し、ビジネス・日常生活上の基礎的インフラとしてその重要性が著しく高まっている状況にあり、また、固定ブロードバンド市場では、2008年度第一四半期に、これまでブロードバンド市場を牽引してきたADSLに代わり、光ファイバ(FTTH)が契約数で首位に立つなど、固定・移動通信市場はあらたな局面を迎えていることを背景とし、総務省では、電気通信市場における公正競争環境を維持・確保する観点から、接続ルールの在り方について検討を行うこととしており、提案募集を行った。

 同審議会では、2月24日に総務大臣から「電気通信市場の環境変化に対応した接続ルールの在り方」について諮問を受けたことを踏まえ、電気通信事業政策部会および接続政策委員会において調査審議を実施。8月6日〜9月7日の間、意見を募集したところ、24件の意見が提出されたとのこと。

 意見提出は、エヌ・ティ・ティ・ドコモ、イー・アクセス、KDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコムなどの携帯電話キャリア各社の他、STNet、ジュピターテレコム、楽天、NTT東日本、NTT西日本などのISP/通信事業各社、さらに社団法人テレコムサービス協会、一般社団法人オープンモバイルコンソーシアム 認証課金分科会、および個人などからとなっている(連名によるものを含む)。

 代表的な意見だが、日本電信電話(NTT)は「基本的に、ブロードバンド・IPに係る指定設備制度上の経済的規制は行わないこととし、グローバルなプレイヤーも含めた多様なサービスプロバイダによるサービス提供に対する消費者保護の観点からの社会的規制に絞ることが適切である」「NTTグループは本指定設備制度などにより経営の自由度に大きな制約を受けており、ユーザーの利便性の向上に対する要請に機動的かつ柔軟に対応できておらず、市場環境の構造的な変化や今の競争状況からみて、ふさわしくないこれらのドミナント規制は、撤廃に向けた方向で見直しを行う必要がある」とした。

 一方、イー・アクセス/イー・モバイル/関西ブロードバンド/KDDI/ジェイコムグループ(ジュピターテレコム)/ソフトバンクテレコム/ソフトバンクBB/ソフトバンクモバイル/ビック東海は連名で「既定の見直しスキームでの検討や現状への注視が必要と記載されているNTT東西殿の固定系各種接続料(ドライカッパ接続料・PSTN接続料・加入DF接続料など)は、ユニバーサルサービス制度の在り方の見直しおよびFTTHの開放ルールの整備などといった問題と自ずと関係するものであり、これらはすべてNTT殿が概括的展望で2010年度に示すとしているPSTNの移行をどうするかに大きく影響されます」「このため、ユーザー利便を損なわないためには、PSTNの今後の扱いを含め、2010年度を待たず、将来に向けて日本の電気通信をどうしていくべきなのか、前述の問題を包括的に取り扱い、国民的問題として、抜本的な議論を早急に開始すべきであると考えます」とし、観点に差異はあるものの、いずれも広い論議や見直しを要請するものとなっている。各社の提出意見は総務省のページより閲覧可能。
《冨岡晶》
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